Fashioninterview

【インタビュー】パーキングはいつまで? 仕掛け人藤原ヒロシが語るギンザ感とショップ観

— ADの後に記事が続きます —

―昔と比べて今の東京のシーンをどう捉えていますか?

 昔は皆が集まっていてもインディペンデントで取り組む時代だったけれど、今同じことをやってもきっと無理かもしれないですね。今は今で違う時代を築けるんじゃないかと思っています。若い子達には僕らにはわからない何かがあって、それを切り口に新しいシーンをつくっていければいいですね。

hiroshifujiwara-interview-20160324_007.jpg

―ただ、まだ東京ではヒロシさんの世代の影響力は大きいですよね。

 もしかしたら僕らの世代にとってはファッションは特別な何かだったけれど、若い子たちにとってはもはやファッションは日常で、それに代わる何か特別なことがあるのかもしれないですね。着るものは絶対に必要なので「着飾りしたい」という欲求はあり続けると思いますが、例えばITとかがそうだったりするのかもしれないですね。

―ITと言えば、ヒロシさんはSNSをどう使い分けているのでしょうか。

 インスタグラムは軽い情報として面白いと思うけれど、深みはあまり感じないかな。フェイスブックは擬似的な愛に溢れていて、僕は偽物の世界だなと思っちゃいますね。結局は単純に人と会って話すことに本質があると思っています。"ア・カップ・オブ・ティー・ワールドツアー"と題して、いろいろな国々の人達とお茶をするという感じで(笑)。カフェ ド ロペでもやりたいですね。

「パーキングは実験」銀座じゃなければできないこと

―パーキングはヒロシさんにとって理想のお店でしょうか?

 理想のお店像はいっぱいあるから、何が理想と聞かれると難しいですがパーキングは実験かな。"東京っぽい"お店を考えると伊勢丹のようなデパートなんだろうなと思います。 それこそさっき食のセレクトをやりたいと言ったけれど、伊勢丹に行けばインポートもたくさんあって様々なブランドが店を構えている。たくさん集めて「さあ選んでください」という伊勢丹の姿勢もいいけれど、そこから一歩、キュレーションしてショップを作っているのは「ドーバー ストリート マーケット」だったり。

the-parking-20160324_076.jpg

元冷蔵庫をリノベーションしたというポップアップスペース。オープンでは小木"Poggy(ポギー)"基史の愛称を冠したオリジナルライン「POGGY THE MAN」のスペシャルアイテムを展開

―プールではショップを媒介に様々なブランドを巻き込んである種のムーブメントを生んでいるようでした。

 これが新しいかどうかは置いて、昔から仲間と一緒に組んでその輪が広がっていくという僕のスタイルは今も変わってないのかな。ポギーなんかも言ってみればジュンとアローズは全く別の会社なので、最初は「いいのかな?」って思いましたけど(笑)

―その他、「デニム バイ」では石川涼さん、「WTAPS」を運営する西山徹さんが参加していますね。銀座の地下にお店を出店するということはヒロシさんにどういった意味があるのでしょうか?

 "銀座"という名称が使えるのは嬉しいですが、「銀座でお店をやるぞ!」と意気込んだ感じはあまりないです。僕的には駐車場の中にお店を持つということが最優先だったので「満を持して銀座に」という気持ちではなく、極端に言えば条件さえ合えば他の場所でもよかったです。

the-parking-20160324_031.jpg

―銀座にこのスペースがあったのは縁ですね。

 そうですね。せっかくなので銀座をもっと楽しめる場所にしたい。銀座にこれまで足を運ばなかった人もこれをきっかけに新しい発見ができるかもしれないし。銀座は古い洋食屋が残っていたり、割と庶民的な顔もいいんですよ。原宿も古い街が残っていたりしますけど、銀座も負けないくらいおもしろい街です。

―銀座でやってみたいことはありますか?

 銀座という言葉が使えるから、今のうちに銀座キャップや銀座Tシャツをたくさん作ろうと思っています。原宿でお店をやっていて銀座という言葉を使っても説得力はないですしね。

―逆に、青山は使えなくなりましたね。

 そう、青山は使えなくなっちゃいましたね。でも、青山にはいつでも戻れそうだけど銀座にはなかなか戻れないので、できる間にやっておかないといけないですね。

―最後に、プールみたいにパーキングは2年限定にはなりませんか?

 わからないですね(笑)。というのはここはビルが老朽化しているので、僕が止める止めないじゃなくて、ビルの寿命によって僕らも左右されるでしょうね。

藤原ヒロシ

hiroshifujiwara-interview-20160324_041.jpg
1964年生まれ。80年代からクラブDJを始め、90年代からは音楽プロデューサーとしても活躍。デザイン集団「フラグメント(fragment design)」を主宰し、ファッションの分野でも影響力を持つ。14年には自身がディレクションするコンセプトストア「ザ・プール青山」をオープンし、16年3月に「ザ・パーキング銀座」を出店した。

(聞き手 FASHIONSNAP 高村美緒)

最新の関連記事

Realtime

現在の人気記事

    次の記事を探す

    Ranking Top 10

    アクセスランキング