Fashionインタビュー・対談

元AKB小嶋陽菜の次なる挑戦 ランジェリープロデュースに込めた想い

 元AKBの小嶋陽菜がランジェリーをプロデュースする。小嶋がCCO(チーフクリエイティブオフィサー)を務めるハートリレーションは、ランジェリーブランド「ロジア バイ ハーリップトゥ(ROSIER by her lip to)」を、9月26日に新しく立ち上げる公式サイトで発売する。ノンワイヤーブラとナイトブラ、ショーツ2型のスモールコレクションからのスタートだが、そこには、「ハーリップトゥ設立前から自分のランジェリーブランドを作りたいと思っていた」という小嶋の美意識が詰まっている。8月には初の直営店「ハウス オブ エルメ(House of Herme)」をオープンしたばかり。ブランドの顔として、そして経営の一翼を担うCCOとして前進し続ける小嶋に、ランジェリーブランドという新規事業に込めた想いを聞いた。

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ランジェリーの構想は20代から

ーアパレル、ビューティに続くランジェリーですが、構想はいつからあったのでしょうか?

 私自身、昔からランジェリーが好きで、大事なパーツのひとつと思っていましたし、いつか自分のオリジナルを作ってみたいという想いは20代のころからありました。それが「ハーリップトゥ(Her lip to)」というブランドを設立して現実的になったという感じです。ビューティを含め、私が提供するプロダクトは、身につけてくれる人の気分を上げたり、褒められて自分に自信が持てたり、自分が知らなかった自分を発見できたり、そのきっかけになれる気がしています。

ー「気分が上がる」というのは、ハーリップトゥに通じるところがありますね。

 顧客の方からよく、「スタイルアップするから(したいから)、ハーリップトゥのワンピースを選ぶ」という声を頂戴しますし、ブランドとしても大事にしていることなんです。ランジェリーを作ったら、よりその部分が広がると思います。ランジェリーは自分にしか見えないけれど、お洋服よりもからだに近く、その人のベースを作るもの。お洋服以上に、着けるだけで自信を持てたり気分を上げたりできるんじゃないかと思います。

—アパレルでいうと、ここ数年はカジュアル化の流れですが、少しきれい目にしたい、きちんとしたい人や自分に自信を持ちたいというニーズも生まれてきているようですね。

 10年近く前に“ノームコア”というスタイルが流行して、スタイルアップってトレンドの真ん中ではなかった気がしますが、ハーリップトゥにはそれが求められていると思います。抜け感があるスタイルがおしゃれとされたり、機能性が重視されたり、デザインもどんどん削ぎ落とされてミニマムなものになっていきましたが、私自身は何か物足りないなと。丸みがある女性らしいシルエットやちょっとした色気が私の好きなポイントなので、自分が作るものにはそういうエッセンスを入れたいと思って。今回のランジェリーは、時代に合ったちょうどいいもの、自分が欲しいと思えるものが作れたと思います。

下着のプロを含むチーム作りからスタート

—ブランド設立前からの夢となると、実現するまで4年かかっています。ビューティは一度開発を中断して専門チームを作ったと聞きましたが、ランジェリーはどうでしょうか?

 まさに、ランジェリーもそうです!ランジェリーもビューティの時と同じように、アパレルの延長で作れると思ってしまっていたので、トライしてサンプルを作ってみたけれど、イメージ通りのものはできませんでした…。アパレルの知識だけではない、下着専門の深い知識やメーカーさんとのネットワークが必要だと気づきました。そこで長年ランジェリー業界で活躍され、専門的な知識と実績がある方に参加してもらい、社内リソースを使ってミニマムですが、チームを作りました。

「アパレルの延長ではランジェリーは作れない」とチームを編成 Image by ハートリレーション
「アパレルの延長ではランジェリーは作れない」とチームを編成 Image by ハートリレーション

—アパレルの延長では上手くいかなかったけれど、専門チームを作ってできたことは何でしょうか?

 出来上がったサンプルを見ると全てです(笑)。当然ですが、OEMメーカーに対して、細かい仕様や機能などこうしてほしいと説明しなければいけないんですが、私には共通言語がない…、だから伝えられない。自分の好きな世界観は、細かい部分に宿るけれど、それを表現するには専門知識やセンスが必要なんだとよくわかりました。

機能性と着心地とデザイン、全てが揃ったランジェリー

—その専門チームと共に作り上げたランジェリーを紹介してください。

 ノンワイヤーブラとナイトブラ、ショーツ2型のコレクションです。ノンワイヤーブラはワイヤーなしでもバストを丸くキレイに見せてくれて、フワッとした肌触りのマシュマロタッチのウレタンカップを使い、繊細なレースをあしらっています。機能性と着心地とデザイン、全てが揃ったブラです。

 機能的には、カップからストラップにかけてのレース裏に、チュールのような透け感があって伸びない生地でサポートパネルにしていて、それがバストを引き上げてくれます。サイドベルトの上下のゴムテープも生地の中の包み込んで、直接肌に当たらないようにして、体にゴムの跡がつきにくく、テープが直接肌に触れないようにしました。私自身、自分のブラサイズを買うと、カップが大きくなるのがすごくイヤで、それが悩みでもありました。カップはしっかりホールドしてくれるけれど、上辺にレースを使って視覚的にカップが小さく見える、それもこだわったポイントです。

—スタイルアップを目指しながらもノンワイヤーにした理由は?

