2020-21年秋冬コレクション バックステージ
2020-21年秋冬コレクション バックステージ
Image by: noir kei ninomiya

Fashion 注目コレクション

パリで見た「ノワール ケイ ニノミヤ」 2020-21年秋冬コレクションの舞台裏

2020-21年秋冬コレクション バックステージ
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Image by: noir kei ninomiya

 2月末日、雨に濡れるポトッキー家の旧居「Hôtel Potocki」の美しいサロンで「ノワール ケイ ニノミヤ(noir kei ninomiya)」がショーを開いた。これまでと異なるのは、サンディカが認定するパリコレの公式スケジュール入りしたこと。いわばフランスファッションの権威からお墨付きを得たわけだが、二宮啓の姿勢は初めてパリでフロアショーを開いた5年前から変わらない。コム デ ギャルソンブランドとして異彩を放ちながら、ただひたすらに「新しさ」を追い続けている。

 刺激的なマテリアル、予想外のボリューム、そして脳裏に焼きつくような赤と黒。2020-21年秋冬コレクションのバックステージ写真を通じて、力強いクリエイションと再び対峙する。

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2つの挑戦

 今回のショーで二宮啓は、2つの新しい取り組みに挑んだ。一つは「チャーチ(Church's)」とのコラボレーション。ドレスにも使われた安全ピンを立体的な花のように装飾し、身近な実用品や無機質なマテリアルも美しく変える二宮の手腕を見ることができた。

 もう一つの取り組みは、2人の現代アーティストとの協業だ。2018-19年秋冬コレクションからショーで起用しているフラワーアーティスト東信と、ニューヨークを拠点に活動しビョークのスタイリングなども手掛けているショップリフター(Shoplifter)を起用した。ショップリフターはウィッグを使ったインスタレーション作品でも知られており、毛髪をドレスに昇華する今シーズンのコレクションとの親和性を感じさせる。2人の合作でデザインされたのは、独創的なヘアスタイル。モデルの顔には黒いインクが塗られ、生きた植物と毛髪が絡み合って侵食し合う様は、ドレスのイメージを更に強める役割を担った。

noir kei ninomiya 2020-21年秋冬コレクション ラストルック image by noir kei ninomiya

 フランス語で「黒」の名を持つノワール ケイ ニノミヤだが、今回は黒以外の展開を最も広げたコレクションとなった。しかし色よりも際立っていたのは、新しさへの執着と探究心、そして狂気とも言えるほど極限まで技巧を凝らして作り上げるエネルギー。誰にも真似ができない領域で戦いを続けることで、シーズンを追うごとに強さを増しているようだ。

 バックステージで「いつも通り、新しいものを作るというところから全てアプローチしています」と話す二宮の落ち着いた表情には、他の公式デビューブランドとは異なる風格と自信が滲んでいた。

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