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【キーマンに聞く】ヒット商品連発で史上最高売上のYSL 事業部長が語る勝因は「ラグジュアリーさ」と「一貫性」

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【キーマンに聞く】ヒット商品連発で史上最高売上のYSL 事業部長が語る勝因は「ラグジュアリーさ」と「一貫性」

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 「YSL ラブシャイン リップスティック」や「クチュール ミニ クラッチ」など、新製品や新色が登場するや否や、メディアやSNSで話題になる「イヴ・サンローラン・ボーテ」(以下、YSL)。YSLのジャパン史上、最も好調だった2024年を背景に、勢いは増すばかり。「究極の一貫性こそラグジュアリーとブランドのなせる技」と語る、日本ロレアル ロレアル リュクス事業本部 イヴ・サンローラン・ボーテ事業部のジャロン・チャン(Jaron Chan)事業部長に聞いた。

◾️ジャロン・チャン 日本ロレアル ロレアル リュクス事業本部 イヴ・サンローラン・ボーテ事業部 事業部長1980年生まれ、シンガポール出身。2004年にロレアルに入社。以来21年間、シンガポール、ニューヨーク、上海、パリでグローバルブランドにおける製品開発やサロン向け事業のプロフェッショナル・プロダクト部門におけるオペレーション、トラベルリテールロレアルリュクス各部門でキャリアを積む。パリのイヴ・サンローラン・ボーテ グローバルブランド本部のグローバル メイクアップ製品開発チーム ディレクターを経て2023年から現職。

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 4色アイパレットの人気が継続、2024年はYSLジャパン史上最高の売上高に

⎯⎯2024年はYSLジャパン史上、最高の売上高だったとお聞きしました。何が要因だと思いますか?

 メイクアップ、スキンケア、フレグランスと全てのカテゴリーで成長することができ、売上高は前期比2ケタ成長と好調な1年でした。ジャパンとして過去最高の売上高だったことは、とても意味があることで、日本のお客さまがYSLを楽しんで愛用してくださっている証だと受け止めています。YSLはパリを発祥とするグローバルブランドではありますが、フォーミュラや色展開といった製品そのものが日本のお客さまにとって最高のものでありたいと考えた戦略や、またラグジュアリーブランドとして細部にまでこだわっていることに、共感していただけた結果ではないでしょうか。

⎯⎯具体的にはどのアイテムが好調を牽引しましたか?

 2023年に発売したアイシャドウパレット「クチュール ミニ クラッチ」の人気が継続しました。日本のお客さまと親和性の高いカラーラインナップが支持されています。ラメ感が一日中続き、1日の終わりにも目元に輝きが残るフォーミュラが強みです。加えて、「ルージュ ヴォリュプテ シャイン」をリニューアルして発売した新たなリップスティック、YSL ラブシャイン リップスティックが成功を収めました。

⎯⎯限定パレットやリップにあしらわれたハートマークが印象的でした。

 YSLは愛から生まれたブランドです。単純に製品に施した愛のマーク、ロマンティックな愛というだけでなく、さまざまな愛が込められているのです。店頭に並ぶ商品には、イヴ・サンローランが築き上げてきた、ヘリテージやサヴォアフェールに対するチームの愛情が宿っていると言っても過言ではありません。ビジネスを語るとき、その背後にあるチームの愛情についてまで言及することはまれですよね。しかし、実力と情熱を持ったメンバーが集うアトリエはラグジュアリーブランドにとって不可欠なのです。それはファッション、ビューティともにです。

⎯⎯そういった想いは店頭に立つBAたちにも共有されているのでしょうか。

 もちろんです。私たちの愛や情熱はお客さまに伝わると考えています。そういったことも2ケタ成長の要因でしょう。

TWICE SANAとNumber_iの平野紫耀を起用もヒット要因に ファミリーの一員として意見を交換

⎯⎯好調フレグランスで仕掛けたことを教えてください。

 YSLからお客さまへの選択肢として、フレグランスがうまく機能しました。「リブレ」は象徴的なフレグランスで、個性的でありながら毎日まとえる香りです。アンバサダーを通じて、認知してもらえるように務めたことも好調につながっています。日本市場には2人のアンバサダーがいますが、グローバルからみても稀なことです。

⎯⎯アンバサダーの2人のYSLへの愛が伝わってきます。

 単なるアンバサダーではなく、われわれはパートナーであると考えています。Number_iの平野紫耀さんは「リブレ」を好んでくださり、さまざまなシーンで愛用してくださっています。また新製品を届けるとあらゆる意見や感想をくれるのです。TWICEのSANAさんとも撮影のときにいろいろな話をしますし、ブランドとしての想いを伝えています。非常に強いリレーションを結べています。

 特に若い世代の消費者は、ブランドとアンバサダーが表面上のつながりなのか、本当にブランドを好きなのかどうかをすぐに察知します。コミュニケーションによって、自信を持ってブランドや製品を発信してもらうことができ、結果的に消費者からの支持につながっていると考えています。

