サンローラン 2026年冬
Image by: SAINT LAURENT

サンローラン 2026年冬
Image by: SAINT LAURENT
ゴールドにライトアップするエッフェル塔の下、「サンローラン(SAINT LAURENT)」はトロカデロ庭園に特設のショー会場を設置し2026年冬 ウィメンズコレクションを発表した。先シーズンは花が咲き乱れる解放的な屋外会場だったが、今回は誰かの邸宅のように親密なムード。アンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)がクリエイティブディレクターに就任してから10周年を迎える今年、メゾンの根底にある「構造と構築」に立ち返り、「身体のための建築」とするテーラリングが軸となった。
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8体のブラックスーツで幕開け
ショーの序盤は、シングル/ダブルのブラックスーツが主役。8体のスーツはそれぞれ素材やディテールが異なり、肩はかっちりと主張しつつ全体のシルエットは滑らか。上下で素材の質感を変えるなど、モダンなテーラリングが際立った。タイトにまとめたヘアスタイルとスモーキーなアイメイクが強い女性像を印象付け、厳格さを宿しながらも肌を露出するVラインがセンシュアルに引き寄せる。今シーズンのサンローランウーマンを体現するスタイルを提示した。



レースにシリコンコーティング
もうひとつの象徴的なスタイルは、シアーなレースのドレスやアンサンブル。シルクレースの表面にシリコンコーティングを施し、濡れたような光沢と独特のハリ感を実現した。レースの柄に沿って縫い合わせているため一見するとシームレスのようで、極薄素材でありながら立体的なフォルムを保つ。深いブラウンやイエロー、フレンチブルーといった色彩をまとい、透ける肌を美しく演出した。






終盤に登場した総レースのマキシドレスは、腰部分に仕込んだボーンのみでスカート部分の広がりを形作る極めてシンプルな構造。クラシカルで優雅なシルエットを作り出した。


包み込むシアリングとシリコンコート
質感の強調はアウターにも及ぶ。ボリュームのあるシアリングを、身体を包み込むアウターに仕立て、レザーのベルトを締めることでドレスのような着方も提案。先シーズンに引き続きシルキーなナイロンを使用し、オーバーサイズのアウターがバルーンシルエットを描く。一方でシリコン素材のトレンチコートは、独特の艶と透け感によりフェティッシュなムードを漂わせる。ミュールサンダルにも、透けるPVC素材を用いた。






「ル・スモーキング」のダークエレガンス
ショーのクロージングを務めるラストルックは、創設者イヴ・サンローランを象徴するスタイルのひとつである「ル・スモーキング」。現代的に解釈したタキシードスタイルが、ダークエレガンスをまとってショーを締め括った。


彫刻のような鳩のジュエリー
アクセサリーで目を引いたのは、鳩のジュエリーだ。1970年代のアーカイヴに着想した大ぶりのデザインで、翼を広げて舞う姿をかたどっている。彫刻作品のような存在感がモダニズム様式の空間と響き合い、クラシカルな装いに静かな余韻を添えた。



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