Culture インタビュー・対談

【インタビュー】DJみそしるとMCごはんが語るくいしんぼうHIPHOPとファッション

Image by: Fashionsnap.com

 「おいしいものは人類の奇跡だ!」をモットーに、じわじわと露出が増える平成の超自家製ラッパーDJみそしるとMCごはん。「THEATRE PRODUCTS(シアタープロダクツ)」や「装苑」とのコラボレーションなど、その独自の世界観やフットワークの軽さからファッションとの関係を強めている。11月にはメジャーデビュー作「おりおりのおりょうり~X'mas~」をリリースしたDJみそしるとMCごはんに、「くいしんぼうHIPHOP」を提唱する自身の音楽と料理、ファッションの関係を聞いた。

 DJみそしるとMCごはんは、トラックからリリックやアートワーク、 ミュージックビデオまで全てを自ら制作し、料理と音楽の新たな楽しみ方を提案している。栄養大学出身という経歴を活かし、スクランブルエッグやピーマンの肉詰め、大学芋といった家庭料理に焦点を当てた作風が特徴で、通常のライブ以外に、来場者にオリジナルのおまんじゅうを作ってもらうイベントやオルタナティブな白和えを作ってもらうパーティーも主催している。ユニット名のまぎらわしさからほとんどの人が2人組と勘違いするそうだが、女性ひとりで活動している。

DJみそしるとMCごはんとは

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―小さな頃はどんな子供だったんですか?

 田舎で育って、楽しく暮らしていました。静岡の生まれなんですが、家の窓を開けると富士山しか見えないような場所に住んでいて、隣のおじいちゃんから親までなにかとD.I.Yな人が多かったです。野菜の自家栽培や庭の手入れ、服作り、土木っぽいガテンおじいちゃんの仕事観察とか、周りの人と一緒に色んなモノを作って遊ぶことが多かったので、若い頃の方がおてんばでしたね。

―何故、おてんばな女の子が料理に興味を持ち始めたのでしょう?

 お母さんが料理上手で、作ってもらった料理を食べることが好きだったんです。小さい頃は食べること専門でした。高校で進路を考え始めたとき、興味を持っていた絵を描くことや楽器を弾くことを仕事にしたら生きていけないような気がして、ちゃんと真面目になろうと思いました。その時に美味しいものに関われば、なんだか手に職をつけた立派な大人になれるような気がしたんです。

―急に現実的になったんですね。

 そうなんですよ。現実的になり、女子栄養大学(埼玉)に進学しました。栄養学のような堅苦しい勉強ばかりではなくて、料理をどう表現したら美味しく見えるかといった写真の撮り方やメニューの開発まで、食べる人に喜んでもらうために自由に食のことを勉強できる環境だったので、真面目になりつつも真面目になりきれず、今に至ります(笑)。

―DJみそしるとMCごはんは大学時代に誕生したんですよね?

 はい。栄養学や料理、その料理のスタイリングまで色んなことを勉強するなかで、4年生の時の卒業研究でDJみそしるとMCごはんという架空のヒップホップユニットをテーマにしたことがきっかけです。

―ヒップホップに関わる論文を書かれたということですか?

 論文も最後に書いたんですけど、論文の前にレシピをラップにして覚えてみたら楽しくて。それまでも料理自体が音楽みたいだと思うことがあって、キッチンが自分のステージで、歌を歌いながらノリノリで過ごせたら幸せだなと考えて料理のレシピを歌詞にしてラップを作り始めました。この4年生の時期は自分が今まで生きてきた数少ない経験や色々な思い出が全部詰め込まれたと思うくらい一生懸命でした。自分が無くなるかと思いました(笑)。

―作品を発表して、同級生や先生はどんな反応でしたか?

 笑っていましたね(笑)。ビックリしていた子もいたし、普段あまり関わりの無かったイケてるチームの女子たちとも仲良くなれました。

―どちらかというと、イケてない学生だったんですか?

 あまり華の女子大生感はなかったです(笑)。大学は真面目チームでした。でもDJみそしるとMCごはんをきっかけに、イケてるチームにも受け入れてもらえたので音楽はすごいなと思いました。

―DJみそしるとMCごはんというアーティスト名の由来について教えてもらえますか?

 ご飯とおかずにまつわるラップを作っているので、日本人といえば味噌汁とご飯だろう、ラップなんだからDJはみそしるでMCはごはんだろうという風になりました。もともと、neco眠るでも活躍する、DJごはんさんのファンだったというのもあります。ほとんどの人に2人組だと勘違いされますね。

―DJみそしるとMCごはんは、略すとどうなるんでしょう?

 「おみそちゃん」、「みそちゃん」など色々あります。「THEATRE PRODUCTS」の方たちからは「おみそはん」と呼ばれています。「はん」にご飯という意味があるから、これでいいじゃんとあだ名をつけてくれました。ごつい感じだと、「DMMG」というのも。

―ライブも積極的に行ってますね。

 そうですね。20、30回くらい? 去年の9月が初ライブで、それから色々なところでやらせて頂いています。

―歌い始めると人格が変わったりするんですか?

 そんなことは無いですよ。歌うことに必死です。息が足りるかというのも必死。あんまり人格は変わらずライブはしていますね。あ、でも、少しシャキッとします(笑)。

―今日お会いしてみて「ゆるふわ」だなという印象を受けたのですが、こう言われると嫌ですか?

 嫌じゃないです、全然。でも、不思議だなと思います。すごく自分なりにはガツンガツン、料理のレシピはこうだぜ! とやっている意識があるので、それがもしゆるく伝わっているのであれば、まだまだ頑張り甲斐があるなと思います。どうしたらもっとシャキッとできるかなと考えちゃいますね。

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―仲が良いアーティストやDJはいますか?

 でんぱ組.incのねむきゅんは何回かお仕事をご一緒させてもらったり、すごくお世話になっています。ねむきゅんの生き様がかっこいいなと思います。憧れです。ファンです。みそしるの立場を利用して近付いています(笑)。

―では尊敬しているアーティストやDJはいますか?

 料理の世界だったら、フードクリエイティブチーム「eatrip」を主宰する野村友里さん。ずっと料理をお手伝いしていた「VEGEしょくどう」のyoyo.さんも尊敬しています。yoyo.さんは天真爛漫な子供みたい人なんですが、女の子がお庭で作ったおままごとのずっと延長線上にあるような、大人のおままごとのようなすごく不思議な楽しさの料理を作られています。今は沖縄に修行に行っているので寂しいですね。早く帰って来ないかな。東京に戻ってくるのが楽しみです。


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