Image by: SALON DE PARFUM 2024

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フレグランスの魅力とは、単に“匂い”だけじゃない。どんな思いがどのような香料やボトルに託されているのか…そんな奥深さを解き明かすフレグランス連載。
第17回は、ついに12回目に突入した三越伊勢丹が手がける香りの祭典「サロン ド パルファン 2024」にフォーカス。
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「サロン ド パルファン 2024」先行発売となるアンリ・ジャックの日本新発売3種。左から:「タンポラリーヌ」レ・エッセンス 30mL 20万2400円、同 レ・ブルーム 75mL 12万6500円、「ウードアンペリアル」レ・ブルーム 75mL 31万1300円
Image by: HENRY JACQUES
今年も伊勢丹新宿店で「サロン ド パルファン 2024」がスタートした。日本初上陸や先行発売も含め60ブランド以上が集結した今回、まず注目は初出店となる「アンリ・ジャック(HENRY JACQUES)」だろう。連載 vol.16でも紹介した自社栽培のローズ ド メを使った「コレクション ドゥ ラトリエ 2023」のほか、先行発売品として「タンポラリーヌ」の「レ・エッセンス」と「レ・ブルーム」、「ウードアンペリアル」のレ・ブルームを携えての登場だ。

フラッグシップショップさながらの完成度を誇るアンリ・ジャックのブース。実際は通路側にベルトパーテーションを設置。
Image by: HENRY JACQUES
ブランドの世界観の表現には厳格なまでにこだわるアンリ・ジャックゆえ、ブースの設えは銀座のフラッグシップショップ同様、フランスから取り寄せた調度品に数々の商品を揃え、ゆったりと作り込まれている。驚くべきは、ベルトパーテーションを設置し、フリー入場を基本NGとしている点だ。なぜなら、アンリ・ジャックはオーダーメイドで始まったオートパフューマリーメゾン。顧客との対話を大切にしているため、毎時2組のみの予約制としている(スタッフに言わせれば、コンサルテーションは1時間でも足りないそうだ)。2023年に伊勢丹新宿店1階のザ・ステージで実施したポップアップサロンで実績を作っているだけに、顧客にも嬉しい出店であるはずだ。

いつものボトルが全身ゴールドの輝きを放つ「ナルシソ ロドリゲス ムスクコレクション」全6種。左上から時計回りに:サンタル ムスク、ウード ムスク、パチョリ ムスク、アンバー ムスク、ローズ ムスク、ジャスミン ムスク オードパルファム インテンス 各100mL 各3万3880円(すべて12月4日全国発売)
Image by: narciso rodriguez
今回も新ブランド&新作が多彩にお目見えしているが、先行新作で存在感を見せていたのが「ナルシソ ロドリゲス(narciso rodriguez)」のムスクコレクションだ。ベストセラー「フォーハー ピュア ムスク」に象徴されるように、ナルシソの香りといえば、ムスク。すべてのクリエイションのハートノートにムスクを配置し、セカンドスキンのように香らせることをコンセプトとしているが、それをグラマラスに昇華させたコレクションと言える。アンバー、ローズ、サンダルウッド、ウード、パチョリ、そしてジャスミンという6大香料とムスクとの組み合わせ。香りによって調香師が異なるので、香料で選ぶもよし、調香師で選ぶもよし。

2009年に誕生したヴァン クリーフ&アーペル「コレクション・エクストラオーディネール」。全19種 各75mL 各2万4860円(2025年春全国発売予定)
Image by: Interparfums SA
個人的に興味を惹かれたのは、「ヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)」のフレグランスの再上陸。世界屈指の調香師ジャン=クロード・エレナによる「ファースト」や、ジュエリーと連動させた「フェアリー」シリーズが鮮烈な印象だが、知らぬ間に日本を撤退していたかと思えば、なんともミニマルモダンな佇まいで帰ってきた。それも「コレクション・エクストラオーディネール」という名のもと、人気調香師が高貴な素材を潤沢に用いた全19種から成るコレクション。「サロン ド パルファン 2024」巡回後は2025年春に全国発売予定なので、こちらも要チェックだ。

歌姫マリア・カラスの生誕100周年を記念して作られた公式フレグランス。ザ マーチャント オブ ヴェニス「オードパルファム マリア・カラス」100mL 4万2900円(公式オンラインストアで10月22日発売)
Image by: The Merchant of Venice
ヴェネツィアから上陸し、今回初出店となるのが「ザ マーチャント オブ ヴェニス(The Merchant of Venice)」と「ヴェネツィア 1920(Venezia 1920)」の2ブランド。ヴェネツィアングラスが圧倒的に美しいザ マーチャント オブ ヴェニスは、伊勢丹新宿店1階でこの春開催したポップアップショップで好評を博し、新作「マリア・カラス」を携えて参加。ヴェネツィア 1920はロゴに添えている「FRAGRANCE DE LUXE」というメッセージのとおり、原材料からこだわりの手法によるボトル、漆塗りのボックスに至るすべてにおいてイタリアンラグジュアリーフラフトマンシップを貫いている。どちらも交易都市ならではの豊かな歴史と文化を背景に育まれたユニークなコレクションだ。

華やかな1920年代のヴェネツィアにインスパイア。「ヴェネツィア 1920」全8種 各100mL 各3万8500円~(2025年全国発売予定)
Image by: Venezia 1920
「サロン ド パルファン」の内覧会には毎年参加しているが、今年は例年になく会場全体に高級感が漂っていた。化粧品市場同様、フレグランスも高価格帯が伸長していることもありラグジュアリーブランドが多かったこと、ゆえに各ブースや通路に余裕を持たせたレイアウトになっていたためだろう。イベント要素も別会場に集約させ、今までのような雑多なマルシェ感は薄れていたようだ。果たして愛香家のためのクローズドな場に突き進むのか、多種多様なオープン広場とするのか?来年の展開が今から楽しみだ。
最終更新日:
ビューティ・ジャーナリスト
大学卒業後、航空会社、化粧品会社AD/PR勤務を経て編集者に転身。VOGUE、marie claire、Harper’s BAZAARにてビューティを担当し、2023年独立。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修了、経営管理修士(MBA)。専門職学位論文のテーマは「化粧品ビジネスにおけるラグジュアリーブランド戦略の考察—プロダクトにみるラグジュアリー構成因子—」。
■「サロンド パルファン 2024」概要
<伊勢丹新宿店 本館6階 催物場>
期間:2024年10月16日(水)~21日(月)
<伊勢丹新宿店 メンズ館1階 コスメティクス・プロモーション>
期間:2024年10月16日(水)〜29日(火)
<オンライン meeco>
期間:2024年10月16日(水)〜12月3日(火)
<その他の開催店舗>
期間:2024年10月30日(水)〜12月3日(火)
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