

コスメ、フード、ツール、香りモノ…… 美しさを支える愛用品をひもとく「美のSTOCK LIST」。今回は「フェティコ(FETICO)」デザイナーの舟山瑛美氏にインタビュー。長く続けているものから、最近になって始めたこと、反対に減らしたものまで。舟山氏の現在の愛用品と、そこに至るまでの変化を聞いた。
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◾️舟山瑛美
ファッションデザイナー。女性の造形美を独自の視点で捉え、クラシックな要素と現代的な色気を融合させた服作りを行う。エスモードジャポン東京校でデザインを学び、2020年にウィメンズブランド「フェティコ」を始動。2022年に「東京ファッションアワード」、2025年に「毎日ファッション大賞 新人賞・資生堂奨励賞」を受賞。
全部を完璧にするより、日々を楽に
── 普段のメイクで大切にしていることはありますか?
メイクは、あまりやりすぎないこと。全部のパーツを完璧に仕上げようとはしていません。周囲を見ていても、ちょっと抜けている人のほうが素敵だな、おしゃれだなと思うことがあります。

アディクションから今夏発売の「コンフィデント マット リップ」を愛用中。「マットリップは皮剥けしてしまうイメージがありましたが、このリップで覆されました。他の色も買い足したい」(舟山)。メイク前に「リップ セラム」で保湿
── メイクにはあまり時間をかけない?
かける時間がないというか、そもそもかけたいと思っていないというか。まつげはパーマをしていますし、どちらかというと日々楽をするために、定期的にメンテナンスをして、ポイントはちょっときれいにしておくという考え方です。毎月、同じ美容師さんのところに通っていますが、スタイルを変えるというより、少し崩れたところを整えてもらう感じです。
色々試した先で、昔からあるものの良さを再認識
── スキンケアは、「SHISEIDO」と「SK-II」。意外と王道だなと思いました。
SHISEIDOの方々と仕事をしたとき、男女問わず皆さん肌がすごくきれいだったんです。「実際、何を使っているんですか?」と聞いたら、「アルティミューン パワライジング セラム」や「オイデルミン エッセンスローション」を使っている方が多かった。それで小さいサイズから試してみたら、ハリ感が出てきて「やっぱり資生堂ってすごい」と思いました。空港の免税店で大きいセットを買ったりしています。
昔からいいと言われているものにはやっぱり理由があるのかも、と思って、小さなサイズから試してみたのがSK-IIです。使用感が気に入って、ビッグボトルを購入しました。今年の夏はかなり使いましたね。

SK-IIの美容液「ジェノプティクス インフィニットオーラ エッセンス」とクリーム「スキンパワー リニュー クリーム」を追加購入。「今年の夏は、この2つを併用して乗り切りました」(舟山)
── 韓国コスメなど、新しいものも試しますか?
試します。でも肌が弱いので、最初に買うときはカウンセリングを受けてから買うことが多いんです。韓国コスメは、自分で成分表示をチェックするのが大変……結局、日本の定番に戻ってきがちです。
── 肌が強そうだと勝手に思ってしまっていました。
10代の頃、ニキビがすごくひどくて、ずっとコンプレックスでした。ニキビ治療で有名な皮膚科へ行って、そこで処方してもらった化粧品を使ったら、肌がパッとよくなって。「スキンケアでこんなに変わるんだ」と思ったのが、スキンケアを意識し始めた最初だったと思います。その時使ったのが、ビタミンC誘導体の化粧品。以来、ビタミンCにはずっと信頼をおいています。
── いま使っているビタミンCのアイテムは?
「トゥヴェール(TOUT VERT)」というブランドの、「クリスタルエッセンス モイスト」です。ビタミンCに特化していて、価格も比較的手頃で、一番長く使い続けているアイテムですね。使う直前に2剤を混ぜるタイプのものもあって、定期便にしています。肌が揺らいでいる時や、施術後にも使いやすい化粧水や乳液も、なくならないようにストック。私にとって、お守りみたいな存在です。

高濃度ビタミンC美容液「クリスタルエッセンス モイスト」は、届いてから2剤を混ぜて使うタイプ
美容医療から、ホームケアへ
── 肌管理していますか?
しています。大人になり、ニキビが落ち着いてからも、ニキビ跡や毛穴はコンプレックスだったので、美容医療を受けるようになりました。クリニックでケアできるなら、家ではそんなに頑張らなくていいのでは?と思っていた時期もあります。
── でも、今は違う?
エステなどでトリートメントをしてもらうと、その後しばらく肌の触り心地がなんだか違う。日々のケアでも変わるんだなと実感したことがあって、いいと言われているものや、肌のきれいな人が使っているもの、自分の肌に合いそうなものを、また試すようになりました。

