Fashion ファッションショーの作り方

【連載:ファッションショーの作り方 vol.9】ヘアメイクの仕事

doublet 2017SS Collection
doublet 2017SS Collection

 ヘアとメイクによってモデルのキャラクターを最大限に引き出すヘアメイクの仕事。連載「ファッションショーの作り方」9回目はヘアメイクアップアーティストのNORI氏に迫ります。

 

【短期連載 vol.1】ファッションショーの基本
【短期連載 vol.2】"東コレ"デビューするダブレットとは?
【短期連載 vol.3】ショーイメージを固める
【短期連載 vol.4】スタイリストの仕事
【短期連載 vol.5】ショー音楽
【短期連載 vol.6】モデルに聞く10の質問
【短期連載 vol.7】ショー演出
【短期連載 vol.8】広報の仕事
【短期連載 vol.9】ヘアメイクの仕事
【短期連載 vol.10】ダブレットデザイナー井野がショー直前に思うこと
【短期連載 vol.11】ダブレット、ショー当日の舞台裏

「ニュートラルなモノづくりを」ヘアメイクアップアーティストNORIとは?

 「ダブレット(doublet) 」のヘアメイクを担当するのはヘアメイクアップアーティストのNORI氏。国内外の雑誌、広告、「フィット ミハラ ヤスヒロ(FIT MIHARA YASUHIRO)」、「クリスチャン ダダ(CHRISTIAN DADA)」、「ジャスティン デイビス(JUSTIN DAVIS)」などの撮影でヘアメイクを担当。スタイリストのデミ・デム(DEMI DEMU)氏の紹介で、2016-17年秋冬コレクションからダブレットのルックでヘアメイクを手掛けています。ダブレットとの仕事についてNORI氏は「撮影チームには様々なジャンルの人が携わっていてとても刺激的で面白いと思いますが、同時にヘアメイクをコレクションにフィットさせながら毎回違うアプローチで新しさを表現する事に難しさを感じる時もあります」。

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NORI / Norihide Kose
1980年 和歌山県生まれ。サロンワーク、美容学校講師を経て日野眞郷氏に師事。2010年よりヘアメイクアップアーティストとして活動を開始する。近年は「クリスチャン・ディオール(Christian Dior)」、「ミュウミュウ(MIU MIU)」、「ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン(JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS)」等のランウェイショーに参加するなど活動は多岐に渡る。

オフィシャルサイト

ファッションショーができるまで

 最初はデザイナー井野氏やデミ氏との会話からショーのイメージを掴んでいき、大まかなヘアメイクのアイデアを提案していきます。モデルオーディションやフィッティングを通じてヘアのトリミングが可能かなどモデル事務所に事前確認する事も大切な作業。ショー演出の変更が直前まであるため「ヘアメイクは最後の最後までイメージを固めすぎない」ことが大切で、最終のフィッティングが終わってから詳細を詰めていくそうです。

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 ショーでは、NORI氏を中心とした約15名のメンバーでヘアメイクを担当。常に一緒に動いてるチームではないですが、それぞれのスキルを把握し、どう人を配置して効率良く仕事を進められるかなどの環境づくりも求められます。ショーは一発勝負ですが、チームにはプレッシャーを与えすぎないように配慮するのが大切とのこと。

 今回はスケジュールの都合でショー開始約3時間前からヘアメイクをスタートするというタイトなスケジュール。NORI氏は「そうした条件の中でどういうことができるか、挑戦したい。不安はありません」とむしろこの緊張感を楽しんでいる余裕すら感じます。

ヘアメイクでみせるクリエーション

 「結局は自分の美的感覚なんです」とクリエーションについて語るNORI氏。「ジョナサン・ウィリアム・アンダーソン(Jonathan William Anderson)やデムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)がトレンドを牽引している時代だと思いますが、2017−18年秋冬シーズンは『メゾン マルジェラ(Maison Margiela)』や『マックスマーラ(Max Mara)』の方が今の自分の美的感覚に近い」と話します。ファッションだけでなく様々なソースを元に、井野氏やデミ氏とイメージを共有する事でヘアメイクをコレクションにフィットさせていきます。

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 ショーについては「淡々とやるだけです」と気負いもなく冷静な面持ちのNORI氏。「井野さんに聞いたことが無いのでわかりませんが、もし2回目のショーをやるとすれば次は海外なんじゃないかと。そういう可能性を持ったブランドだと思います。ブランドの次の展開も視野に入れたクリエーションを提案する事で役に立てればと思っています」と語ってくれました。

次回は「ショー直前にデザイナーは何を思う?」井野将之にインタビュー

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