9年前にスティーブ・ジョブズがこの世を去った時、現在のAppleを予測できた人はどれだけいただろうか……。iPhoneの勢いが止まりそうにない。
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国際的な調査会社カウンターポイント社によると、米国でiPhone12の出荷遅れが原因となり、Appleの米国内シェアは2020年度第3四半期に39%へと低下。しかし、iPhone 11 シリーズとiPhone SE 2020が根強い人気を博し、Appleは競合のSamsung、LGを引き離し、マーケットリーダーの地位を守った。
そして2020年度第4四半期。iPhone12の登場で、12月の売り上げが急増した可能性が高く、Appleは四半期ベースで史上最高のiPhone販売記録を達成する見通しだ。これは、Apple自身が同年度第1四半期に打ち立てた、iPhone販売記録を打ち破るものだ。
カウンターポイント社ディレクターのJeff Fieldhack氏は「iPhone 11と比べ、iPhone 12は2桁、ときに3桁売り上げが増している。12 Proや、12 Pro Maxが品薄だったにも関わらず、だ。これは強烈なシグナルといえる。我々は、iPhone 12がこの四半期でグローバルでの売上を押上げ、iPhone全体で前年同期比21%増になるとみている」と強気予想を述べた。
カウンターポイント社によると、新記録を打ち立てるiPhoneの破竹の勢いは、米国にとどまらず、中国、日本、欧州、インドにも波及していくという。
「今私たちが目にしているのは、様々な要因が重なった結果としてのiPhoneの世界中での成長だ」と同社調査部門責任者のPeter Richardson氏は語る。
「キャリア、消費者ともに5G対応の新iPhoneへの期待は募っていたし、iPhone12の魅力的な価格設定もプラスに働いただろう。iPhone SE、iPhone 11の根強い人気に加え、中国の独身の日、米国のブラックフライデーやサイバーマンデイという、ビッグイベントできちんと成果を出したことも大きい」
一方で、Appleが抱える供給体制について課題は認めつつも、「Appleはリスクをうまくコントロールできているようだ。確かにiPhone ProとPro Maxは未だ受注残を抱えているが、ここ3週間でリードタイムは非常に短くなった。(中略)世界中への商品供給能力という点では、工場の稼働時間、雇用、残業へのインセンティブなどを増やしたおかげで、昨年より良くなっているだろう」と期待を込めた。
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