⎯⎯SANAさんも平野さんもここ数年、人気は増すばかりですよね。

 SANAさんはTWICEに加え、MISAMOとしても目覚ましい活躍を遂げています。10年間の活動を通じて、グローバル規模での活躍を夢見て、努力を惜しまず彼女らしく輝き続けてきた女性です。自信に満ちた姿が素晴らしい方ですし、YSLのこれまでの歩みともシンクロします。平野さんも同様にご自身の運命を切り開くために精力的に活動されています。そういった活動がYSLとの親和性を生み、PRにもいい刺激になっています。

 世界には15〜16人のビューティアンバサダーがいますが、そのうちの2人が日本人であることからは、われわれが日本のマーケットを重要視していることが伝わるでしょう。

2025年は日本市場での成功を目指して作ったチークが早くもヒット

⎯⎯今年は1月に発売された「メイクミーブラッシュ パウダー」が話題になっています。

 メイクミーブラッシュ パウダーは私が日本でのこのポジションに着く前に、発色にこだわり抜いて開発を手掛けた製品で、発売を心待ちにしていました。実に3年の歳月を経て世に送り出せたことは本当にうれしいです。

⎯⎯発売までそれほどの時間を要したのはなぜでしょうか?

 パッケージやフォーミュラにこだわることはもちろん、ラグジュアリーブランドとして設けている数々の厳しいテストをクリアする必要がありました。例えばコンパクトを閉じるときの音までテストしているんです。この「カチッ」という音そのものが心地よいかどうか。しっかりとしまっている感触が得られるかどうか、細かいところまで追求します。さらにこのチークでこだわったのは、中身の色とパッケージのカラーが一致することです。見ただけで、使った色や欲しい色がわかるのが特徴です。究極の一貫性こそラグジュアリーとブランドのなせる技だといえるでしょう。さらにいえば、ロゴのサイズ感や手に持った時の感触までお客さまの立場で考えました。使うときだけでなく、持っていることが体験につながるのです。

⎯⎯製品を作る上で日本市場を意識しているのでしょうか?

 日本は世界で最も洗練されたマーケットといえます。使い方や仕上がり、製品を持ったときの感触までに気を配るほど、消費者の感性が洗練されています。そんなお客さまの要望を尊重することが、成功には欠かせません。

ラグジュアリーブランドとして、「一貫性」と「驚き」を提供

⎯⎯2025年はどんな年になりますか?

 メイクミーブラッシュ パウダーでとてもいいスタートが切れました。新作リキッドリップ「YSL ザ インクス」にも大いに期待をして欲しいところです。

 そのほかにも今年はたくさんのアイテムをローンチする予定です。ルースパウダーは私が開発に携わったもので、透明感の出るラベンダーやパステルブルーのカラーも揃えています。しっかりと保湿成分を配合し、うるおいを保った仕上がりを楽しむことができます。さらに、フレグランスのリブレからこれまでにない全く新しいセンシュアルなシトラス系の香りで、初となるアルコールフリー*の香水を発売します。下半期まで話題性のある新商品を連打しますし、イベントを開いて多くの人との接点を作りたいと思います。

*エタノール無配合のこと

⎯⎯新作が盛りだくさんということで楽しみです。ブランドとして、目指すポジションは?

 ヤングで、エッジィ、ラグジュアリーでありたいですね。これは決して年齢的な意味ではありません。ムッシュ イヴ・サンローランは年齢を重ねてからもヤングでフレッシュなデザインを数々世に送り出してきました。オフラインでも、オンラインでも、一貫性のある尖ったラグジュアリーな体験を提供していきます。

⎯⎯どんな体験を届けますか?

 例えば表参道フラッグシップ ブティックでは、桜の模様をリップスティックにプリンティングするこができます。「アトリエ プリンティング」で桜を施すことができるのは、世界中で表参道フラグシップ ブティックだけです。こういった体験は店舗ならではのラグジュアリーな体験と言えるでしょう一方でオンラインでも刻印サービスを実施したところ、若い世代のお客さまから大変好評でした。買いたいときに購入できるのはオンラインの大きなメリットですよね。

⎯⎯日本の消費者の動向をどのように分析していますか。

 メイクは必要だからするだけでなく、自己表現でもあります。メイクの売上が右肩上がりなのは、日本の消費者がそれだけ自己表現を楽しんでいるということでしょう。一人ひとりに似合う色を選んでいただき、まとうことで表情まで輝いて見えるのがメイクのいいところです。

 人によっては意図して色を選ぶ一方で、何気なく色を選ぶこともあるでしょう。世の中に対して自分という人を表現することにつながります。メイクの仕上がりを一番最初に目にするのは自分自身です。まずは自分がハッピーになって、さらには周囲もハッピーにすることができます。メイクだけでなく、スキンケア、フレグランスも、ビューティはライフスタイルを彩ってくれることのひとつではないでしょうか。

最終更新日:

■イヴ・サンローラン・ボーテ:公式オンライン ブティック

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