
Image by: SHIRO
コスメティックブランド「シロ(SHIRO)」を展開するシロが、創業の地 北海道・砂川市の「みんなの工場」敷地内にレストラン「モリシロ(MORISHIRO)」を開業した。北海道の森の貴重な食材を余すことなく活かすこのレストランは、雄大な自然の中で素材を大切にするシロの哲学を「食」という新たな領域で表現する、新しい挑戦だ。開業の狙いについて、シロに聞いた。
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2023年4月、「世界中から人が集まり、誰もが感動体験を持ち帰ることのできる場所」を目指し、「みんなの工場」はオープン。2年半でのべ71万人が訪れる人気スポットになっている。みんなの工場の敷地内にオープンしたイノベーティブレストラン モリシロは、料理と香りの調和を特徴に、植物から生み出す「香りの調味料」が素材の力強さを引き出し、薪火の香りや衣服に残る余韻まで、五感で記憶に残る豊かな食体験を提供する。シェフ探しに難航した結果、森と香りのコンセプトに共感する「シェフを目指すつくり手」たちが集結。彼らがお客と共にレストランを育てていくという、他にはない挑戦の場を創造する。
⎯⎯ そもそもですが、なぜ「みんなの工場」敷地内にレストランをオープンしたのでしょうか?このタイミングでレストラン事業に本格参入する理由を教えてください。
実はレストラン構想は、約4年前にまで遡ります。2021年7月の「みんなのすながわプロジェクト」発足時、「みんなの工場」建設に向けた市民ワークショップを20回以上に渡って開催し、市民からは特別なレストランの設置を望む声が上がりました。当時は、既存のシロ砂川本店との兼ね合いから、まず工場内には「シロ カフェ(SHIRO CAFE)」のオープンを決定しました。
同時期に、工場建設のため森に関する知見を深めていた代表取締役会長の今井(浩恵)が、道産子ガストロノミー「タカオ(TAKAO)」の高尾シェフと出会います。この出会いが大きな起点となったと思います。モリシロのレストラン開業が実現し、高尾シェフが料理監修を担当することになりました。当初からの工場内レストラン構想が約2年を経て、モリシロとして満を持してオープンするに至りました。


⎯⎯ カフェ、レストランで叶える、シロにとって香りとの結びつきは?一般的に、食に香りは持ち込まないものだと思っていたので、「シロを象徴する香り」をどう捉えているのでしょうか。
香りを創造するシロだからこそ提供できること。食と香りを融合した唯一無二の体験、誰もが体験したことのない食体験の創出こそが、モリシロで実現したいことでした。
例えば、食材として取り入れている素材のルバーブやハマナスをハンドクリームにし、食事の前にハンドクリームで手を整えていただき、その香りとともに熊肉の料理を味わう。鰤のサラダを食べる前に、トドマツとゆずを蒸留したミストをシュッと噴射し、料理をいただく。さらには自分でオリジナルハーブティをブレンドして、蓬のケーキとのマッチングを楽しみながら、ゆっくりとお茶の時間を過ごす。そして帰る際にはモリシロのオリジナル香水を着けて、薪の香りとともに、その日の記憶を持ち帰っていただきたいと考えています。プルート効果に代表されるように香りは記憶の一部です。記憶と心に残る体験になればと思います。
⎯⎯ シロにとって、食とは?ここから伝えたいこととは?
シロのスキンケアに使っている素材は、すべて食べられるものです。前身の「ローレル(LAUREL)」の時から、「食べていいものは肌にもいい」という考えのもと、スキンケア製品を作ってきました。そのため、製品をつくる素材と食はつながっていると考えています。
また、レストランは「森の可能性を開くレストラン」をコンセプトに、モリシロでは森の恵みを最大限に活用します。熊肉や鹿肉などの動物性食材から、森の木々を活かした調味料まで多岐にわたります。間伐材の薪は、料理ごとに樹種(針葉樹・広葉樹)を使い分け、繊細な薫香を添えます。また、温暖化で北海道でも水揚げされるようになった鰤のように、気候変動がもたらす変化も料理を通じてお伝えしたいと思っています。





⎯⎯ シロの既存事業との連携は?
みんなの工場とモリシロ、そして2026年オープンする現砂川パークホテルのリニューアルは、砂川市の活性化を目指してのことです。砂川市は札幌と旭川の間にあり、通り過ぎる“まち”とされています。これらがつながる、そして砂川市の「まち」とつながることで、人流が砂川市を回遊する。滞在時間が長くなることで、砂川市が活性化することを願っています。
⎯⎯ シェフ不在で、シェフを目指す人たちと、お客とで創り上げていくといった画期的なレストランです。今後のレストラン事業の成長について教えてください。
シェフ不在のレストランとしてオープンして数ヶ月経ちましたが、まだ始まったばかり。森を愛するつくり手たちが、経験を積みながらレストランを育むことが、現在の大きな課題です。お客さまとの対話を通じて日々進化し、季節の移ろいと共に変化する食材を活かし、料理に工夫と創造性を加え、絶えず進化させていきたいと思っています。
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