千葉主任（左）、髙島涼（右）
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世界に注目される日本の伝統技術。中でも、ものづくりの伝統が色濃い革靴の世界には、歴史の深いブランドが多く存在しています。この連載では、そんな日本が誇る革靴文化を推進する団体・日本靴工業会に参画する革靴ブランドに着目。髙島涼さんが各ブランドの店舗を訪問し、サービスを体験しながら、ブランドの魅力を紐解きます。ラストとなる第5回は、リーガルコーポレーションが展開する「リーガル（REGAL）」。シューケアや独自のオーダーシステムなど、リーガルの専門店ならではのサービスを提供する「リーガル 日本橋」に訪問しました。
■日本靴工業会とは？
日本の風土や日本人の足に合う良質な革靴の提供と普及を目的とするNPO法人。革靴の仕様や品質に関する情報提供や日本の革靴規格（JIS）の策定、革靴の製造過程で生じる環境問題への対応など、幅広い活動に取り組んでいます。今後は、激しさを増す国際競争の中で日本の革靴を更に発展させていくことを目標に掲げています。
参画企業：岩手製靴、大塚製靴、共和工業、チヨダシューズ、東立製靴、ハルタ、マドラス、宮城ハルタシューズ、ムーンスター、リーガルコーポレーション（五十音順）
「リーガル」とは？
Imaged by リーガル
リーガルコーポレーションは、1902年、当時製靴・製革を手掛けていた4社（合名会社大倉組皮革製造所、合資会社桜組、福島合名会社、東京製皮合資会社）の各製靴部門が統合し、前身の「日本製靴株式会社」として銀座に設立。1961年には、格調高くファッション性のある紳士靴へのイメージ刷新を図るべくアメリカのブラウン社（現・クラレス社）と技術導入契約を締結し、日本国内で「リーガル」ブランドの展開をスタートしました。1990年には、「リーガル」ブランドの商標権取得に伴い、社名を「リーガルコーポレーション」に変更。2022年に創立120周年を迎え、グッドイヤーウエルト式、マッケイ式などの製法を軸とした製靴事業と卸売、小売事業を行っています。
1962年、国内で初めて生産されたリーガル第一号
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同社の主軸ブランドとなる「リーガル（REGAL）」は、1880年にL.C.ブリス＆カンパニーがアメリカのマサチューセッツ州で創立。靴づくりにかける情熱とこだわりはそのままに、グローバルなファッションやトレンドを取り入れたデザインで、年齢やスタイルを超えたさまざまな人のライフシーンを彩るシューズを提案しています。
リーガル 日本橋を訪問！
リーガル 日本橋
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今回は、リーガル 日本橋を訪問！カジュアルスタイルからビジネスシーンまで、さまざまな用途で使える「リーガル」ブランドのシューズを専門的に展開している店舗です。独自の資格制度「シューケアアドバイザー」や「フィッティングモデレーター」を持つスタッフが在籍しているので、革靴を購入するだけではなく、お手入れ方法やフィッティングなどの悩みを相談することもできます。今回は、店長の栗山さんと主任の千葉さんの案内とともに、サービスを体験しました。
リーガルシューケアステーション
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同店には、シューケアサービスを展開するお手入れカウンター「リーガルシューケアステーション（REGAL SHOECARE STATION）」を併設。シューケアステーションでは、購入したばかりの新しい靴にクリームで潤いを与え、履き下ろした際のコンディションを整える「プレメンテナンス」をはじめ、履き慣れた革靴の汚れを落とし、クリームで革のコンディションを整える「クイック」、アッパーだけではなく、コバや靴の中のケアを施す「ケア＆シャイン」、メンテナンス後につま先とかかとを磨き上げて鏡面仕上げにし、耐水効果や擦れキズから保護する「ケア＆ハイシャイン」の4種類のケアを用意しています。
また、革靴だけではなく、スニーカーのケアも可能。スニーカーのケアでは、アッパーやソールの汚れやくすみを落とす「スニーカークイック」と、全体の汚れを落とした後に専用シャンプーで洗浄する「スニーカープレミアム」の2種類を展開しています。
■リーガルシューケアステーション メニュー
▶︎革靴
・プレメンテナンス（シューズ 990円／パンプス、サンダル 770円／ブーツ 1650円）
・クイック（シューズ 1100円／パンプス、サンダル 880円／ブーツ 1760円）
・ケア＆シャイン（シューズ 1980円／パンプス、サンダル 1760円／ブーツ 2640円）
・ケア＆ハイシャイン（シューズ 2970円／パンプス、サンダル 2750円／ブーツ 3630円）
▶︎スニーカー
・スニーカークイック（1650円）
・スニーカープレミアム（2750円）
※クリームなどの重ね塗りなど、汚れ落としに時間を要する場合は別途追加料金が発生します。
シューケアステーションで「クイック」を体験！
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今回は、髙島さんが愛用しているというレザーブーツで靴磨きを体験！最も簡易的かつ、スピーディーなケアをしてもらえる「クイック」のメニューを選択しました。
靴磨きのサービスは予約なしでもお願いできるものなんですか？
髙島さん
千葉さん
はい。予約は不要で、お持ち込みいただければ即時対応します。当店には、独自の資格制度「シューケアアドバイザー」を持つスタッフが常に在籍しているので、短時間のケアから専門的なメンテナンスまで、さまざまな要望に応えることができます。
シューケアの流れ
