ランウェイで披露された映画「名探偵ピカチュウ」とのコラボアイテムはSHIBUYA TSUTAYAで4月下旬に限定発売。(価格はいずれも予価・税別)
・Tシャツ 7,500円
・フットボール シャツ 8,400円
・キャップ 5,060円
原宿とんちゃん通りの路上ショーから2年半。「コーシェ(KOCHÉ)」が東京に戻ってきた。日本でもお馴染みのあの黄色いモンスターと共に。

「音楽や本、映画やゲームが一つの場所に集い、人を惹きつける要素がある場所」。ショー会場となったのは、普段は使用されていないSHIBUYA TSUTAYAの屋上部分。仏デザイナーのクリステル・コーシェ(Christelle Kocher)は、世界的にも知名度が高い渋谷スクランブル交差点を真下に望むQFRONTビルに、エネルギーを感じてショー会場に選んだという。オールスタンディング形式で、むき出しの鉄骨やダクトが観客の頭上を囲う。

ショーでは、先月パリで発表した2019-20年秋冬コレクションの一部に、今回のために日本で製作された25ピースを加えた計51ルックを披露。素材も縫製も日本製にこだわり、中伝毛織のウールをはじめ、岡山を拠点にするニイヨンイチのデニムを使用し、パターンは両国の縫製会社 江戸ヴァンスが手掛けた。
ヴィンテージのサッカーユニフォームを複雑に縫い合わせたパッチワークドレスや、スパングルが無数に取り付けられたピース、随所に取り入れられたレースやフェザー。クチュール技術をスポーツのエッセンスと掛け合わせるアプローチで、ブランドのコンセプトである「COUTURE TO WEAR」を体現している。
ショーの後半には、事前に予告されていたハリウッドの実写版映画「名探偵ピカチュウ」とのコラボレーションのTシャツとキャップをはじめ、ピカチュウのシルエットがデザインされたレースのドレスやパーカが登場。Tシャツとキャップは、4月にSHIBUYA TSUTAYAで発売する予定となっている。
またクリステル・コーシェは「ポケモンと育ってきた」と自負するほどのポケモンファンで、国や地域、世代を超えて愛されるキャラクター「ピカチュウ」を主役にした映画との協業に「とても興奮した」と話す。
「スポーツのエネルギーをクチュールに持ち込みたいと思っていて、私はスポーツとファッションが世界にもたらすパワーを信じている」。この考えは、ポケモンとのコラボレーションにも通じるものがあるといい、「ポケモンはグローバルな共通言語として世界の人と繋がることができるトピックの一つ。スポーツも一緒で、ポケモンとの掛け合わせはとても良いコンビネーションだと思う」と持論を展開した。
ランウェイにはパリのショーに参加したモデルを含め、2日間にわたって行った約150人のモデルキャスティングから、黒田エイミや大屋夏南、マドモアゼル・ユリア、ゴールドエリカ、畠山千明、福士リナなどが出演し、1人1ルックを披露。ランウェイを歩き終わったモデルたちは階段を登り、鉄骨で組まれた足場に立ってリラックスした表情で上部からショーを鑑賞した。

フィナーレに流れたのは、世界では「SUKIYAKI」の曲名でも知られる坂本九の「上を向いて歩こう」の楽曲。「ポジティブな曲で楽しい瞬間を一緒に共有したかった。最後にふさわしい曲だと思った」とし、最後までデザイナーの日本愛が溢れるショーとなった。

