「パグメント」2020年春夏コレクションより
Image by: FASHIONSNAP.COM

Fashion 注目コレクション

東京都現代美術館で「パグメント」がショー 服が持つ過去と今のストーリーを重ねた新作発表

「パグメント」2020年春夏コレクションより
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 「パグメント(PUGMENT)」が11月17日、東京都現代美術館で2020年春夏コレクションのショーを開催した。「Purple Plant」をテーマに、東京のストリートファッションの起源を掘り下げながら、服そのものが持つストーリーを重ねたという。アートとファッション、人と服との新たな関係性を提案するブランドらしく、見る人に解釈を委ねるコレクションとなった。

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 ブランドを手掛ける大谷将弘と今福華凜は、それぞれ東京造形大学と東京藝術大学で美術を学んだ後に文化服装学院でファッションを学び、2014年にパグメントを立ち上げた。過去には、阿佐ヶ谷のアーティスト・ラン・スペース「Workstation.」で美術作家でミュージシャンの小松千倫と演出家で写真家の三野新を迎えたファッションショーや、セレクトショップ「ランプ ハラジュク(Lamp harajuku)」でインスタレーションを開催。2018年秋冬コレクションは、ギャラリー「カヨコユウキ(KAYOKOYUKI)」や本屋「ユトレヒト(UTRECHT)」、セレクトショップ「 ニド・アドゥ(n id a deux)」の3ヶ所で発表するなど、メインストリームに捉われない独自の形式で新作を提案している。

 今回のコレクション発表は、東京都現代美術館で開催中のグループ展「MOTアニュアル2019 Echo after Echo : 仮の声、新しい影」と連動。企画展示室 地下2階にあるパグメントの作品は、架空の舞台「戦争によって歴史を司る巨木が消失し歴史=言葉が失われた世界」と設定し、衣服に書かれた文字を集めて歴史を復元しようと試みる地下工場(プラント)を制作した。東京のファッションの起源には、ワシントンハイツに駐在した米軍たちのTシャツやデニム、軍服といったスタイルが影響していると分析し、「戦後」や「占領下」といったキーワードをコレクションに落とし込んだという。

 ショーはパグメントの作品展示室で行われ、シルクスクリーンプリントの機械とTシャツを組み合わせたオブジェの間をモデルたちが歩く形式。小松が制作したBGMは、アメリカ古着のプリントから抽出した文字が歌詞になり、服が持つ言葉を再構築するブランドのアイデンティティーを表現した。架空の舞台のストーリーをプリントしたというTシャツやワンピース、百円紙幣がモチーフのグラフィックをあしらったジャケット、迷彩柄のアイテム、デニムパンツなどが登場。駐在兵たちによってもたらされ、現在国内でもベーシックな物として流通しているアイテムをスタイリングすることで、服が持つ背景を重ねたという。先シーズンに引き続きアーティスト作品を取り入れ、現代美術家の田村友一郎による写真をプリントしたトップスやパンツなども発表した。

 スタイリングは、これまでの服の構築的なシルエットが際立つコレクションから、Tシャツの重ね着やセットアップなどウェアラブルにシフト。「リアルな服と過去のファッションをリンクさせた、"普通だけど普通ではない服"を感じてもらいたい」(大谷)という。なお、11月22日から12月15日まで、アートコンプレックス「ナディッフ アパート(NADiff a/p/a/r/t)」内に今年4月から開設している複合スペース「People」でコレクションの展示と受注会を行う。

■パグメント 2020年春夏コレクション展示会・受注会
期間:2020年11月22日(金)〜12月15日(日)
会場:people
住所:東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 2階

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