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アウトドアブランド「P.P.C.E」が描くファッション × 登山の理想形

文&写真山田耕史

 今年2月に始動したアウトドアブランド「ピーピーシーイー(P.P.C.E)」が、セカンドコレクションを発表した。同ブランドを手掛けるのは、「フィーニー(PHEENY)」デザイナー 秋元舞子と、「プロダクトトゥエルブ(Product Twelve)」デザイナー 川瀬正輝だ。10年以上のキャリアを持つファッションデザイナーが手掛けるアウトドアウェアとして、ファッション性と機能性を追求したアイテムを提案している。

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デビューコレクションに続き、セカンドコレクションも東京・世田谷の登山用品セレクトショップ「⼭荘飯島」で発表した

 ピーピーシーイーは、ファーストコレクションでジャケットやTシャツ、バッグなど7型を発表した。川瀬は、ブランドがファッションカテゴリだけでなく、本格的に登山に取り組む層からも評判を得ており、「街と山の境界線をなくす」というコンセプトを実現しつつあると自信を見せる。

 セカンドコレクションの新作において最も力を入れたアイテムが、「プリマロフトアクティブ」を使用したベースレイヤーだという。吸汗速乾性と保温性を両立した合成素材で、川瀬はその着用感を「着るエアコン」のようだと表現する。さらにアウターと組み合わせれば高い保温性を発揮するため、インナー、ベースレイヤーの双方として機能する汎用性の高さが特徴だという。

アウトドアウェア

 既存のアウトドアブランドにも同素材を使用した製品は存在するが、ピーピーシーイーが差別化を図るのはシルエットとカッティングだ。既存の製品ではアームホールを身体に密着させる設計が主流だというが、同ブランドではアームホールを直線的にとり、かま底(袖と身頃の接合部)を下げたカッティングを採用した。「ファッション性を考慮して、ルーズフィットで着られるようにした」(川瀬)ことに加え、女性が着用した際に二の腕のラインを拾いすぎないよう配慮されている。

アウトドアウェア

透けるほど薄い素材感で非常に軽量

 軽量・高通気・速乾を特徴とするドットエア(DotAir)素材を使用したショーツおよびロングパンツも展開する。「街で今穿きたいワイドシルエット」を基本としながらも、登山時の足さばきを妨げないギリギリのラインを何度も試作・微調整して製作した。さらに、川瀬は「山登りしているときに良い風景に出合ったら、すぐに写真を撮りたくなる」といい、スマートフォンが取り出しやすい位置にポケットをあしらうなど、自身の山での体験をディティールに反映させている。

アウトドアウェア
アウトドアウェア
アウトドアウェア

 販売戦略においても独自の姿勢を貫く。基本的に卸売を行わず、ポップアップイベントなど自分たちが直接接客できる場での販売に重点を置いている。「本気で山登りしている“ガチ勢”の方々の信頼を得るためには、自分たちが試して、納得できたものだけをつくって地道に提案し続けるしかない」(川瀬)という考えのもと、PRに依存した認知拡大ではなく、プロダクトの質を向上させることで信頼を獲得していくことを掲げている。

人物

左から秋元舞子、川瀬正輝。ふたりが着用しているソックスは「モンベル(mont-bell)」のウールソックス

最終更新日:

文&写真・山田耕史

Koji Yamada

FASHIONSNAP 編集記者

1980年神戸市生まれ。関西学院大学社会学部、エスモードインターナショナルパリ校卒。ファッション企画会社、ファッション系ITベンチャーを経て、主夫業と並行してフリーランスとして活動した後、FASHIONSNAPに参加。ファッションを歴史、文化、経済などの多角的な視点から分析し、知的好奇心を刺激する記事を執筆することが目標。

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