津野青嵐の作品がメトロポリタン美術館に永久収蔵 特別展「Costume Art」で展示

Out of Body, In Dress
Image by: 左:Fumiya Sakurai 右:津野青嵐

Out of Body, In Dress
Image by: 左:Fumiya Sakurai 右:津野青嵐

Out of Body, In Dress
Image by: 左:Fumiya Sakurai 右:津野青嵐
デザイナー兼アーティストとして活動する津野青嵐の作品「Out of Body, In Dress」が、ニューヨークのメトロポリタン美術館コスチューム・インスティチュートに永久収蔵された。なお同作は2027年1月10日まで開催中の特別展「Costume Art」で展示されている。
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収蔵のきっかけとなったのは、メトロポリタン美術館のキュレーター アンドリュー・ボルトン(Andrew Bolton)から届いた特別展に向けた作品制作依頼のメールだったという。津野は「彼は展示で、妊娠した身体やファットな身体、障害のある身体、老いた身体など、これまでファッションの歴史の中で見過ごされてきたさまざまな身体に焦点が当てられることを丁寧に説明してくださいました。私自身も衣服を通して身体との関係を考えてきたので、とても大きな意味のある展示だと感じたとともに、話をいただけたことをとても光栄に思いました」と振り返る。その後、来日したボルトンとこれまでの作品や制作背景、3Dペンによる衣服シリーズのコンセプトについてボルトンと意見を交わし、展示および収蔵が決定した。

Out of Body, In Dress
Image by: Fumiya Sakurai
Out of Body, In Dressは、ファッションコンテスト「ITS 2018」で発表した3Dペンを用いた衣服シリーズ「Wandering Spirits」(2025年に「Out of Body, In Dress」に改題)をもとに、展示のために新たに制作。シリーズの特徴である、首と肩の部分のみがかろうじて身体に沿い、それより下は身体から離れ、まるで身体から離脱しているように見える構造を生かしながら、アンドリューやキュレーターチームのリクエストに応じて色や形を新たに検討し再制作したという。
会場ではすべての衣服が美術作品や図表と組み合わせて展示されており、津野の作品はエドヴァルド・ムンク(Edvard Munch)の絵画「叫び」と並べられている。

Image by: 津野青嵐

Image by: 津野青嵐
以下、アンドリュー・ボルトンによるキャプション
Seiran Tsuno's ethereal garments interrogate bodies often marginalized in fashion, reflecting her practice—which bridges fashion, her work as a psychiatric nurse, and fat studies. For "Out of Body, In Dress," Tsuno applied her signature technique of linking polylactic acid filaments via 3D pen to construct intricate, latticelike exoskeletons that hang from the neck. The design echoes the delusional ideation and auditory hallucinations associated with schizophrenia, a visual counterpoint to Edvard Munch's The Scream. Munch's decisive, heavy black lines, evoking a suffocating existential anguish, stand in stark contrast to Tsuno's fine white filaments, which suggest fragile, porous, and ultimately redemptive sublimity in their transparency.
津野青嵐の霊妙な衣服は、ファッションの領域においてしばしば周縁化されてきた身体に問いを投げかけるものである。それは、ファッション、精神科看護師としての経験、そしてファット・スタディーズを架橋する彼女の実践を反映している。「Out of Body, In Dress」において、津野は自身の特徴的な技法である、3Dペンを用いてポリ乳酸フィラメントをつなぎ合わせる方法を用い、首から吊り下がる、精緻な格子状の外骨格を構築している。そのデザインは、統合失調症に関連づけられる妄想的観念や幻聴を想起させるものであり、エドヴァルド・ムンクの「叫び」に対する視覚的な対位法となっている。息苦しいほどの実存的苦悩を喚起するムンクの決然とした重い黒い線は、津野の細く白いフィラメントと鮮やかな対照をなしている。その透明性は、脆く、多孔的で、最終的には救済的な崇高さを示唆している。
同展では、5000年にわたる美術の絵画・彫刻・その他の作品と、コスチューム・インスティテュートの歴史的および同時代の衣装を同時に展示。津野のほか、日本からは「コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)」や「アンダーカバー(UNDERCOVER)」、安藤福子らの作品がフィーチャーされている。
最終更新日:
◾️メトロポリタン美術館特別展「Costume Art」
期間:2026年5月10日(日)~2027年1月10日(日)
会場:メトロポリタン美術館
所在地:1000 Fifth Avenue, New York, NY 10028, USA
公式サイト
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