①ブラシで汚れとほこりを落とす。
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千葉さん
クイックのコースは、店頭が混雑していなければ最短10分で完了するので、土地柄ビジネスマンの方が仕事の合間に持ってきてくださることもあります。リーガル以外のブランドでも、お手入れ可能なものは承っているので気軽にお立ち寄りください。
靴磨きはどれくらいの頻度でするべきなんでしょうか？
髙島さん
千葉さん
靴の着用頻度にもよりますが、1ヶ月に1度の頻度で続けてもらうと、汚れがつきにくくなり長持ちしやすいです。頻繁に依頼するのは面倒という人は、着用後に軽くブラシで汚れやほこりを落とすことを習慣付けるだけでも違いが出ます。
自分だけの革靴が作れる、リーガル独自のオーダーシステム
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店頭では、シューケアだけではなく、自分だけのオリジナルシューズをパターンオーダーで作れるサービス「リーガル ビルト トゥ オーダーシステム（REGAL Built to order system）」も展開。プレーントゥからウイングチップ、ストレートチップ、ローファーなどを含む全15のデザインから好きなものをベースに選択可能で、甲革の素材やカラー、ライニング、ソールやヒールの素材からオプションまで、好きな仕様に仕上げることができます。注文から約60日で納品され、価格は税込5万5000円〜。
5万円台でパターンオーダーシューズが作れることにびっくりです。
髙島さん
千葉さん
オーダーシューズは敷居が高いと感じている人も多いかもしれませんが、比較的安価に作れるリーガル ビルト トゥ オーダーシステムは、初めてオーダーシューズを作るという方にこそおすすめしたいですね。
スタッフが選ぶ一押しシューズは？人気モデル3選
日本上陸から60年以上にわたって革靴を作り続けてきたリーガルですが、その中でも特におすすめのシューズを栗山店長に紹介してもらいました。
栗山さん
リーガルは、ベーシックなビジネスシューズはもちろん、カジュアルなシーンでも着用できるシューズなど、幅広く展開しています。その中から特に人気を集めるモデルや、この秋発売の新作をご紹介します。
カジュアルに履ける「02BL CB」（メンズ）
02BL CB（3万9600円）
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最初に紹介してもらったのが、ブラウンのレザーシューズ「02BL CB」。若年層をターゲットに開発されたシューズで、フォーマルなシーンはもちろん、スニーカーのような感覚でカジュアルなスタイルともマッチします。
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栗山さん
数あるリーガルのアイテムの中でも、特につま先の厚みに拘ったラストで製作しています。透明感のあるツヤ感が特徴で、ミリタリーからカントリーまで幅広いスタイルで活躍するレザーシューズです。
革靴初心者のエントリーモデルに、「31EL BE」（メンズ）
31EL BE（2万8600円）
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続いて紹介するのが、2023年秋冬の新作「31EL BE」。革靴に慣れていない方のエントリーモデルとしてもおすすめな、シンプルで履きやすい革靴です。
栗山さん
ソフトレザーで履きなじみの早さを実現しているので、外回りなどが多いビジネスマンの方には特におすすめです。
人気モデルをアップデートした「F32Q AL」（ウィメンズ）
F32Q AL（2万900円／いずれも税込）
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最後に紹介するのが、ウィメンズのパンプス「F32Q AL」。2018年春夏の新作として展開し、人気を集めたモデル「W866」から、ラバーによって歩行時の音を軽減するプログリップリフト仕様にアップデートしたシューズです。
栗山さん
華やかな美錠飾りとカラーで、デザイン性と履き心地を兼ね備えた1足です。相手に好印象を与えたい商談や、セレモニーなどのシチュエーションにもおすすめです。
最後に
ブランドを代表する店舗であるリーガル 日本橋。昨年、創立から120周年を迎えたリーガルコーポレーションならではのホスピタリティ溢れるサービスが印象的でした。
今日はありがとうございました。靴磨きでは、たった10分で見違えるように綺麗になったので、自宅でも定期的なケアを続けたいと思いました。
髙島さん
千葉さん
シューケアは、多くの顧客様に利用していただいています。購入の目的はもちろん、シューケアの利用のみでも、ふらっとお立ち寄りいただけたら嬉しいです。
■REGAL 日本橋
所在地：東京都中央区日本橋室町3-3-3 CMビル1階
営業時間：11:00-20:00
問い合わせ：03-5203-2121
定休日：1月1日
2002年、リーガルリテールに入社。3店舗の店長を経験後、2018年にウィメンズのコンセプトショップを担当。趣味は、天気の良い休日に家でバーベキューをすること。
2017年、リーガルリテールに入社。REGAL SHOES 銀座数寄屋橋店を経て、現在のREGAL 日本橋に着任し、現在で3年目。趣味は音楽鑑賞と古着屋巡り。
Ryo Takashima
1992年生まれ。アパレル会社に勤務後、2018年に独立し、フリーランスとして活動を開始。自身のブランド「CLESSTE」や、セレクトショップ「+81」を展開するほか、メディアやブランドのディレクターなど幅広く活動している。
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