
小泉智貴が手掛ける「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」が10月16日、表参道ヒルズのスペース オーでショーを開催し、2020年春夏コレクションを発表した。ニューヨークで行った2019年秋冬コレクションショーをきっかけに一躍人気デザイナーとなった小泉による日本で初めてのショーには、冨永愛やKōki,など人気モデルが集結。10ルックそれぞれに合わせて音楽や照明が変化する演出で、ピュアな女性が大成するまでのストーリーを描いた。
小泉智貴は1988年生まれの衣装デザイナー。著名人の衣装や広告の衣装を手掛けていたところ、大御所スタイリストのケイティ・グランド(Katie Grand)に見出されたのがきっかけで、2019年秋冬シーズンのニューヨークファッションウィークでデビュー。アメリカでは無名デザイナーだったが、カラフルでボリュームのあるドレスや、豪華なモデルとスタッフ陣が注目を集め、SNSなどで反響を呼んだ。2020年春夏シーズンもニューヨークで9月にショーを開催しており、続く東京のショーでは新たに3体を加えた全10ルックが披露された。

2020年春夏コレクションで小泉がイメージしたのは「ギフトボックス」。ボリュームのあるオーガンジーのラッフルや色使いなど前シーズンにインパクトを与えたドリームライクなデザインアプローチはそのままに、今シーズンはボックス型のフォルムやリボンのディテールでアップデートした。
「(2019年秋冬の)ニューヨークのショーはたくさんの方に助けてもらって実現できた。その恩返しとしてプレゼントを贈るイメージで、遊びを加えながら表現しました」(小泉)。
ショー会場は、透明の椅子が円形のステージを囲うように配置。小泉のブレイクのきっかけにもなった街を思わせる、フランク・シナトラの楽曲「New York, New York」が流れてショーがスタートした。


白鳥のような白いドレスに身を包み登場したファーストルックは、ミラノやパリで多くのショーを歩き話題を集めた新星モデル美佳。続いて、Kōki,や福士リナ、CHIHARU、新井貴子、江原美希といった世界で活躍するアジアのモデルが勢揃い。

そしてラストルックは、ブラックのドレスをまとった冨永愛。オペラ「さようなら、ふるさとの家よ」に合わせて優雅に舞い、観客を魅了した。全10ルックを通して、一人の女性のピュアでフレッシュな姿から始まり、混沌とした姿、そして大成するようなストーリーを描いたという。すべてオートクチュールに近いドレスになるが、今後については「来年以降、一般販売できるアイテム作りも少しずつ考えていけたら」と話した。
バックステージ写真
Image by: FASHIONSNAP.COM (Ippei Saito)