RECOJOのメンバー。取材時は「サカイ」と「ミハラヤスヒロ」を着用。
Image by: FASHIONSNAP

Fashion インタビュー・対談

サカイやアンダーカバーを着るアイドル"RECOJO"とは?

RECOJOのメンバー。取材時は「サカイ」と「ミハラヤスヒロ」を着用。
RECOJOのメンバー。取材時は「サカイ」と「ミハラヤスヒロ」を着用。
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 そろいのワンピース、ミニスカート、フリルやリボンなど、アイドルの衣装といえば"可愛い"イメージがつきものだが、一味違ったスタイルで歌って踊るグループがいる。2016年にデビューした「レコジョ(RECOJO)」が身につけているのは、「サカイ(sacai)」や「アンダーカバー(UNDERCOVER)」といった主に日本のデザイナーズブランドの新作だ。メンバーはそれらを「戦闘服」と呼ぶ。アイドルにとって、ファッションが持つ意味は?プロデューサーのzoppと、レコジョの現メンバー3人に聞く。

 

【RECOJO】
「青春アミーゴ」や「抱いてセニョリータ」などヒット曲を送り出してきた作詞家zoppが全面プロデュースするアイドルグループ。2016年、有料チェキ会やチケット付きCD販売が当たり前となったアイドル業界に疑問を抱き、かつてアイドルが持っていた"特別感"を取り戻すために結成。現在メンバーは、玉野真乃愛、丸井杏珠、桜井ミオの3名だが、規定人数は決めておらず増減を繰り返す。

recojo-2017-12-2617.jpg(左から)丸井杏珠、玉野真乃愛、桜井ミオ

ー グループ名は、「REVOLUTION CONTINUE JOY=革命、継続、喜び」というコンセプトの頭文字なんですね。

zopp:「当たり前ではないことに挑戦して、アイドル界で革命を起こしていこう」という思いがあります。一回だけ何かを頑張るのではなく、革命を起こし続ける、そしてその過程も楽しもうという考えです。

ー 「当たり前ではない」とは、どういったことですか?

zopp:音楽面では、アイドルの王道ではないですがEDMやファンクといったジャンルを中心にやっていきたいと思っています。そして、メンバーが増減するという設定も珍しいかもしれません。ちなみに現メンバーの桜井ミオは、昨年一度卒業したんですが、ボストンに行って彼女が作った人造人間としてグループに戻ってきたんです。ファンの方には、そういったドラマも楽しんでもらえたら嬉しいと思っています。

ー ハイブランドを衣装として着ることも、アイドルとしては他にない試みですね。

zopp:僕自身も昔から服が好きで、音楽以外の要素も強いグループにしたいと考えたんです。それで真っ先に思い浮かんだのがファッションでした。

ー 主にどういったブランドを着用しているのでしょうか?

zopp:着用率が一番高いのは「サカイ」です。それから、「ミハラヤスヒロ」「コム デ ギャルソン」「シェルター」「ギルドプライム」「ユナイテッドヌード」「プリーツ プリーズ イッセイ ミヤケ」「アンダーカバー」「アンリアレイジ」「ユニクロ」などですね。

ー 日本のブランドがほとんどですね。

zopp:僕自身、服に興味を持ち始めた当初は海外ブランドから入っていったんですが、いろいろと着ていくうちに日本のブランドの魅力に気が付いたんです。やはり日本人の体型や肌色によく合うと思うので。

 それと音楽界に関して、世界と日本の壁はまだまだ厚いと感じていて。一方で、ファッションでは世界に影響を与えている方がたくさんいる。「学ぶことは真似ること」とも言いますが、レコジョのメンバーにはそういったデザイナーの服を着て、彼ら彼女たちに追いつけ、という願いもあります。僕たちも、音楽で日本から世界に発信していけたらと思っています。

ー 衣装として選ぶポイントは?

zopp:楽曲の世界観に合わせることは意識しています。例えば「アバンギャルドは輪廻する」はエスニック要素がある曲なので、衣装もそういったデザインを選びました。動いた時に綺麗に見えることも重要で、回転する振り付けが多いので、裾がハラリと舞うような軽やかな素材が多くなっています。あと彼女たちの年齢が若いので、ハイブランドを身につけても"着せられてる感"が出ないよう工夫したり。

