米オーガニック市場が約4兆円に成長、今後も拡大か

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■オーガニックトレード協会(OTA)は先月15日、アメリカ国内のオーガニック市場が昨年、433億ドルに達したことを発表した。2015年オーガニック業界調査レポートによると、食品や非食品などオーガニック市場全体が2014年から2015年にかけて11%と高い伸びとなった。食品全体は3%の伸びにとどまったが、オーガニック食品は397億ドル(約4兆円)と11%の成長率となった。これにより、食品市場に占めるオーガニック食品の割合が2015年、5%近くとなっている。オーガニック市場で最大のカテゴリーとなるのは青果物。2015年の売上は144億ドルで前年比10.6%増加した。新鮮なオーガニック野菜や果物の需要は堅調に伸びており、現在、米国で販売される青果物の約13%がオーガニックとなっている。2番目に大きなオーガニック食品カテゴリーは乳製品で2015年の売上高は60億となり、前年より10%以上も成長した。なお、青果物と乳製品はオーガニック食品市場の半数以上を占めている。3番目に大きいカテゴリはスナック食品で、2015年の売上は前年比14%アップとなる23億ドルだった。一方、最も成長著しいサブカテゴリーはフレッシュジュースなどの飲料で、前年から33.5%の増加だった。次に成長率の高いサブカテゴリーは卵で32%の成長。また薬味などの調味料も18.5%の高い成長率となっている。同協会の調査によると、オーガニック食品を好む消費者は食べるだけでなく、ライフスタイルにもオーガニック品を取り入れる傾向がある。オーガニック非食品市場はオーガニック市場全体の8.2%に過ぎないが、成長率は13%と堅調な伸びを示している。オーガニック非食品市場ではオーガニック繊維、オーガニック・サプリメントなどが成長を牽引しているという。
オーガニック市場が急成長している背景には、クローガーなど大手スーパーマーケットチェーンやウォルマートやターゲットのディスカウンター、メンバーシップホールセールクラブのコストコがオーガニック商品を大幅に増やしていることが挙げられる。オーガニック市場拡大の一方で、乳製品と穀物のカテゴリーで供給が安定していないことが課題となっている。またオーガニックについての消費者啓もうも課題が残っているという。

トップ画像:ウェグマンズの青果コーナーにあるPOP。ウェグマンズのパートナーとなるオーガニック農家をPOPで紹介しながら、地産も訴求しているのだ。

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オーガニック市場規模の推移(過去10年間)。オーガニック食品は397億ドルと11%の成長率となった。オーガニック繊維などオーガニック非食品は36億ドルと前年から13%の増加となった。オーガニック食品は2012年から4年連続して10%以上の成長をしており、非食品は2011年から5年連続して10%以上の成長だ。オーガニック市場が急成長している背景には、クローガーなど大手スーパーマーケットチェーンやウォルマートやターゲットのディスカウンター、メンバーシップホールセールクラブのコストコ等がオーガニック商品を大幅に増やしていることが挙げられる。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。オーガニック市場が拡大し続けています。ウォルマートやコストコ、クローガーなど大手チェーンストアがオーガニック商品を拡大していることでも急成長は理解できると思います。中小のスーパーなどもこぞってオーガニックの取り扱いを増やしているため、今後も拡大を続けると予想できます。問題は供給。そして販売側は差別化です。供給の課題と販売での差別化で上手くできているのがウェグマンズです。なぜならウェグマンズではニューヨーク州カナンデーグア地区に50エーカー(約6万坪)の有機野菜農園「ウェグマンズ・オーガニック・ファーム(Wegmans Organic Farm)」を持っているからです。同社CEOのダニー・ウェグマン氏がオーガニック市場の拡大を見越し、オーガニック認定を取得するための準備期間3年をかけ、6万坪におよぶ農地の土作りから始めたのです。オーガニックファームは主に試験農園として活用していて、新たな品種にも挑戦したりしているのです。
ウェグマンズでは自社の有機野菜農園で得たノウハウをパートナー農家とシェアし、オーガニックの安定した供給を目指しているのです。

後藤文俊