
ティファニー銀座
Image by: FASHIONSNAP (Kiyotaka Hamamura)
「ティファニー(Tiffany & Co.)」が7月11日、東京・銀座6丁目にアジア最大級の旗艦店「ティファニー 銀座」をグランドオープン。アイコニックなジュエリーコレクションに加えて、ブランドの歴史を物語る貴重なアーカイヴや、世界的なアーティストによる作品が点在し、さながら巨大なミュージアムのよう。8月には日本初となるカフェもオープン予定。店内を歩くだけで、ティファニーの伝統と革新に触れながら特別な体験が味わえる、新たなランドマークの魅力をフロア別に紹介します。
※アート作品の位置や内容は変更になる可能性があります。
ファサードを手掛けたのは、日本を代表する建築家の青木淳。澄んだブルーのグラデーションと、なめらかな曲線を描くデザインが目を引きます。創始者の息子であるルイス・コンフォート・ティファニーの代表作の一つ、精巧なステンドグラスのテーブルランプ「ウィステリア」からインスピレーションを得たそう。このランプは、店舗3階のハイジュエリーコーナーに本物がディスプレイされているので探してみて。
店内デザインを手掛けたのは、現代建築の巨匠ピーター・マリノ。各フロアで異なるインテリアからディスプレイ、顧客専用15室のVICエリアに至るまで、調和と美しさが訪れる者の心を躍らせます。
B1階─ダイヤモンドジュエリーのタイムレスな輝きを堪能
地下は繊細な輝きのダイヤモンドジュエリーを集約したフロア。「ティファニー ビクトリア™」コレクションや、ジャン・シュランバージェによるダイヤモンドジュエリーが並びます。日本の折り紙を連想させる天井装飾にも注目。

イギリス人アーティストのダミアン・ハーストによる作品「ティファニー スパーブ」は必見。ティファニー ブルーを思わせるキャンバスに鮮やかな蝶が舞う現代アートが、エレベーターホールで存在感を放ちます。フロア内には、ピーター・マリノによるオードリー・ヘップバーンを題材にした作品も。


Image by: Tiffany & Co.
フロア間の移動は、エレベーターだけではなく階段もおすすめ。壁面が皇居の二の丸庭園を再現したアートキャンバスとなり、没入空間が広がっています。咲き誇る花々と、鳥や蝶を表現したジュエリーが羽ばたく映像を、最新のデジタルサイネージで色鮮やかに表現。各階で異なるデジタルアートを見ることができます。

1階─ティファニーを代表するコレクションが一堂に
エントランスフロアの1階は、ブランドを代表するアイコニックなコレクションがお出迎え。「ティファニー ロック」から「ティファニー ハードウェア」、ファレル・ウィリアムスとのコラボレーション「ティファニー タイタン by ファレル・ウィリアムス」まで、多彩なデザインがずらりと並びます。
壁面を彩るのは、イタリア人アーティストのミケランジェロ・ピストレットが手掛けたアート作品「カラー アンド ライト」。鏡を使った絵画が有名なアーティストによる、さまざまなブルーをふんだんに取り入れたミラーペインティングが、ジュエリーの輝きを映し出します。

ダイヤモンドカットをイメージしたショーウィンドウには、ジャン・シュランバージェの希少なアーカイヴ ネックレスを展示。ダイヤモンドのまばゆい輝きとクラフトマンシップあふれるデザインに目を奪われます。



Image by: Tiffany & Co.
2階─日本の伝統美が溶け込む洗練のラグジュアリー
2階では、ティファニーが支援している金沢の金箔職人が手作業で施した「縁付金箔」の天井装飾に注目。また、2つの円形ディスプレイの中央に鎮座する、フランス生まれの彫刻家アントワーヌ・ポンセによる大理石のオブジェが神聖な佇まいを見せます。

壁に設置されたショーウィンドウには、アーティスト楠本真理子によるオーガンジーで繊細に仕立てた菊や竹とともに、連動するデザインのアーカイヴピースをディスプレイ。ジュエリーが幻想的に浮かび上がるレイアウトは、まるでアートピースのよう。
VICルームは全て異なるデザインで、日本人アーティストの上條晋によるグラフィカルな抽象画「ザ チル」が展示されている部屋も。作品のモチーフとフラワーベースに飾る花をリンクさせるなど、統一されたレイアウトが特徴です。

奥に進んだ先は、国内最大規模のウォッチギャラリー。ここで見逃せないのは、タイタニック号関係者の遺品として知られるティファニーの懐中時計です。沈没事故の生存者である3人の女性が、乗客を救った客船カルパチア号のアーサー・H・ロストロン船長に対して感謝の意を込めて贈ったという逸品。

同じフロアには、ブランドを代表するデザイナー、エルサ・ペレッティのコーナーも。有機的なフォルムのジュエリーコレクションにリンクするディスプレイにも注目して。


Image by: Tiffany & Co.
3階─伝統と革新のマスターピースと出会う
オリエンタルなムードを織り交ぜた2階から一転、3階はシルバーの煌めきと柔らかなピンクを基調にしたエリアが広がります。ここにはブライダルジュエリーをラインナップ。エンゲージメントリングの代名詞として知られる"ティファニー® セッティング"の特別なアーカイヴも展示しています。6本の爪でダイヤモンドを支えるデザインはそのままに、1906年製のティファニー ブルー ボックスの中で輝き続けるリングから、ティファニーの長い歴史に思いを馳せて。

その奥は、圧巻の造形美が魅力のハイジュエリーコレクションのエリア。ジャン・シュランバージェによるマスターピース「バード オン ア ロック」をはじめ、最新作「ブルー ブック 2025」コレクションを展示。16ストーンのイエローダイヤモンドピアスとネックレスといった同店限定のハイジュエリーも取り扱っています。ジュエリーのモチーフとなっているトンボやバタフライ、バードなど、ニューヨークのグランドセントラル駅から着想を得た金箔の天井装飾もお見逃しなく。



Image by: Tiffany & Co.
4階─世界観に心ときめくダイニングコレクションとカフェ
プレートやカップといったテーブルウェア、コーヒー&ティーセット、ベビーアイテムなどが一堂に並ぶ4階へ。フロア中央で一際存在感を放つテーブルセットは、アメリカ人画家のジュリアン・シュナーベルによる作品。割れた陶器の皿を用いたアートが連動し、クリエイティブな世界観が広がります。

そして何といっても、注目は日本初のブルー ボックス カフェ「Blue Box Café by Natsuko Shoji」。オリジナルメニューを東京・代々木上原のフレンチレストラン「エテ(été)」のオーナーシェフ 庄司夏子が監修し、8月上旬のオープンが予定されています。

Image by: Tiffany & Co.
ジュエリーだけではなく、アートやフードといったカルチャーを織り交ぜた、唯一無二の空間。ティファニー上陸から50年の歴史と日本との絆を、この先の未来へと引き継ぐフラッグシップストア「ティファニー 銀座」で、あなただけの特別な体験を。
◾️ティファニー 銀座
所在地:東京都中央区銀座六丁目9番2号
オープン日:2025年7月11日(金)
photography: Kiyotaka Hamamura, text: Chikako Ichinoi | edit: Chiemi Kominato, project management: Mizuki Okuhata (FASHIONSNAP)
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