ー その点で「サカイ」は、プリーツなど異素材を組み合わせたハイブリッドデザインに定評があります。

玉野真乃愛:今日も着ているんですが、サカイはまさに私たちの"戦闘服"なんです。ステージの照明に映えるし、回った時のスカートの広がり方もすごく素敵。一番のお気に入りです。

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ー衣装は最新コレクションが多いようですが、意識しているのでしょうか。

zopp:ファンの方が「これ着たかったんだけど、手に入らなかったんだよね」となるくらいのリアルタイム感を大事にしています。ミュージックビデオ(MV)は公開から2〜3カ月前に撮影するのが主流なんですが、それだと衣装も少し前の時期のものになってしまう。でもレコジョは、MV撮影から公開までが1〜2週間くらいのペースなんですよ。「燃えよOTOME」では「アディダスオリジナルス(adidas Originals)」と「アレキサンダー ワン(Alexander Wang)」のコラボコレクションを着ているんですが、これも3月発売で、MV公開も3月。「もう新作を着ているんだ!」という状況を作りたくて。

ー スタイリングは独自ですね。

zopp:「燃えよOTOME」は振り付けがブルース・リーをイメージしているので、彼が着ていそうなつなぎを探したんですが、国内ブランドでは見つからず。ブルースがアディダスのトラックスーツを愛用していたこともあって、購入しました。合わせたスカートは、スタイリストが制作したオリジナル衣装になっています。

ー 通常だと衣装は制作したり、ブランドからのリースや提供などいろいろとありますが、レコジョはどのようにしていますか?

zopp:MVだけではなくライブでも着て踊ったりとなると、購入が良いだろうという形になりました。目当てのブランドは、新作コレクションの立ち上がりに合わせて店頭で買います。品薄のものも多いので、国内で売り切れていたら海外のECサイトで購入することもありますね。

ー アイドルというと"可愛さ"や"清らかさ"を象徴するような衣装が多いので、その点でレコジョは異色ですね。

zopp:気品さや上品さといったグループのコンセプトにも重なってくるんですが、多くのアイドルは身近で共感される存在を目指すなか、彼女たちは良い意味で"距離のあるアイドル"として、10〜20代の同性に憧れられる存在になって欲しいと思っています。ミニスカートをできるだけ避けたり、シースルー素材で肌の露出を控え目にしたり。衣装だけではなく、普段の立ち居振る舞いや話し方も意識するようにしています。

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ー ファッションとアイドルの関係性について、メンバーの皆さんはどう感じていますか?

玉野真乃愛:ファッションが大好きで、普段衣装として着ているブランドは、どれも憧れのデザイナーさんばかりなんです。私たちのようなアイドルという存在を通して、若い世代にはもしかしたら遠い存在かもしれないハイブランドのお洋服を、共有したり新しい形で発信できたら嬉しいですね。私たちも高貴さや尊さを持ち合わせて、日本を代表する存在になれるよう頑張りたいです。

桜井ミオ:私はレコジョに入るまで、ファッションについて全然詳しくなかったんです。私みたいな人でも、アイドルを通じて知るようになることもあるんじゃないかなと思っていて。あと、衣装によって曲の世界観が変わるので、例えば「アバンギャルドは輪廻する」の音を最初に聴いたときのイメージと、「アンダーカバー」を着て撮影したMVのイメージが良い意味で全然違って、それがすごく面白いなと感じました。衣装は、曲自体をより分厚くする役割になっているんですね。素敵な衣装を身につけることで、自分自身の気分も上がります。

丸井杏珠:着ている服に似合う人になりたいと思うことで、上に引き上げてくれる存在です。着ていると気分が変わったり、身が引き締まったり...お洋服の力はすごいなと日々思っています。

ー 活動目標は東京ドームライブだそうですね。ファッションの側面ではどうですか?

zopp:彼女たちをモデルとしたファッションブランドを立ち上げたいと考えています。ライブ会場でコレクションを披露して、そこで販売したり。2018年は、ファッションショーのようなライブ演出にも力を入れていきたいですね。

■RECOJO:公式サイト


(聞き手:谷 桃子)

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