ヘアケアのスタメン。(左から)スリー「エッセンシャルセンツ トリートメント ヘア オイル」「タイリング オイル イン ミスト」、ディプティック「サテンオイル」
── ヘアケアはどんな基準で選んでいますか?
シャンプーなどは、美容室で使っているものを自宅でも。アウトバスは、香りや使い心地で選ぶことが多いです。軽くてベタつかない「スリー(THREE)」のオイルなど。「ディプティック(DIPTYQUE)」のオイルは、もう少ししっとりしているので冬に出番が増えます。ツヤも出ますし、香りも好き。スプレータイプで、髪だけではなく身体にも使っています。
── ずっと黒髪ストレートですね。
もともと少しうねりがありますし、年齢とともに髪質が変わってきた感じもしています。美容室に月1で行くのは、そういう変化も含めて整えてもらう意味が大きくなっています。
もともと運動は大嫌い
── 年齢とともに変わったことは?
運動ですね。昔は本当に運動が嫌いでした。いわゆる文化部タイプで、走るなんてとんでもない、という感じ(笑)。でも35歳くらいから、若く元気でいるためにも、健康でいるためにも体力をつけなきゃと思って、ジムやピラティスをしっかりやるようになりました。

── 続いていますか?
週に一度は確実に行っています。平日はなかなか時間が取れないので、土日のどちらかは身体のケアに使う。運動を始めてからのほうが、20代後半の頃より体力がある気がします。
── 自宅でもメンテナンスを?
朝起きて、ストレッチやヨガ、筋トレなど、何かしらやっています。夫のほうがストイックなので、それにつられてできているのかもしれません。10分くらいですが、時間があれば30分くらい。海外出張が増えて、違う環境へ行くと身体が固まったり、重くなったりするのを感じるようになって。身体を動かしてみたら楽になったので、それからずっと続けています。
減らしたもの
── この大きなボトルは、何のサプリ?
女性の身体に不足しがちなビタミンがまとめて入っています。1日1粒でOK。これだけは毎日続けています。昔は、美容によかったり、むくみだったり、いろいろな目的で、たくさん摂っている時期もありました。そのせいかはわかりませんが一度、肝臓の数値が少し悪かったことがあって「飲みすぎなのかも」と思ったんです。いまはなるべくたくさんは飲まないようにしています。夏場や、風邪をひきそうだなと思った時にビタミンCを足すくらい。毎日続けるものは、やっぱり楽に続けられるものがいいです。

ネイチャーズウェイ「アライブ!」。iHerbで定期購入
食は、父から受けた英才教育?
── 食事はいかがでしょう?
PFC(たんぱく質・脂質・炭水化物)のバランスは、毎日ある程度考えています。今日はちゃんとたんぱく質を摂ったか、脂質が多すぎなかったか、野菜や果物は足りているか、とか。実はけっこう健康オタクです(笑)。睡眠もアプリで測っています。眠れなかった日は「なんでだろう。あの時間に飲んだカフェインかな」と考えて反省したり。
── そういう健康意識はいつ頃から?
父が食品関係の仕事をしていて、食材や味にすごくうるさい人だったんです。家でもジャンクなものはあまり食べさせてもらえなかったので、ある意味、英才教育だったのかもしれません。だからなのか、いまもジャンクフードやお菓子をすごく食べたいという感じはあまりないです。忙しい時以外は、自炊することが多いです。
── オフィスにも香りアイテムが並んでいます。
基本的に毎日、何かしら使いますね。香水は旅先で買うのが好きです。日本でも買えるものでも、旅行へ行ったタイミングで買います。そうすると、使うたびに「あのとき、あそこで買ったな」と思い出せるじゃないですか。香りは、記憶と一緒に使うのが好きですね。

最終更新日:
Miwa Goroku
コレクション取材記者を経て、フリーランスのエディター&ライターに。雑誌や広告、ウェブメディアなどさまざまな媒体で、執筆やディレクション、コーディネーションを手がける。ファッション、ビューティーを軸に、クリエイティブに関わる人やカルチャーをフォロー。
photography :Katsutoshi Morimoto, editing: Hikaru Kimura(FASHIONSNAP)
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