「アンプリチュード」ブランドデビュー発表会で撮影
Image by: FASHIONSNAP
ポーラ・オルビスホールディングス(以下、ポーラ・オルビスHD)が、子会社ACROで展開する「アンプリチュード(Amplitude)」と「イトリン(ITRIM)」の終了を決定した。2023年度内を目処に終了する予定だという。店舗およびオンラインショップは今後順次クローズ。閉店や販売終了のスケジュールは各ブランドサイトで随時発表する。
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グループでは、創業100周年にあたる2029年に向けて策定した「VISION 2029」で掲げる「化粧品事業のグローバル展開とブランドポートフォリオの改革と拡充」「新価値を創出し、事業の領域を拡張」「研究・技術戦略の強化」を基本戦略とし、事業ポートフォリオの拡張と戦略の新たな柱として推進する。一方で、従来の化粧品事業におけるブランドポートフォリオの改革にも取り組み、更なる収益性の向上を目指している。今回の2ブランドの終了はこの取り組みの一環で決定したもの。
アンプリチュードとイトリンは、「ファイブイズム バイ スリー(FIVEISM×THREE)」ともに2018年9月にブランドをスタート。アンプリチュードは「アールエムケー(RMK)」の元クリエイティブディレクター RUMIKO氏をクリエイティブディレクターに迎え、繊細な色彩や質感で「かっこいい大人美」を提案し、大人女性のファンを獲得した。イトリンは並外れていることを表す古語「いと」と、品格のある生き方を表す「凜」の2つの言葉を組み合わせた造語をブランド名に掲げ、植物由来の有効成分を取り入れたスキンケアをラインナップした。
いずれもビューティケア事業部の育成ブランドのひとつとして国内の百貨店を中心に事業展開してきたが、両ブランドを取り巻く事業環境は厳しく、計画を下回る業績が続いたことなどから、今後の継続に利点を見出すことが困難として終了に至ったという。なお、アンプリチュードのクリエイティブ ディレクターRUMIKO氏との契約は2023年2月末をもって期間満了で終了している。
なお、ポーラ・オルビスHD2022年12月期連結業績でビューティケア事業内の育成ブランドカテゴリーの売上高は、前年比2.3%増の168億9200万円で、営業損益は21億500万円の赤字(前年は30億1100万円の赤字)を計上。育成ブランドでは2ブランドのほか「スリー(THREE)」、ファイブイズム バイ スリー、「ディセンシア(DECENCIA)」、「フジミ(FUJIMI)」を擁する。スリーは今年ブランドを代表する「バランシング」シリーズを刷新するなどで注力。ディセンシアでは昨年新スキンケアシリーズを発売し、プレステージブランドとしてのブランディング強化している。
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