ユニクロのロゴ
Image by: FASHIONSNAP
ファーストリテイリングは4月14日、2022年8月期上期の決算説明会を開催した。会見に登壇した柳井正代表取締役会長兼社長は、同社の今後の展望として「これからはウィズコロナの時代に入っていく。この2年間、ビジネスは思い通りに展開できない状況だったが、今から新しい時代に向けて、改めて本気で次の成長を目指していく」とコメント。今期からグローバルでの積極的な出店を再開する方針を示した。
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同社は2022年8月期上期を「守りの姿勢となっていたことで、国内ユニクロ事業やジーユー事業で売れ筋商品に欠品が発生するなど、お客様が求めている商品を十分に提供できなかった」と振り返り、下期は収益構造を維持しつつ"攻めの商売"へと転換させることを重点課題に据える。各国・各地域で出店立地の選定や交渉等の準備を着実に進め、来期はグループ全体で300店舗以上の出店を行う計画だ。将来的にはグローバルで年間400〜500店舗のペースでの出店を計画しているという。なお、4月21日には欧州初となるユニクロとセオリーの一体型店舗がロンドンのリージェントストリートにオープンを控えている。
これに加えて、柳井会長は「出店と同時に、店舗とECの融合を世界各地で高いレベルで実現していく。工場、倉庫、店頭の全ての在庫を一元化し、商品の企画から生産、物流、販売の動向、お客様のご意見やご要望など、あらゆる状況を瞬時に把握し、その情報を元に世界各地域のヘッドクォーターが現場で直接経営判断を行う体制を構築する。そして、世界各地で集めた情報に基づき、即座にそれを商品化し、優れた技術を持つ世界中の生産パートナーと協力し、新たな売れ筋商品を開発していく」と構想を話した。
また、同社は素材高や輸送費の高騰、為替の円安傾向などにより物価上昇が加速する中、一部商品の値上げに踏み切っている。柳井会長は商品の値上げに対して「日本の経済情勢を考えると、安易な値上げはできないとは感じている。値上げに対してすごく敏感。ただし、原材料の価格が50%アップ、3倍アップになった段階で、今のプライスで商品を売ることは不可能。我々は上場企業なので収益と成長を目指してやっていく中で利益がなければいけない。今度の秋冬、その次の春夏は、どのように努力していくか考え抜いた結果がプライスになると思う。考え抜いたプライスであればご理解して頂けると感じている」とコメント。今後の値上げに関する明言は避けたものの、引き続き状況を見ながら価格改定を行っていく姿勢を示した。
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