 ノンワイヤーブラで自分が欲しいデザインがあまりなく、ラクでボディメイクして、見た目も可愛いものを、と思って作りました。今はノンワイヤーが当たり前で、シンプルなデザインが多いですが、こういう色気のあるものが私は欲しくて。一方で、ちゃんと丸くキレイなバストラインにしたかったので、S・M・L展開ではなく、ワイヤーブラと同じようにカップ×アンダーのサイズ表記で10サイズ展開にしました。

「これを着けたいから、寝たい」そう思ってもらえるブラ

—このピンク、絶妙でキレイな色ですね。

 そうなんです、ありそうでない色なんです!ピンクってすごく使う色なので、こだわりが強くて……。ベージュは便利ですが気分が上がらない。ただ、ピンク過ぎると子どもっぽくなっちゃう。大人が着けられる、そして肌をキレイに見せてくれる、この絶妙なピンクを出すのに苦労しました。

—ブラ2型のうち1型をナイトブラにしたのはなぜですか?

 今回のランジェリーは、「Everyday Essential」シリーズと名付けていますが、1日を共に過ごすためのブラ、毎日に寄り添うランジェリーが作りたかったからです。ナイトブラは、私と同世代やちょっと下の世代は着けるのが当たり前になっていますし、私もずっと使っていたけれど、デザイン的に着けたいものがなく、自分だったらどういうものにするかな、と考えてデザインしました。寝た時にバストをホールドしてくれるけれど、デザインもレースも可愛いものを作れたと思います。カップ裏はシルク天竺100%で肌触りが良く、これを着けるために寝たいくらい。このシリーズのレースはオリジナルで開発してもらったストレッチレースで、約300%伸びてしっかり戻る、レースメーカーさんの自信作です。

—ショーツのこだわりを教えてください。

 ヒップ部分は切りっぱなしでもほつれない生地を使ってボトムにひびきにくい仕様にしたり、ウエストもゴムを使わずパワーネットを生地で包んだり。中央の空いた部分から肌が見えるようなデザインを加えて、日常に着られるけれど、ちょっと女っぽい雰囲気に。そのバランスが自分らしいな、と思っています。ショーツのクロッチ部分はシルク天竺100%。ハーリップトゥは“SELF LOVE”をテーマにしているので、自分を大切にして欲しい、という想いで肌当たりにもこだわりました。

ハーリップトゥがライフスタイルに寄り添うブランドに

—ECで手に取ってもらうための施策は?

 背中のフックは2列4段にして調節できる幅を広くしたり、レースの伸縮性をわかりやすく説明したり、ECで買う時のサイズ選びの不安を和らげる工夫をしています。現在、お洋服は返品不可ですが、ブラジャーは初回購入は無料で返品OKにしようと思っています。サイズに迷ったら、いくつか購入していただき、合わなかったサイズは返品できるというもの。ハウス オブ エルメでフィッティングイベントもしたいと思っています。

ECでの購入を考え豊富なサイズ展開に
ECでの購入を考え豊富なサイズ展開に

—新規事業としてスタートするランジェリーですが、アパレルやビューティとの相乗効果はどう思われますか?

 ビジネス的な相乗効果はまだわかりませんが、ロジア バイ ハーリップトゥのランジェリーを身に着けて気分が上がり、それがハーリップトゥのお洋服のシルエットをキレイに見せてくれて、ハーリップトゥ ビューティの香りで自分を演出する……。そんなトータルコーディネートができるのは、とても楽しみです。アパレルだけでなく、ライフスタイルを豊かにすることをやっていきたいと思っているので、今回のランジェリーもそのひとつですね。

今後は必要ならば異業種コラボも

ー新たなお客を呼び込めそうですね。

 ランジェリーはハーリップトゥを好きでいてくださる方とも、より深い繋がりになりそうですし、「お洋服は着られないけれど、ランジェリーは着けたい」という新しいお客さまと出会うきっかけにもなりそうで楽しみです。

—ライフスタイルを豊かにするための次の構想はありますか?

 今は具体的にないですが、イメージする1人の女性のライフスタイルを考えた時に、それが必要か必要でないかで、やるやらないが決まると思います。ハウス オブ エルメではカフェとコラボしていますが、これまでにない広がりが出て、お客さまにも喜んでいただいています。必要なものであれば、異業種のコラボも含めてチャレンジしたいです。

ROSIER by Her lip to Concept
女性らしさ、 を選んでいこう
多様性を尊重する時代だからこそ女性らしさを選ぶ自由を肯定したい
手に入れたいのは、 気高く優美なアティテュード
それでいてアワーグラスのような淡く儚いシルエット
まるで相反するエレメントをちりばめ私たちは素肌に纏う
心もからだも柔らかくサポートしどんな時でも魅力的に魅せてくれるリュクスなランジェリー
ROSIERがあなたの内側から自信と光り輝く美しさを引き出します

(写真:フォトグラファー・中川司、文:ライター・川原好恵、聞き手:福崎明子)

■ロジア バイ ハーリップトゥ:公式サイト

川原好恵
ライター・エディター

文化服装学院卒業後、流通業界で販売促進、広報、店舗開発を約10年経験した後、フリーランスとして独立。下着通販カタログの商品企画などを経て、現在はランジェリーやビューティを中心に、雑誌、新聞、ファッションウェブサイトなどで執筆・編集を行う。

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