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【メイク】パリ・ミラノ2026FWコレクションを彩ったビューティルック

 2026年秋冬パリ・ミラノファッションウィークのステージでは、素肌感を生かしたミニマルなメイクアップをベースに、リップやアイなど顔の一部を際立たせるアプローチが広がった。また海外コレクションの"楽しみ"でもあるアヴァンギャルドなルックにも注目し、今年のビューティトレンドを読み解くヒントを探る。

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 ナチュラルでありながらも印象をコントロールするポイントメイク、色や質感で遊ぶ大胆な表現、そして肌そのものの存在感を引き立てるベースメイク。相反するようでいて共存するそれらの要素は、今季のビューティが単なる装飾ではなく、個性やムードを表現するための"言語"であるともとれる。ランウェイから浮かび上がった、2026年秋冬を象徴するメイクアップの潮流とは。

究極のナチュラル「スキンファースト」

 肌を主役に、その名の通り、素肌感を極めたメイクアップ。ランウェイとリアルウェイ(日常)の境を曖昧にし、まるで何もしていないかのような軽やかさをまといつつも、質感や光のコントロールによって洗練された印象を生み出すのが特徴。

 過度なカバーや作り込んだ輪郭を排し、肌そのものの個性や生命感を引き立てるアプローチは、ここ数シーズン続くスキンファーストの流れをさらに推し進めたもの。素肌の延長線にあるようなベースメイクは、現代のビューティが向かうリアリティ思考を象徴している。

フェンディ(FENDI)

Image by: ©Launchmetrics Spotlight

ハイライトで戦うツヤ肌

 スキンファーストをベースに、ツヤを色濃くアピールしたフェイスも際立った。額、鼻筋、頬骨を中心に、できる限りの光を素肌に取り込むような輝きは、単なるツヤ感を超え、ひとつのアーティスティックなメイクとして存在感を放つ。

 肌の質感を生かしながら、光のポイントを戦略的に置くことで顔立ちの立体感を際立たせる特徴が伺える。ハイライトは肌の延長として溶け込みながらも、ランウェイでは大胆に光を集めることで、ミニマルなメイクアップにドラマを添えていた。

シャネル(CHANEL)

Image by: ©Launchmetrics Spotlight

にじみ出るようなピンキーチーク

 自然な血色感を演出するだけでなく、頬の位置を操ることで顔の重心を動かし、表情にバリエーションをもたらすピンクのチーク。ファッションや気分に合わせて調節することでフェミニンにもヘルシーにも、あるいはモードな印象にも振れる柔軟さをもつ。

 今季のランウェイでは、内側からにじみ出るように広げたソフトな発色が目立つ。単なる血色補正にとどまらず、顔の印象をさりげなくコントロールする存在として、ピンキーチークの可能性が改めて見直されているようだ。

ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)

Image by: ©Launchmetrics Spotlight

"モード"を作るスモーキーアイ

 ブラックやグレーで目元を囲み、内側から外側へブラーに広げるアイメイク。煙がかったようなスモーキーなムードをまとい、表情に奥行きを与える。クラシカルなテクニックでありながら、シーズンごとに質感や広がり方が変化、進化してきたアイメイクだ。

 ランウェイでは、濃密に塗り込むというよりも、指やブラシで柔らかくぼかしたニュアンスのある傾向に。ダークトーンだけど重くなりすぎず、目元の骨格やまぶたの立体感を引き立てる表情が目立った。強さと洗練を同時に印象づけるアクセントとして、キーとなるアイメイクになっている。

エルメス(HERMÈS)

Image by: ©Launchmetrics Spotlight

瞳に輝きを映すラメアイシャドウ

 ラメの入ったアイシャドウも、コレクションでは大胆かつ繊細に使われた。ツヤの延長線上として、あるいはジュエリーのようにスプレッドして、光をまとったような表情を演出。動くたびにきらめく繊細な粒子が、印象的なアクセントを残した。

 繊細なシマーから存在感のあるグリッターまで、質感の幅広さもポイントに。まぶたにアクセントとするだけでなく、目頭や下まぶたにさりげなく忍ばせることで、視線を引き寄せるディテールとして機能していた。

シャネル(CHANEL)

Image by: ©Launchmetrics Spotlight

素肌に"無い"カラーで染めるリップ

 リップカラーは血色感を強調するためだけのものではなく、個性や世界観を自由に表現するためのツールであることが伺えた。ブラック、イエロー、ブルー、シルバーなど素肌には本来存在しない鮮やかなカラーで唇を彩ったフェイスは、ランウェイに強いインパクトを与え、スタイリングにも大胆なアクセントを添える。

 ミニマルなスキンメイクがベースだとリップの存在感はより際立ち、顔の印象を一瞬でモードへと引き寄せる。リアルウェイでは挑戦的に映る色も、コレクションの文脈では自由な表現の象徴として機能し、メイクアップがファッションと同様にクリエティヴな領域であることを改めて示した。

アンドレアス・クロンターラー フォー ヴィヴィアン・ウエストウッド(Andreas Kronthaler for Vivienne Westwood)

Image by: ©Launchmetrics Spotlight

コレクションといえば圧倒的な"奇抜フェイス"

 コレクションといえば、度肝を抜くような奇抜なメイクアップにも注目が集まる。日常を遥かに超越した大胆な色使いや造形は、ランウェイという特別な舞台だからこそ成立する表現だ。顔をキャンバスのように扱い、グラフィカルなラインや挑戦的なカラーリングでインパクトを生み出すルックは、ショー全体の世界観を強く印象づける。

 こうした革新的なメイクアップは、必ずしも日常のメイクに落とし込めるわけではないが、色の組み合わせや質感、パーツの強調の仕方など、後のトレンドに影響を与えるヒントが潜んでいるのも事実。コレクションの醍醐味とも言える、自由で実験的なビューティ表現として今シーズンもファッションを彩った。

マチエール・フェカル(MATIÈRES FÉCALES)

Image by: ©Launchmetrics Spotlight

FASHIONSNAP 編集記者

木村耀

Hikaru Kimura

学生時代に外資系ファッションメディアでアシスタントを務めたのち、大学卒業後、ファッション誌で編集として従事。2025年12月からレコオーランド「FASHIONSNAP」でビューティエディターとして幅広い分野を取材・執筆。プライベートでは坂本裕二や今泉力哉などの脚本家が描く日本語表現が好きで、彼らの作品を何度も見返すオタク気質。趣味は作詞作曲。公私問わず言葉を綴っている。

最終更新日:

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