良品計画が、視覚障がいのある人や視覚に不安を持っている人向けの遠隔サポートサービス「アイコサポート」を活用した店内案内および買い物サポートの実証事業を「無印良品 横浜ジョイナス」で開始した。期間は6月30日まで。6月1日に行われたメディア向け取材会では、視覚に障がいを持つ3人のモニターが店内案内および買い物サポートを体験した。
アイコサポートは、SOMPOホールディングス傘下のプライムアシスタンスが提供。専用アプリを用いて利用者が映すスマートフォンの映像を通じて、専門のオペレーターが位置情報と映像を確認し、現在地の特定や移動をサポートする。通常月額5500円の有料サービスだが、予め設定された店舗100メートル圏内のフリーエリア内に限り、無料でサポートを受けることができる仕組みだ。
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「アイコサポートフリーエリアユーザー」の登録を済ませた利用者は、フリーエリア圏内に到着すると、アプリを通じてオペレーターに電話をかけることができる。オペレーターは事前に良品計画から研修を受けており、横浜ジョイナス店のレイアウトや商品配置を把握。目的の商品を伝えると販売場所まで利用者を誘導し、商品の色、素材、サイズ展開などの商品情報を知らせ買い物をサポートする。
Image by FASHIONSNAP
今回サービスを受けた20代男性は「服を買うとき、自分が欲しい色やサイズがどこにあるか分からず困ることが多い。専門の人が対応してくれるので迷うことなく買い物ができて助かった」とコメント。70代女性は「これまで大型店舗で買い物をしたい気持ちはあっても、目が見えない不安から近所のコンビニや通販で済ませていた。広いスペースだったが、楽しく買い物をすることができて嬉しい」と笑顔を見せた。
良品計画は実証期間終了後、参加者へのアンケート実施を予定。利用満足度や課題などを抽出した後に、旗艦店をはじめ複数店舗への導入と定常的なアイコサポートの利用を検討していく。良品計画ソーシャルグッド事業部の長田英知執行役員は「これまで店員に話しかけることに抵抗があり、視覚障がいを持つ人が大型店舗に足を運びづらい状況もあったと聞いていた。たとえ用事がなくてもウィンドウショッピングのような感覚で気軽に店舗に足を運び、1人でも多くの人に買い物を楽しんでもらえたら」と語った。
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