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アーバンリサーチが新ブランド「ピッチニア」始動 京都を起点に“狭く深い”ファン獲得へ

宮原英里ディレクター(右)

Image by: 左Picchi Nia、右FASHIONSNAP

宮原英里ディレクター(右)

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宮原英里ディレクター(右)

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 アーバンリサーチが、ウィメンズの新オリジナルブランド「ピッチニア(Picchi Nia)」を5月22日に始動した。ディレクターには“みやえり”の愛称で知られるクリエイターで、ECを主販路とするブランド「ピイチ(PICHI)」を手掛ける宮原英里氏を起用。現在、旗艦店「URBAN RESEARCH KYOTO(以下、アーバンリサーチ KYOTO)」とアーバンリサーチ公式オンラインストアで販売している。

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 新ブランドのコンセプトは「ずっと変わらない好きなものを、自分らしく」。流行に左右されず、自分の基準で“好き”を選び続ける女性に向け、年齢やトレンドに縛られることのないタイムレスなデザインのアイテムを提案する。ブランド名「Picchi Nia」は、宮原氏が手掛けるブランドのピイチに豊かさを意味する「リッチ(RICH)」を掛け合わせた「Picchi」に、女性らしい響きを添える「nia」をつなげた造語だという。

Image by: Picchi Nia

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京都から始める、熱量重視のブランド戦略

 新ブランド立ち上げ背景には、アーバンリサーチの店舗・ブランド戦略の変化があると井上良子ミドルマネージャー。「幅広い商品を扱うセレクトショップとして歩んできた中で、自分たちが本当に良いと思えるものを、より明確なコンセプトで届けることへニーズがあると感じていた」と説明する。その契機となったのが、新ブランド始動の地となったアーバンリサーチ KYOTOだ。同店舗では約2年前のリニューアルを機に商品数を絞り込み編集性や空間演出を高めた結果、売り上げが1.5倍以上増加。特にホームウェアブランド「シー シー(SEE SEE)」のディレクターを務める湯本弘通氏がクリエイティブディレクターを務めるメンズブランド「デー(dDdDdDd)」が成長を牽引し、連動する形でウィメンズの売上高も前年比30%以上上昇したという。

 こうした成功体験をもとに、ウィメンズでもよりコンセプトを絞り込んだ新たな表現に挑戦したいという考えから生まれたのがピッチニアだ。単なるセレクトショップ発のオリジナルブランドではなく、強い個性と世界観を持つブランドを模索する中で白羽の矢が立ったのが、湯本氏と同じ静岡出身で地元のコミュニティを通じて交流があった宮原氏だった。井上マネージャーは起用理由について、「自身のブランドを通じて、小さなコミュニティの中で顧客と信頼関係を築いてきたことが大きかった。全国規模で店舗展開するアーバンリサーチとは異なる、近い距離感で顧客と向き合う宮原氏の手法に可能性を見出した」と話す。

ファーストコレクションの価格帯は1万6500〜3万8500円

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 現在、ピッチニアの販路はアーバンリサーチ KYOTOと公式オンラインストアのみ。「まずはニッチなアイテムを好む顧客が多いアーバンリサーチKYOTOを中心に、ブランドの世界観に共感する熱量の高いファンの獲得を目指すことを優先している」と井上マネージャー。売り上げ規模についても「たくさんのお客さまに届くことは歓迎しつつ、規模に引っ張られすぎないブランドでありたい」と語り、単なる拡大ではなく、ブランドへの共感を軸にしたコミュニティ形成を重視する姿勢を示した。

白いブラウスに込めた“好き”を貫く姿勢

 ファーストコレクションとなった2026年春夏コレクションは、ヴィンテージショップの白いブラウスに着想を得て製作。繊細なレースをあしらったブラウス・ワンピース24型とデニム2型の計26型という“偏愛的”な構成で、好きを追求する女性に向けたブランドの世界観を打ち出した。22日のローンチにあわせ、ファッションショーを開催。9人のモデルで計24スタイリングをアーバンリサーチ KYOTO店内で披露した。

2026年春夏コレクション

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2026年春夏コレクション

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 「古着屋やアンティークショップで、白いブラウスがずらっと並んでいる景色が昔から好きだった。ヴィンテージショップ特有の空気感や、長く大切にされてきた服の存在感をお店で再現しようと試行錯誤した結果、気づいたら24型になっていた」と宮原氏は説明。また、「消費されていくファッションというより、好きなものや普遍的なものを少しずつ集めていく感覚を大切にしたい」と、世代を越えて長く愛される服作りを目指す。

 デザインは、胸元の開き方や袖のボリューム感まで細かく調整し、袖口をゴム仕様にすることで着こなしに変化をつけられるよう設計。「年齢を重ね、出産やライフスタイルの変化を経験する中で、育児を理由に『汚れるから』と諦めていた服も、もう一度着たいと思うようになった」という宮原氏の実感から、ボタンの開閉やレイヤードによって、多様なスタイリングが楽しめる仕様にした。また、ピイチを手掛ける中でよく耳にしていた「二の腕を隠したい」「体形が変わって以前の服が似合わなくなった」といったリアルな声をもとに、見た目の美しさだけでなく、年齢や体形の変化にも寄り添えるゆとりのあるシルエットを追求したという。

ヴィンテージアイテムに見られる持ち主のイニシャル刺繍に着想した刺繍デザイン

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 ディレクター就任にあたり“みやえり”名義ではなく、本名の「宮原英里」を使用している理由については、「“みやえり”は今の自分を作ってくれた大切な名前」としつつ、「ピッチニアは、これまでの人生で培ってきた感性や経験を反映している。だからこそみやえりではなく本名で発表したかった」と説明。今後はみやえりとしてカジュアルな日常着を提案するピイチと、宮原英里として手掛けるピッチニアを並行しながら、それぞれ異なる魅力を持つ服作りを続けていく考えだ。

宮原英里ディレクター

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最終更新日:

FASHIONSNAP 編集記者

菅原まい

Mai Sugawara

2002年、東京都生まれ。青山学院大学総合文化政策学部卒業後、2025年に新卒でレコオーランドに入社。中学生の頃から編集者を志し、大学生時代は複数の編集部でインターンとして経験を積む。特技は空手。趣味は世界中の美味しそうなお店をGoogleマップに保存すること。圧倒的猫派で、狸サイズの茶トラと茶白を飼っている。

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