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刺繍とお直しのお店「パッチアンドプレイ」、刺繍体験を強化しリニューアル

細川拓ストーリーアンドカンパニー代表取締役社長

Image by: FASHIONSNAP

細川拓ストーリーアンドカンパニー代表取締役社長

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細川拓ストーリーアンドカンパニー代表取締役社長

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 体験型コミュニティ事業を手掛けるストーリーアンドカンパニーが運営する原宿発の刺繍・お直しの店「パッチアンドプレイ(PATCH&PLAY)」が、リブランディングを実施した。従来の“修繕”中心の業態から、“自己表現”を軸にした体験型クリエイティブストアへの転換を図る。

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 パッチアンドプレイは、企業から提供された余剰在庫や廃材、生地、ボタンなどを活用し、クリエイターが自由に制作を行うための会員制スペース「ニューメイクラボ(NewMake Labo)」を前身に、2021年のコロナ禍にスタート。「元通りより、あなた通りに。」をコンセプトに、お直しやカスタマイズを通じて、服を“自分らしく育て直す”楽しさを提案している。

“修繕”から“自己表現”へ、4つの体験エリアを新設

 今回のリブランディングでは、お直しとカスタムワッペンの販売の2軸で展開していた店内を、「THE LABO」「THE DESK」「PATCH BASE」「BODY BASE」の4つの体験エリアに再編した。

THE LABO

 ブラザーの刺繍専用機「SKITCH PP1」を活用した体験エリア「THE LABO」では、文字入れ刺繍(1650円〜)や画像変換刺繍(5500円)、オリジナルワッペン制作(1650円〜)などの体験型サービスを提供。スタッフとの対話を通じてデザインを提案する「THE DESK」では、旅の思い出や推し活アイテム、長年愛用している服のアップデートなど、抽象的なイメージからカスタム内容を一緒に組み立てる“相談型サービス”(3000円〜)を実施。「BODY BASE」では、キャップやトートバッグなどのカスタム用ボディアイテムを揃える。

クリエイターとのコラボアイテム

 「PATCH BASE」には常時500種類以上のワッペンを並べ、全国のクリエイターとのコラボレーションデザインやオリジナルデザインを中心に販売。毎月新たなクリエイターが参加し、ラインナップは継続的に更新していく。

 リブランディングの背景について、細川拓ストーリーアンドカンパニー代表取締役社長は、「これまでは“お直し屋”として認識されることも多かったが、本来目指していたのは、もっと創造性のある体験だった」と説明。「ただ壊れた服を元通りに戻すのではなく、ワッペンや刺繍を通じて、“前より好きになる”状態にアップデートしたいと考えた。何を相談したらいいか分からない人も、気軽に立ち寄ることができる場所を目指している」と語った。また、「服を買って終わりではなく、自分の手で育て直したり、手を加えながら長く楽しんだりする体験をもっと身近にしたい」とも話し、修繕を“義務”ではなく、“楽しい自己表現”として提案していく姿勢を示した。

来店客の約60%が海外客 “日本発のお直し文化”として支持

 同店では現在、来店客の約60%を海外客が占めているという。上田那奈プレス担当はその理由について、「海外の方は、その場で着ているジャケットにワッペンを付けるなど、カスタマイズ文化への心理的ハードルが低い」と分析。旅行の記念として、日本らしいモチーフや文字入りワッペンを選ぶケースも多く、「旅の思い出を“自分だけの一点もの”として持ち帰れる体験」が支持を集めている。来店客同士やスタッフとの会話も活発で、「自宅で飼っている犬に似たワッペンを探したい」「日本語の“かわいい”を刺繍したい」といったコミュニケーションから、自然とカスタムが生まれていくという。

フォト刺繍作品例

手刺繍メニューも人気

 なかでも現在特に反響が大きいのが、ワークショップ形式の「フォト刺繍」サービス。思い出の写真やお気に入りの一枚に糸で刺繍を施し、“飾れる写真”として仕上げる体験型コンテンツで、SNSを中心に注目を集めているという。フォト刺繍は2200円から体験可能で、旅行写真やペット、家族写真などをモチーフにするケースが多く、“モノを直す”だけでなく、“記憶や感情を形に残す”サービスとして支持を広げている。

 運営面では、来店客とのコミュニケーションを重視した接客スタイルも特徴だ。スタッフは日々、来店客との会話内容を共有し、「どんな背景で来店したか」「何に共感したか」といった情報をチーム内で蓄積。コミュニケーションを重視する運営に切り替えた結果、売上は約3倍に伸長したという。「スタッフには“売ることを考えなくていいから、とにかくコミュニケーションを取ってほしい”と伝えている。ワッペンを見ている理由や、どんな服に付けたいかを会話するだけで、その人の価値観が見えてくる。モノを売るというより、“一緒につくる”感覚に近い」と細川氏。続けて、「お直し業界は“裏側で直す仕事”というイメージが強いが、パッチアンドプレイでは“つくる過程”そのものを見せたい」とし、「若い世代にとって、“ものづくり”がもっと身近で憧れのある仕事になれば」と話す。

工房の様子は常時公開

 今後については、パッチアンドプレイを単なるリペアサービスではなく、“服との関係性”を見直す場として育てていきたい考えだ。細川氏は、「サステナブルを前面に押し出したいわけではない。まずは『楽しい』『かわいい』『もっと好きになった』という感情が先にあるべき」と前置きしつつ、「結果として長く使うことにつながればいい。“買い替える”以外の選択肢として、ものを“育て直す”文化を広げていきたい」と展望を語った。

 同店は今後、6月に調布PARCOで体験型イベント「MY CHEER STYLE」の開催を予定しているほか、新宿エリアでの2号店オープンや、地方商業施設へのポップアップ出店も計画している。

最終更新日:

◾️PATCH&PLAY
所在地:東京都渋谷区神宮前6-6-2 原宿べルピア104
営業時間:11:00~19:00
公式インスタグラム

FASHIONSNAP 編集記者

菅原まい

Mai Sugawara

2002年、東京都生まれ。青山学院大学総合文化政策学部卒業後、2025年に新卒でレコオーランドに入社。中学生の頃から編集者を志し、大学生時代は複数の編集部でインターンとして経験を積む。特技は空手。趣味は世界中の美味しそうなお店をGoogleマップに保存すること。圧倒的猫派で、狸サイズの茶トラと茶白を飼っている。

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