サステナブル・ラインのTシャツを着て発表会に臨んだライフスタイルアクセントの山田敏夫CEO
サステナブル・ラインのTシャツを着て発表会に臨んだライフスタイルアクセントの山田敏夫CEO
Image by: FASHIONSNAP

Fashion

ファクトリエがコットンの水平リサイクル実現へ 新ライン「サステナブル・ライン」でTシャツ発売

 日本の工場直結型のファッションブランド「ファクトリエ(Factelier)」が、新ライン「サステナブル・ライン」を8月31日に立ち上げた。代表商品として、使用済みの製品を原料に戻し、同じ製品に生まれ変わらせる水平リサイクルの実現を目指したオーガニックコットンのTシャツを発表。コットンの水平リサイクルは日本国内では初の取り組みになるという。

サステナブル・ラインのTシャツを着て発表会に臨んだライフスタイルアクセントの山田敏夫CEO Image by FASHIONSNAP
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 Tシャツには、オーガニックコットンの国際基準であるGOTS認証と米国農務省によるUSDA認証を取得したトルコ原産の生地を採用。太番手(19番単糸)の天竺編みで、1枚で着られる肉厚感や丈夫さを備えながらソフトでエアリーな風合いに仕上げた。ユニセックスでS〜LLサイズを展開し、自社オンラインストアや直営店で販売している。

 ファクトリエは従来より生産工場を明示し、工場希望価格で販売するなどトレーサビリティを担保しているほか、再生素材を使った商品を開発するなどサステナブルな取り組みもすでに行っているが、サステナブル・ラインはその姿勢をわかりやすく体現するラインと位置付ける。コットンのリサイクルはコストパフォーマンス的にも難しいとされてきたが、ファクトリエでは工場直結という強みを活かし、「原材料に光を当て、水平リサイクルのシステムを採用することでコットンを育てるコストがかからず、CO2と水の消費削減にも貢献できる」(ライフスタイルアクセントの山田敏夫CEO)という考えから実現に至ったという。

 水平リサイクルの仕組みとしては、同製品に限り着古したり不要になったものをファクトリエ店舗に持ち込みまたは配送(購入者負担)で回収。回収したTシャツはおよそ10cm四方に裁断し、大阪の大正紡績が綿の状態に戻す「反毛(はんもう)」の作業を行い、糸に戻した後、愛知の今枝メリアスで生地を編み上げ、国内工場による縫製を経て再びTシャツとして販売する。紡績には残反も使用し、廃棄ゼロにつなげる。裁断の作業では福祉施設などに有償で委託する。なお、リサイクルTシャツは漂白をかけず、生成りの色味になる想定だという。

 価格は「サイクル」の語呂に合わせて税別3960円と、ファクトリエのTシャツの価格としては手頃な設定。他の商品と原価率は変わらないが、「水平リサイクルを普及させていきたいという思いからこの価格設定にした」と山田CEOは語る。着古した製品が集まれば生地代が下がるという考えから「未来への投資」としている。回収が重要なプロセスとなるため、購入者に製品を配送する際に水平リサイクルについて解説したリーフレットと工場からの手紙を同梱するほか、メールでリマインドするなどの施策を検討。現在は白1色のみの展開だが、環境に配慮した方法を模索しながら今後カラーバリエーションの拡大を視野に入れる。

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 また、ロゴのリニューアルを併せて発表。2012年の設立以来、筆記体のデザインを使用してきたが、今年9月に迎える創業10年目の節目にあわせて刷新を決めたという。新ロゴでは書体デザインの巨匠アドリアン・フルティガー(Adrian Frutiger)が開発したゴシック体の「アヴェニール(Avenir)」を採用。「世界中から愛される日本のものづくりブランドになる」という意思表明として日の丸のイメージを左に配置したデザインに仕上げた。すでに一部の製品タグに導入を進めており、公式サイトは10月から新ロゴに切り替える。

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■ファクトリエ:公式サイト

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著: 山田敏夫
メーカー: 日経BP
価格: ¥1,520(2021/08/31現在)

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