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坂茂が設計した世界初のホテル「ショウナイ ホテル スイデン テラス」ができるまで

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 世界的な建築家 坂茂が手掛けた初のホテルが今年誕生した。場所は、スパイバー(Spiber)をはじめサイエンスベンチャーの拠点となり、地方再生モデル都市として近年注目を浴びている山形県鶴岡市。"水田に浮かぶ木造ホテル"として壮大な景観も特徴の「ショウナイホテル スイデンテラス(SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE)」を訪れた。

 庄内エリアは海と山に囲まれ、平野が広がる自然豊かな地域。ショウナイホテル スイデンテラスは、東京からだと羽田空港から約1時間、庄内空港から車で約20分の場所にある。実際に都内から訪れると「あっという間」と感じるほど、アクセスは良好だ。

 坂による設計でホテルが実現したのは、ショウナイホテル スイデンテラスが初めて。水田のある景観は「これだけ素晴らしい景色があるのなら、更地にするのではなく水田を活かした建築を作りたい」という坂の希望から。地上2階建ての低層で、すべて木造で建設された。

 施設は共用棟、宿泊棟、温泉棟の3つの棟から構成されている。共用棟はガラス張りで、館内から水田を見渡すことができ、外のテラスも利用可能。どこからでもランドスケープを眺めることができるという設計は、坂が提案したという。

 スタッフの制服は「クロ(KURO)」のデザイナー八橋佑輔がデザインした。女性用は大正から昭和初期にかけて日本で流行したトンビ外套を着想源に製作。取り外しできるケープも用意された。男性用のユニフォームは作務衣をイメージし、襟周りはテーラードジャケットのラペルがデザインされているモダンな作り。

 共用棟では、宿泊者以外も利用できる様々なサービスが展開されている。「読書のまち 鶴岡」を推進する地域にちなみ設置されたライブラリーは、BACHの幅允孝が選書を担当。棚ごとでテーマが異なり見やすい設計になっている。子どもから大人まで時間を忘れて楽しめそうだ。

 電球をモチーフにしたこのライトも、坂がデザインしたもの。置き方や向きによって光量を調整できる独特な設計で、これは学生時代に制作した作品をプロダクトとして完成させたそう。

 レストランでは、昼はおかず2品を選んで盛り合わせる「IRODORIセット」を中心に提供。夜はアラカルトやアルコールメニューなども揃えている。いずれも山形県産の食材を取り入れ、地産地消に取り組んでいる。

「キーマカレー」と「豚のガパオ炒め」。IRODORIセットにはサラダも付く

 観光客だけではなく、地元住民がお客さんを連れてきたくなるような場所を目指しているという。庄内エリアの物産品を扱うショップや、フォトスポットも設置されている。

次のページは>>"坂建築"が落とし込まれた客室や温泉など内部を紹介

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