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繊研plus古山元美さんがデザインする「CUT」(カット)がファンを広げている。ツナギとワンピースが主力定番。高密度で織り込んだ丈夫な馬布や綿ギャバジンを使い、装飾を取り除いた造りで、ファッションとしての作業着をうたう。シンプルなデザインが着る人の個性を引き立てる。「無個性の個性」が魅力だ。
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販売はオンラインのほか百貨店での期間限定店やセレクトショップへの卸、今年2月には岐阜県中津川市に直営店も開いた。ツナギはXS~L、税込み3万6850円、ワンピースは3万5200円。キャップ(5500円)、Tシャツ(8800円)もある。
阪急うめだ本店での限定店は回を重ねるごとに濃いファンが増えてきたという。知り合いの俳優に衣装を着てもらったことで、そのファンが推し活で着るようになり、ファンからファンへ、ファンからその周囲へと広がった。合同展への出展では、他の出展スタッフが欲しいと言ってくれた。最年少は中学生、上は60代、70代まで幅広い層から支持を得ている。
デザイン会社にリモートで勤務しながらデザイン活動を続けていたが、昨年末で退職した。現在はカットに専念。あらためてカットの進路を見定め、透明感の中に個性を輝かせる若手俳優の岩田奏さんをイメージモデルに起用。方向性を明確に打ち出した。
カットの基本スタンスを徹底しファンを広げる。売り上げを伸ばし、生地や縫製に還元し、その循環で「もっと大きな舞台を目指したい」という。中津川を拠点に、国外にも目を向ける。
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