Fumitoshi Goto

アマゾンが宅配用ロッカーをアパートやマンションに設置

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■ネット通販最大手のアマゾンは6年前からアマゾン専用の宅配ボックス「アマゾン・ロッカー(Amazon Locker)」を小売店や駅などの公共施設に設置している。アマゾン・ロッカーは主にアパートが多い地区で展開しており、セブンイレブンなどのコンビニエンスストアやスーパーマーケット、ドラッグストアチェーンにも設置を拡大している。最近では大学のキャンパスや学生会館、駐車場やカーポート(オープンタイプのガレージ)、スプリントなどの通信キャリアショップ、クリニックや医療センター、フィットネスセンターなどにも設置されているのだ。アマゾンはロッカーで宅配物を受け取る宅配ボックスを集合住宅などに設置するサービスを始める。ビルのオーナーや管理者などに向けた「ハブ(Hub)」は、宅配ボックス用ロッカーをアパートメントなどに設置できるサービスだ。ハブで提供されるスターターハブ(標準ロッカー)のサイズは高さ205センチ(屋外用は220センチ)×幅180センチ×奥行き55センチ。4種類のカラーがあるスターターハブには大小様々なサイズとなるボックスが43個組み込まれている。スターターハブはモジュール式となっており、拡張ハブ(幅90センチ)でさらに23個のボックスが追加可能となる。使い方はアマゾンロッカーと同じように、タッチパネルに受け取りコードを入力することでボックスの扉が開く。アマゾンロッカーとの最も異なった特徴は、アマゾン以外からの発送者の宅配物も利用可能という点だ。アマゾンと競合するウォルマートなど大手チェーンストアの宅配にかぎらず、例えば実家から送られた荷物もハブを使用することができる。今のところ設置場所の条件や料金、メンテや保証などの詳細は明らかにしていない。
アマゾンは受け取り拠点となるハブを最終拠点となる顧客宅に限りなく近づけることで、ラストマイルで有利な立場を築こうとしているのだ。

トップ画像:アパートメントの共有スペースに置かれたハブ。ハブがアマゾンロッカーと異なる点は、アマゾン以外からの発送者の宅配物も利用可能ということだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。英語を勉強している人なら知っていると思いますが、日本で使われる中高層集合住宅を意味する「マンション」は和製英語です。マンション(Mansion)の本来の意味は「大邸宅、大豪邸」です。日本で「ワン・ルーム・マンション」と聞いたアメリカ人が「体育館?」と思ったかどうかはわかりません。居間や寝室、台所、トイレ、お風呂など各部屋を仕切る壁がないお屋敷を連想するワン・ルーム・マンションは個人的には気に入っている和製英語です。「部屋が一つしかない大豪邸」は矛盾を孕みつつ、井上陽水の歌詞にでてきそうです。日本ではマンションといわれるアメリカのアパートメントに、アマゾンはロッカー設置を積極的に進めようとしています。エントリー記事にもあるようにポイントはアマゾン以外の発送者も使えるということです。日本でも展開されるようになれば、実家で作ったお米やお野菜もワンルームマンションにあるハブに送ることができるのです。
ハブにはアマゾンのロゴ(顧客満足を表す、笑顔を示した矢印)が入っています。共有スペースにハブが置かれると、ロゴをいつも見ることになります。究極的なラストマイルとなる顧客の頭の中にアマゾンのプレゼンス(マインドシェア)を上げることになるのです。

後藤文俊

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