Fashion インタビュー・対談

奇才帽子デザイナースティーブン・ジョーンズの素顔を覗く21の質問

スティーブン・ジョーンズ
スティーブン・ジョーンズ
Image by: FASHIONSNAP

 ルイ・ヴィトンやディオール、トム・ブラウン、コム デ ギャルソン...世界のトップブランドがこぞってオファーする帽子デザイナー スティーブン・ジョーンズ(Stephen Jones)。1980年からブランドを立ち上げて以来36年間、創造性溢れる帽子作りに情熱を傾け続けている。スティーブン・ジョーンズのデザイン哲学とは何か? 21の質問を通して奇才デザイナーの素顔を覗く。

 

Q1. 年間どのくらい帽子を作る?

 とにかくたくさん作ります。毎年2回大きなコレクションがあるので、それだけで大きく見積もって140個×2回で280個。他のデザイナーのコレクションも手がけているので、最低400個は作っているかな? 有能なチームに助けられています。

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Q2. なぜ帽子デザイナーを志したのでしょうか?

 学生時代は服作りを勉強していたのですが、お裁縫が全くできませんでした。先生からは「もっと練習しなさい」と言われ、勉強のためクチュールのアトリエに弟子入りすることになったんです。その時に、帽子の世界に魅了されてしまいました。帽子を作った初日から本当に楽しくて、それが今でも続いています。

Q3. デザインのインスピレーションはどこから?

 人生の全てからですね。(手元に置いてある)グラスかもしれないし、東京かもしれない。写真だったり映像にも興味がありますね。一度、病気になって入院したことがあるんですが、その時に製作していたコレクションのアイデアは全て病院からでした。だから、レントゲンをモチーフにした帽子もありましたね(笑)。日常にある全てのものがインスピレーション源になり得るのです。

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Q4. これまで製作した帽子の中で最も思い出深い作品は?

 次に制作する帽子がそうなるといいですね。それを除くのであれば、ダイアナ妃のために製作した帽子はとても感慨深い作品ですね。

Q5. 帽子デザイナーとして失敗はありますか?

 "帽子デザイナーとして"ではありませんが、デザイナーは常に前進する必要があるのでもちろんたくさんありますよ。決して100%満足する仕事はありません。

Q6. 具体的に「これは失敗だった...」と思う仕事があれば教えてください。

 回答が難しいですね(笑)。ただ、完全な失敗作ではないですが、プライベートでクライアントのために帽子を作った時のことです。帽子をピンで仮止めしてその後に仮縫いをするのですが、うっかり縫うのを忘れてクライアントの頭に帽子をかぶせてピンをとったんです。当たり前ですが、全てのパーツがボロボロと落ちてしまって。これは失敗でしたね(笑)。

Q7. 帽子作りの醍醐味は何?

 多くの生地を使わなくても素敵な作品を生み出すことができることは、とても面白い点だと思います。

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Q8. 帽子にはどんな効果があると思う?

 被った人の心を豊かにしてくれることでしょうか。帽子は服と化粧品の間に存在しているもので、たかが帽子ですがその力はとても偉大なのです。

Q9. "戦友"と呼べる帽子デザイナーはいる?

 帽子デザイナーの世界はとても狭いので、いろいろな国にいます。ロンドンにはフィリップ・トレーシーがいます。アメリカにはアルバトス・スワンポエルがいます。

Q10. 帽子デザイナーとして生き残るために必要なことは?

 ファッションビジネスと言えばパリやロンドン、ミラノ、ニューヨークなどが大きな市場ですが、帽子デザイナーとして世界的に生き残るためにはもっとグローバルな視野を持たなければなりません。カナダやオーストリア、南アフリカ、香港といった市場でも成功することが必要ですね。

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Q11. 尊敬するデザイナーは誰?

 ここはドーバー ストリート マーケットですので、川久保玲以外を回答しましょうか?(笑) もちろん、川久保玲をとてもリスペクトしています。私はパリのファッションが大好きでしたが、彼女がその価値観を変えてくれました。コム デ ギャルソンが初めてパリでショーを行った時に「何だこれは」と受けた衝撃は、今でも私の心に深く刻まれています。彼女の他にもマーク・ジェイコブスやトム・ブラウンなどこれまで仕事をしたデザイナーたちのことを尊敬していますよ。

次のページは「トム・ブラウンの帽子作りの裏話や好きな場所は東急ハンズ?」


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