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【香水連載 vol.24】五行思想 × 五味で好みの香りを作る「調香を愉しむ会」

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【香水連載 vol.24】五行思想 × 五味で好みの香りを作る「調香を愉しむ会」

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 フレグランスの魅力とは、単に“匂い”だけじゃない。どんな思いがどのような香料やボトルに託されているのか…そんな奥深さを解き明かすフレグランス連載。

 第24回は、緒方慎一郎が亭主を務める「八雲茶寮」にて開催された「調香を愉しむ会」の様子をレポート。

「調香を愉しむ会」が開催された東京都目黒区にある八雲茶寮の茶房

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 連載第21回でも取り上げたOGATAの「KAORI」。自然との共生により培われてきた日本の伝統文化を継承しつつ、時代に合わせて再解釈しながら、現代における暮らしの作法を創造し、提唱すべく緒方慎一郎が創業したOGATAが展開する香りのコレクションである。

 なかでも「YOKA」はさまざまな天然原料を細かく砕いて調合したものだが、OGATA Parisでは好みの原材料をブレンドできるオーダーメイドサービス「YOKA sur mesure」を提供している。その簡易版ともいえる「調香を愉しむ会」がこのほど、東京・八雲茶寮の茶房にて開催された。

「調香を愉しむ会」冒頭では茶方薈草司の櫻井真也が新茶を振る舞った

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 「調香を愉しむ会」はまず、今の時季にぴったりな新茶をいただくことから始まる。鹿児島産の新茶を一煎目はぬるめのお湯で、二煎目はややお湯の温度を上げて香りを楽しみ、三煎目は大葉を加えた冷茶仕立てにすだちをプラス。味覚と嗅覚が目覚めたところで、いよいよ調香体験がスタート。案内してくれたのは、OGATA ParisのKAORIセクションを担当する女性スタッフだ。

OGATAに香りの原材料を提供しているのは、京都の香老舗「松栄堂」。五行と五味の原材料について女性スタッフが丁寧に説明

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 YOKAは「五行思想に基づいたベース」に「五味のアクセント」を掛け合わせる形で調香する。古代中国に起源をもつ自然哲学「五行思想」は、森羅万象すべてが木・火・土・金・水の5つの元素から成るという考え方。そして方位や季節、色彩、人体などあらゆるものがこの5つに分類され、相互に作用しながら循環すると考えられている。

 その思想に基づいて開発された5種類のベースは「木」がヒノキや白檀、パロサントなどを調合したもので、季節は春、色は青を表す。「火」は山奈や竜脳をブレンドした潮に似た香りで季節は夏、色は赤。「土」はベチバー、白檀、ダバナ、トンカビーンなどを調合。季節は土用、色は黄。「金」は丁子やセダーウッドなどをブレンドした燻製香で季節は秋、色は白。「水」は丁子や桂皮、パチョリなどを合わせたスパイシーな香りで季節は冬、色は黒。これら5種の香りを順番に3回試し、お気に入りをひとつセレクトする。

YOKAの香りのベースに使用する木・火・土・金・水

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 次のプロセスは、五味のアクセント選び。「酸」は大和橘やレモングラス、カルダモンなど、「苦」はジュニバーベリーやホワイトセージ、ユズ、「甘」は桂皮やローマンカモミール、「辛」は丁子やスターアニス、クミン、「鹹(塩)」はラベンダー、シソ、カルダモンなど、それぞれ文字どおりの味わいを加えることができる。こちらも順番に3回、それぞれの香りを試してセレクトする。

YOKAの香りのアクセントに使用するのは酸・苦・甘・辛・鹹(塩)の五味

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 最終的にはベースとなる香り1種を2匙、アクセントとなる香り5匙をWASARAに入れて混ぜ合わせる。アクセントの五味は何種類選んでも可。つまり1種を5匙でもいいし、5種を均等に入れるもよし。その人の気分と嗜好が反映された、世界でひとつのYOKAが誕生するのだ。

 調合した香りはリネンの香袋に入れて完成。胸ポケットなどに入れて身につけることもできるし、名刺入れなどに入れて携帯したり、あるいは器に出して室内に漂わせたり、香りが弱くなったと感じたら香炉で温めて香りを立たせることもできる。愉しみ方も自在だ。

 調香体験の締めは、ほうじ茶に生姜や当帰、山椒、陳皮などを合わせた香り高いブレンド茶「T., Collection 8 香 Ko」と羊羹を味わいながらの感想会。すべてが天然原料でほのかな香り立ちだからこそ、食を合わせた調香体験が可能。隣の人と香りを聞き合うのも楽しいし、季節ごとに作ってみたくなる。きっと選び方が変わるはずだ。

京都・祇園の新門前通り、白川沿いに佇むTHE SHINMONZEN

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 さて、OGATAならではの「調香を愉しむ会」が急遽6月7日、京都のラグジュアリーブティックホテルTHE SHINMONZENにて開催することが決定した。

 THE SHINMONZENは建築家の安藤忠雄が古都の伝統を忠実に守りつつ、現代のライフスタイルに合わせてデザインしたもので、ホテル内のブティックOGATA at THE SHINMONZENではYOKAや日本茶、菓子、器などを販売している。もし予定が入っていなければ、京都の瀟洒な空間でぜひ体験してみて。

最終更新日:

ビューティ・ジャーナリスト

木津由美子

大学卒業後、航空会社、化粧品会社AD/PR勤務を経て編集者に転身。VOGUE、marie claire、Harper’s BAZAARにてビューティを担当し、2023年独立。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修了、経営管理修士(MBA)。専門職学位論文のテーマは「化粧品ビジネスにおけるラグジュアリーブランド戦略の考察—プロダクトにみるラグジュアリー構成因子—」。

◾️問い合わせ先
OGATA Online Department Store:公式サイト
「調香を愉しむ会 於 THE SHINMONZEN」:申し込みサイト

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