Fashion インタビュー・対談

「ヒット商品は意地でも出し続ける」売上1兆円目指すGU柚木社長の決意と見据える先

 「GU」の快進撃が止まらない。8月に発表されたファーストリテイリングの決算会見ではユニクロが売り上げを落としグループが大幅な減益となる中、GUは前年比32.7%増の1,878億円の売り上げを記録。年々グループ内での存在感を増している。売り上げ好調を支えるヒット商品を生み出す秘訣とは? GUブランドの強みと弱み、ユニクロとの関係性、そしてグローバル展開について柚木治代表取締役社長に聞いた。

 

売り上げ1兆円ブランドへ

―少し早いですが2016年を振り返って、どんな年でしたか?

 まだ秋冬が終わっていませんが、春からハイウェストパンツやスカンツなどを展開し、秋冬はコーディガンやプリーツスカートなどのアイテムを打ち出し、マストレンド向けの商品が定着した1年かなと思っています。

―今後10年で売上1兆円を目指すとの目標を掲げていらっしゃいますが、手応えは?

 毎年積み上げていくということと、ブランドと会社全体を作り変えないといけないという課題はありますが、自信もありあます。ファストファッションは世界的に見ると非常に大きいマーケットなので、軌道に乗れば1兆円に届くチャンスは大いにあると考えています。

 しかし今のままだとせいぜい2,000億〜3,000億に届くほどで成長が鈍化するという危機感も持っています。日本発のファストファッションがありそうでない、実は誰もやっていなかった領域で、国内のニーズを捉えることができたのがこの10年なんですよ。このままでの海外に進出となると、ブランドアイデンティティがまだ定かではないんです。だから、これからはブランドアイデンティティを明確に提示し、需要を創造するブランドに作り変えないといけないと思っています。それができたら1兆円というのはクリアできる目標だと思いますね。

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譲れないヒット商品へのこだわり

―GUは「990円ジーンズ」や「ガウチョパンツ」などのヒット商品を多く世に送り出してきました。ヒット商品に頼れなくなった時にどう売り上げを支え成長していくのでしょうか?

 ヒット商品は意地でも出し続けます。それ以外にも例えばウィメンズは価値観が多様化している中で、もっとテイストが色々あってもいいと思うんです。キレイめもあればモードもあってストリートもある、というようにもっとジャンルの幅を広げたいですね。お客様からの要望が多いシューズやバッグ、アクセサリーのグッズ類やアスレジャーのようなスポーツ系にもほとんど手を着けていないのに等しいので、これから広げられると思っています。

 メンズ、キッズについては、まだ品揃えが充実していないので。注力していかないといけないですね。バリエーションをそろえていくことを考えても、まだ成長の可能性があると思っています。

―こだわりを持つ「ヒット商品」を生み出す秘訣とは?

 我々はまず、キャットウォークをはじめ、ストリートやブロガーなど世界中の最先端な情報を漏れなく集めます。もう1つは、消費者目線をハイブリッドして商品開発を行うところが特徴ですね。ガウチョパンツだと、スカートではないけど、フェミニンでエレガントだから「オフィスでも履ける」。だけど「パンツだから楽」だとか、「お洒落しながら子育てして自転車も漕げる」といった、色々なオケージョンやシチュエーションを提案して、お客様の層を考えています。消費者目線とトレンドを常にハイブリッドして、商品を企画していくことがマスにヒットする商品を生み出す秘訣ですね。

―今シーズン展開中の中条あやみさんを起用した「アラレちゃん」の広告は注目度が高かったように思います。実際の反響は?

 話題性がとても高かったです。ハロウィンでもアラレちゃんの仮装が5位に入ったと聞いていますよ。あと、今回の広告でよかったのは、若い人たちからアラレちゃんを懐かしいと思う世代まで、幅広い層にアプローチできたことです。いつもCMなどで話題を提供して「GU元気だな」とか「なんか情報発信をしているな」というイメージを保つことが大事だと思っています。

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