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「シャネル(CHANEL)」を運営するシャネル・リミテッド(Chanel Limited)が、2025年12月期の通期連結業績を発表した。主要なすべてのビジネス活動がプラスに推移し、売上高は報告ベースで前期比3.0%増の192億6900万ドル(約3兆830億円)を計上。営業利益は同5.2%増の47億1200万ドル(約7500億円)を記録した一方で、税引後利益は有効税率の上昇などが影響し、同14.3%減の29億1300万ドル(約4700億円)で着地した。
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同社の2024年12月期では、中国を筆頭に高級品市場が不況だったことから、売上高が前期比5.3%減の186億9900万ドル(約2兆9900億円)、営業利益は同30.1%減の44億7900万ドル(約7000億円)と減収減益に落ち込んでいたが、2025年12月期は復調した。
部門別では、ファッション部門においてプレタポルテ(既製服)が業績をけん引したほか、新作ハンドバッグ「CHANEL 25」がデュア・リパ(Dua Lipa)を起用したキャンペーンなどで好調に推移した。特に、マーゴット・ロビー(Margot Robbie)を起用し、ミシェル・ゴンドリー(Michel Gondry)が25年前に手掛けたカイリー・ミノーグ(Kylie Minogue)のミュージックビデオを再解釈したキャンペーンが話題を集めた。
フレグランス&ビューティ部門では、8年ぶりとなる新しいウィメンズフレグランス「チャンス オー スプレンディッド(CHANCE EAU SPLENDIDE)」が、各国でのポップアップイベントを通じて人気を博した。また、顧客体験の向上を狙い、25の新しいフレグランス&ビューティ専門ブティックをオープンしたほか、新しいフレグランス&ビューティアプリをリリース。メキシコ、アルゼンチンではビューティのECを開設した。
ウォッチ&ファイン ジュエリー部門は、米国での力強い成長がけん引。アイコニックな「ココ クラッシュ(COCO CRUSH)」の安定した人気に加え、「J12」の25周年を記念して発表された初のマットブルーセラミックモデル「J12 ブルー(J12 BLEU)」などが売上に貢献した。また、京都国立博物館でハイジュエリーコレクション「リーチ フォー ザ スターズ(REACH FOR THE STARS)」」を披露するなど、メゾンのサヴォアフェールをローカルからグローバルに発信する取り組みも話題となった。
地域別の売上高では、欧米市場が成長の主軸となった。ヨーロッパは同6.7%増の60億5400万ドル(約9700億円)、米州は同6.4%増の40億3300万ドル(約6500億円)と好調に推移した一方で、売上規模の大きいアジア太平洋地域は中国や日本を含む市場でのブティックネットワーク強化を続けたものの、同0.6%減の91億8200万ドル(約1兆4700億円)と前年並みにとどまった。
同社では、2025年12月期にブランド活動のサポートや顧客エンゲージメントの強化を目的に、総額23億9500万ドル(約3800億円)の投資を実施。また、サプライチェーンの強化を目的に、長年のサプライヤーの買収へ7億ドル以上(約1100億円以上)を投じた。フランスでの新しいフレグランス製造工場の建設や、ロンドンのバークレースクエアに、年内開設予定の新グローバル本社の整備を進めている。そのほか、天然繊維やレザー素材の循環サイクルに特化した独立運営組織「NEVOLD」を立ち上げ、スタートアップなど外部のイノベーターを巻き込んだ環境配慮型の新素材開発を加速させる計画だ。
同期内の大きな動きとして、アーティスティックディレクターに就任したマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)によるデビューコレクションや、ニューヨークの地下鉄を舞台に発表された初の「メティエダール(Métiers d'art)」コレクションなどが話題をさらった。リーナ・ナイール(Leena Nair)CEOは、「マチュー・ブレイジーはメゾンに新しいクリエイティブな章を開きました。昨年から2026年にかけて、ブランドを取り巻く興奮を目の当たりにでき、大変嬉しく思っています」と期待を寄せている。
ブレイジーによるデビューコレクションの先行発売日にはパリの店舗に行列ができるなど、滑り出しは好調と言えるだろう。業績に反映されるのは2026年12月期からだが、新たなディレクターのクリエイティブがビジネス面でも成功するか、注目が集まる。
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