Nagisa Ichikawa

多様化していくファッションウィーク

市川渚

ファッション コンサルタント

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さて、2017年春夏シーズンも始まりました、東京ファッションウィーク。今シーズンは冠スポンサーがAmazon Japanとなって、初めてのシーズン。「#AmazonFWT」や「#AFWT」のハッシュタグにもイマイチまだ慣れない私です。ちなみに、調べてみたらインドのファッションウィークもAmazonがスポンサーのようです。

いつもは、前シーズンまで冠スポンサーだったメルセデスの最新モデルがドドーンと置かれていた、メイン会場渋谷ヒカリエのエントランスには、デジタルインスタレーションっぽい白いオブジェが。

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ニューヨークでは先日のNYファッションウィーク期間中にGoogleの協力の下、デザイナーやブランドについて検索した際に検索画面がファッションウィーク特別仕様になっちゃう、という試みをしていました。同じアメリカ発巨大テック系企業ということもあり、個人的には「折角Amazonがスポンサーになったんだし、Amazonの販売チャネルを生かして売り場を作るとか、何か"らしい"新しい試みをしたりするのかなあ」などと淡い期待をしていたのですが、Amazonのサイトは通常営業のよう。ただし、ファッションカテゴリのトップページ(の下の方)にはバナーがあって、ちょっとした特設ページも発見しましたが、ちょっと寂しい感じ。ビジネス規模を考えたら仕方ないのかもしれないけれど......。

さて、今日拝見したのは「ウエムロ ムネノリ(uemulo munenoli)」と「ジュンハシモト(junhashimoto)」の2ブランド。

11シーズン目を迎えて、展示会だけではない新たなコミュニケーションの方法を開拓するために初めてモデルを使ったプレゼンテーションを開催したuemulo munenoli。

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シャツに特化し、職人気質なモノづくりをされているブランドというイメージがありましたが、スポーティな要素を取り入れたことで程よくトレンド感もあり、背景に強いオレンジを置いたことで、服のエッジが強調され、カッティングの美しさが映えていました。ただ、薄地で流れるような生地使いのアイテムが多かったので、ちょっとモデルが細すぎたのでは?と思った部分も。

ゲストは最小限にしたという、小規模なプレゼンテーションだったので、いつもは他のジャーナリストの方の迷惑になるかなと思いスルーしていた囲み取材にも、ちゃっかりお邪魔させていただきました。発表直後に聴くデザイナーの生の声、説得力が増しますね。

>>uemulo munenoli 2017年春夏コレクション

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インスタレーションと思いきや、モデルは出て来ず、イメージムービーのみで新作を発表したjunhashimoto。会場のゲストは顧客さんなのかな?という雰囲気の男性が大半。

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終盤では津軽三味線奏者の久保田 祐司さんが登場して、生演奏を披露。終了後、会場からはちらほら「モデル、出てこないんだね」という声を耳にしましたが、改めて考えてみるとファッションウィークで披露するコンテンツというものは必ずしも"服(自体)を見せる"という手段に限ったことではないんだよなあ......などと、自分のファッションウィークに対する先入観を疑ってみたり。

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9〜10月にかけて開催されていた世界各都市のファッションウィークでも、「See now, Buy now」の動きに代表されるように、コレクション発表のタイミングやシーズン、その方法がますます多様化していっていました。モデルが服を着てキャットウォークを歩く画一的なランウエイじゃなくても、ブランドのコンセプトやターゲットに合わせた手段を各々選んでいけば良い。受け手の私たちは、多様化していく状況をポジティブに楽しまないともったいない!などと思ったわけです。

とはいえ、折角足を運んだのだから、やっぱり服を生でみたいなと思ってしまうものではありますが、ね。

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