
Image by: FAS
フレグランスの魅力とは、単に“匂い”だけじゃない。どんな思いがどのような香料やボトルに託されているのか…そんな奥深さを解き明かすフレグランス連載。
第19回は、発酵エイジングケアブランド「FAS」の香りの魅力を、京都本店のヴィジュアルとともにご紹介。
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京都東山にある旗艦店の壁面に並ぶFASのブランドアイコン「ザ ブラック シリーズ」
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2023年10月に誕生以来、早くも11製品を送り出し、ブランドデビュー2年目に突入したばかりとは思えない存在感を放っているFAS。商品の佇まいとともに“黒米発酵”というパワーワードが印象的だが、もうひとつ、ほのかに個性を漂わせているのが、全製品共通の香りだ。
「晴れた日の哲学の道の朝6時」というその香りは、第18回で紹介した「HOTEL THE MITSUI KYOTO」のシグネチャーアロマを開発したTOMOKO SAITO AROMATIQUE STUDIO代表、齋藤智子氏によりデザインされている。

東山本店1階。築100年ほどの古民家の造りを生かしつつ、土壁や照明に伝統技法を取り入れてリノベーションしている
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「京都をテーマにこだわりを重ねたプレステージブランドの香りをお願いしたいと、デビューの2年ほど前にご相談いただいたんです。私のスタジオでは『VOYAGE』という、都市と季節と時間で切り取った香りのシリーズを作っているんですが、ちょうど“京都の初夏の雨上がりの17時”をテーマにした香りがあり、それをとても気に入ってくださって。その香りをさまざまな基剤でテストしたんですが、和ハッカが入っていたため肌がスースーしてしまうので、新たに創作することに。そこで提示されたのが、季節を問わず通年使えるというイメージで“晴れた日の哲学の道の朝6時”だったんです」

店内と床レベルを揃え、地続きに広がる中庭。横格子の柵が光を取り入れ、大きな柿の木が描き出す影が美しい
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コスメの香りを精油でデザインするというのは極めて珍しい。だがそれによって発酵特有の香りがしないことも、FASの人気の理由のひとつだろう。
「山に囲まれている京都の朝6時は、空の色が紫から青へと徐々に明るくなり、透明感があって、涼やかというよりはゆったりと呼吸をしてクリアになるイメージですね。哲学の道のあたりは川がゆったりと流れていて、春は桜、秋は紅葉と季節を感じる場所。私の中では春先のイメージで、空気が少しピンと張っているけれども心が綻んでいくような、そんなイメージで香りを構成しています」と、京都生まれの齋藤氏は語る。

おもてなしの場としてデザインされた2階。さりげなく置かれた現代作家の陶芸作品にも注目
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使っている精油は10種。なかでもホーウッド(クスノキ)やヒノキ、サンダルウッドやベチバーなど、香水かと思うようなセレクトに驚かされる。
「ホーウッドとヒノキの組み合わせというのは私にとっては鉄板。ホーウッドの甘みが加わって、リッチで上品な仕上がりになるんですね。ウッドを軸とした構成は珍しいと思いますが、マジョラムやユズをはじめとするシトラスがいい感じで手をつないでくれます」

SPF50・PA++++というハイスペックでありながら、黒米発酵液や黒豆ペプチド、ナイアシンアミド、米セラミドなどのぜいたく配合で、うるおいもハリも明るさも守り抜く。FAS ザ ブラック デイ クリーム(医薬部外品、40g 6600円、2025年2月19日発売)
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この“いい感じ”の香りは、12製品目となる新作のUVクリームにももちろん生かされている。定番クリームに紫外線カット効果を加え、メイク下地としても使える軽やかさと機能性を装備。手に取って肌に伸ばす前にまず、香りを嗅いで深呼吸してみよう。朝の京都にタイムスリップしたような、はんなりとした心持ちになれるはずだ。
最終更新日:
ビューティ・ジャーナリスト
大学卒業後、航空会社、化粧品会社AD/PR勤務を経て編集者に転身。VOGUE、marie claire、Harper’s BAZAARにてビューティを担当し、2023年独立。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修了、経営管理修士(MBA)。専門職学位論文のテーマは「化粧品ビジネスにおけるラグジュアリーブランド戦略の考察—プロダクトにみるラグジュアリー構成因子—」。
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