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高島屋初のショールーミングストア「ミーツストア」公開 国内外10店舗体制を視野に

 高島屋新宿店に、高島屋グループ初のショールーミングストア「ミーツストア(Meetz STORE)」がオープンした。約60ブランドのアイテムを取り揃え、購入は出店ブランドの自社ECではなく、ミーツストア専用のECサイトで対応。LINEやメールなどのアカウントを通じて、住所を知らない相手にもギフトを送れる「ソーシャルギフト」(※5月16日から提供開始)のサービスも用意する。

ミーツストアの店内の様子 Image by FASHIONSNAP
ミーツストアの店内の様子
Image by: FASHIONSNAP
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 ミーツストアは高島屋、トランスコスモス、両社の合弁会社タカシマヤトランスコスモス インターナショナルコマースPTE.LTD(以下、TAKATRANS)の3社が共同で開発。JR新宿駅新南口側の2階正面出入口を入って左手側にあったインフォメーションセンターとクロークを、ミーツストア開設のために売り場に変えたという。

 白を基調とした店内では壁面と什器に出店ブランドのアイテムを展示。ブランドはバイヤーがセレクトし、食品から化粧品、雑貨、衣料品までジャンルを幅広く取り揃える。国内だけではなく、韓国ブランドやタイの小売企業サイアムピワット(SIAM PIWAT)が選んだ現地ブランドなど海外ブランドも取り扱っている。

 バイヤーセレクトのブースに加えて、キュレーターセレクトのブースを用意。オープン時はタレントの寺門ジモン、建築デザイナーのサリー楓、モデルの浦浜アリサ、エシカルディレクターの坂口真生、デザインビジネスプロデューサーの天野譲滋の5人を起用し、それぞれに精通するジャンルから高感度な商品を紹介している。接客はギフトコンシェルジュ6人が対応する。

(左から)浦浜アリサ、天野譲滋、サリー楓、坂口真生 ※寺門ジモンは欠席 Image by FASHIONSNAP
(左から)浦浜アリサ、天野譲滋、サリー楓、坂口真生 ※寺門ジモンは欠席 Image by FASHIONSNAP

 購入は店頭ではなく、各ブランドのポップに掲載しているQRコードからつながる専用ECサイトで手続きを行う。決済に高島屋のデビットカードまたはクレジットカードを使うと外部加盟店利用時のポイント率が適用される。商品はミーツストアの倉庫から発送する。

Image by タカシマヤトランスコスモス インターナショナルコマースPTE.LTD
Image by タカシマヤトランスコスモス インターナショナルコマースPTE.LTD

 ブランドラインナップは契約期間に合わせて交互に3〜6ヶ月ほどのスパンで入れ替えていく。店内には来店客の行動データを記録するAIカメラを設置し、定量・定性的に分析したデータを1ヶ月に1度フィードバックする予定で、取り扱うD2Cブランドの育成の場にもしたい考えだ。

 大丸松坂屋百貨店も昨年10月に初のショールーミングスペースを開設しており、今夏には“新時代のデパート”と呼び声が高いニューヨークのD2Cショールーム「ショーフィールズ(SHOWFIELDS)」が上陸を控えるなど、ショールーミングストアへの注目度が高まっている。TAKATRANSの川口貴明 マネージングダイレクター兼CEOはミーツストアの強みとして「百貨店ならではのリアル体験」「ギフト提案力とソーシャルギフトへの対応」「キュレーターによる審美眼」の3つを挙げる。コロナ禍で需要が高まるソーシャルギフトの市場では三越伊勢丹が通販サイト「ムードマーク(MOO:D MARK)」でいち早く参入しているが、「店頭で体験しECで購入する」というOMOの取り組みで差別化を図るという。自家需要とギフト利用は3対7の比率を想定している。

明日見世

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 出店戦略では来年に関西圏の高島屋グループでも店舗を設ける予定で、将来的には国内外で10店舗体制を目指す計画だ。高島屋が店舗を構えるシンガポール以外では韓国、タイ、中国、インドの4ヶ国からオファーが届いており、フランチャイズ展開を視野に入れる。

 ブランド側のコストは基本的に出店料のみとしており、ミーツストアでの展示期間終了後もECで商品を取り扱うという。収益性を度外視した高島屋の新しい挑戦とも言えそうだが、川口氏は「ギフトからつながりが広がる価値提供」をまず目指すとし、今後黒字化が見込めるビジネスモデルを構築していく考えを示した。

採用しない企業も
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■ミーツ ストア
オープン日:2022年4月29日(金)
場所:高島屋新宿店2階JR口横
営業時間:10:30〜19:30
出店ブランド:約30
問い合わせ先:03-6910-3010

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