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「ファッションデザインの更なる高みへ」ヨシオクボの新たな挑戦とは

久保嘉男
久保嘉男
Image by: FASHIONSNAP

 「ヨシオクボ(yoshiokubo)」が、7月に単独のランウェイショーを開催する。ここ数シーズン、ファッション・ウィーク東京でコレクションを発表していたが、パリの展示会シーズンに合わせるため7月に都内でショーを実施。ブランドロゴの変更やデザイン哲学の転換に加え、海外でのショー開催を視野に入れるなど、2017年春夏コレクションから更なる高みを目指し、大きくブランドの舵を切る。

 ヨシオクボは、2009年春夏シーズンに初の単独ショーを行い、これまで計14回ファッションショーを行ってきた。2014年秋冬コレクションから参加したファッション・ウィーク東京では、ニック・ウースターが来場するなど注目度も高く、東京を代表するブランドとしてファッション・ウィークを牽引。しかし、10月開催のファッション・ウィーク東京は展示会時期と合わないため、受注のオーダーを締めてからのショー開催を余儀なくされていた。

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2016-17年秋冬コレクション

"色ではなくディティールで魅せる派手さ"


 約3ヶ月前倒しして国内でショーを開催する理由については、継続的に行っているパリ展の時期に合わせるということに加え、デザイナー久保嘉男の心境の変化も関係している。これまでは切り替えを多用し、色の陳列による派手さに重きを置いていた。しかし、今回約9年ぶりに服作りを学んだNYを旅したことで、新たなジャンルの服という"挑戦すべき壁"が明確化されたという。

 "プリントや切り替えでみせるメンズ服"というジャンルを確立し、評判が良かったにも関わらず、次のコレクションではデザイン哲学から自身のクリエイションを再考。同氏は「切り替えで派手さを表現した見甲斐のある服ではなく、形や色がスタンダードな服の中に、オリジナリティあるカッティングやディティールなどの"ネタ"をどこまで加えることができるかということに注力した」と話している。例えば、デビューから継続して展開しているカットソーは同じ原型でパターンを引いていたが、2017年春夏コレクションでモデルチェンジすることを決め、シャツもパターンからリデザイン。肩の落ち方やネックの空き具合などのディティールを見直し、"色の陳列"ではなく、色を絞った中で"ディティールで魅せる派手さ"というデビュー当初に意識していた感覚を再度追求し、新たなジャンルのファッションデザインを開拓する。

ロゴ変更で新たなフィールドへ

 また、久保は「顧客やバイヤーからのイメージが固定化されてしまった」と、これまで自身が確立したヨシオ クボらしさから脱却することへも挑戦するという。ブランドイメージを抜きに、服だけを純粋に見てもらうことを求め、またリセットする意味も込めブランドロゴをデビュー時の名前に戻し、フォントも変更した。また次回のショーでは「現行のファッションシステムの問題点を改善するための仕掛けも用意している」と施策を練っているようだ。

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新ブランドロゴ



海外でショー開催も検討

 アジアやヨーロッパなど海外でも卸先を持ちながら、これまで海外でのショー開催を考えてこなかったという久保だが、現在は海外展開を加速させるため前向きに検討。「向こう(海外)でショーをやるからには継続してやることが大事だと考えています」と話しており、まずは体制を整えることに注力。7月のショー開催後は、国外でのショー開催に必要なチーム作りや開催場所のリサーチに本腰を入れるという。

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