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Fashion ショップ探索

年間服代が3ケタの"服バカ"によるショップ「WAGAMAMA TOKYO」のワガママな理想像

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 コーヒースタンドや飲食店、ギャラリーなど話題のスポットが点在し、大人向けのエリアとして注目を浴びている「奥渋谷」。渋谷駅から15分ほど歩いた先にある路地の一角に2018年12月、セレクトショップ「WAGAMAMA TOKYO」がオープンした。28歳の若手オーナー中村勇貴さんは、年間の服代が数百万という生粋の買い物狂。店名の通り、ショップ内に並ぶ別注アイテムは中村さん自身が欲しい"我儘(ワガママ)"なアイテムなのだという。自称"服バカ"による、理想のショップ像とは。

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 ハブ駅から離れているが徒歩圏内という条件で巡り合ったのが、ここが渋谷だと忘れてしまうほど落ち着いた空気が流れている奥渋谷エリア。元は閑静な住宅街だがこだわりの店舗が増え、近年ではテレビや雑誌で特集が組まれることも少なくない。

 オープンは2018年12月。オーナーの中村さんは国内のセレクトショップで5年間にわたり店長やバイヤーを経験した後、独立して「WAGAMAMA TOKYO」を立ち上げた。オープン時の目玉として実施したヴィンテージジュエリー「The Fabulous Sounds Outfitters」のポップアップは、外に列ができるほど好評だったという。

 ミニマルな店舗ではあるが、その細部まで中村さんのこだわりが詰まっている。まず店内に入って目を引くのは、変わった形状の家具や雑貨。ライトとオブジェは亀田克佳氏による埼玉県秩父のアトリエショップ「DJANGO EPI-DE-MIC」のもの。亀田氏は廃材をリメイクしてアート作品や家具を作るアーティストで、このオブジェは工場にあった廃材から作られている。

 その横にあるのは「A MACHINE」と「DAIKEI MILLS」のコラボレーションによるスツール。座らせてもらうと意外と座り心地がよく、足にゴムがついているので「家庭用でも使用できますよ」とのこと。

 その他にも「シューツリー(SHOETREE)」の鉢植えや「プランティカ(plantica)」のスニーカーを象った陶器、「ダジャック(dajac)」のスケートボードスピーカーなど、ユニークで洒落たアイテムが並ぶ。「これはなんだろう?」とつい気になってしまうようなクセの強いセレクトがWAGAMAMAの特徴で、1日に15時間はスマホをいじっているという依存症気味の中村さんが、SNSなどを通じて見つけてきた物も多い。それぞれ個性があり、センスとこだわりを感じさせる。

 アクセサリーはThe Fabulous Sounds Outfittersからセレクト。ジュエリーハンターと呼ばれる吉田量氏が世界中で集めてきたヴィンテージジュエリーが揃う。

 WAGAMAMAといえば別注アイテム。毎月新作がリリースされる「我儘別注」と呼ばれるアイテムは、その名の通り中村さんの"我儘"で作られているものだ。これまでにコラボレーションしたのは「レインメーカー(RAINMAKER)」「クオン(KUON)」「サンカッケー(SUN/kakke)」「オーベルジュ(AUBERGE)」の4ブランド。いずれも中村さん自身がファンであり、「誰のためでもなく、自分が欲しいから作る。なのでお客様に売れようが売れまいが関係ないんです(笑)」という気概だからこその"通"なアイテムとなっている。その相手はアパレルの枠にとらわれず、家具やアミューズメントパークなどとの協業も狙っていきたいそうだ。

 別注以外のセレクトアイテムは「アレキサンダーリーチャン(AlexanderLeeChang)」「イッシン(1SIN)」「ナイスネス(NICENESS)」「エスエイチ(SH)」「ウェルノード(walenode)」など。今年の秋冬に向けて、さらに数ブランド増える予定。今セレクトしているブランドも含め、店内全てを別注アイテムで揃えることが理想だという。

 レジ横の一角には、池尻のヴィンテージショップ「ハグレ(HAg-Le)」のオーナーがアメリカで買い付けてきた古着が並ぶ。

 「うちに置いてあるものは決して安くありません。100万円前後の商品もある中で、お客様にはまず最初から最後まで買い物を楽しんで欲しいんです。ここで買い物をして本当に良かったな、と思っていただけたら」。マネートレーとボールペンはエルメスをチョイス。こういった何気ない備品からも、その思いが伝わってくるようだ。

 セールは一切行わない。「結局のところ、営業利益としては値下げしても差し上げても変わらない。売れ残るくらいなら、自分で買って友達や良く来てくれるお客様にプレゼントします」という、破天荒だが理にかなった経営形態もWAGAMAMAならでは。

 余談ではあるが、WAGAMAMAはショップブログも興味深い。本人曰く、自身の悔しかったり悩んだ経験を綴った備忘録。個人の店舗なので、パーソナルな部分も大事な要素として捉えているのだという。

 中村さんは、なぜこのような"我儘"な店を開いたのか。「僕の目標は、服に投資する人を増やすこと。最近はECでの買い物も一般的になっていますが、予定調和になってしまう気がして僕は嫌いなんです。やはり買い物の真髄は、実店舗に行って内装や什器に感動したり、店員と話して知らなかったことを知れたり、欲しいと思っていなかったけれど試着してみたらすごく気に入って、思わず買ってしまったりすること。そういった買い物の楽しさを、この店を通じてより多くの人に知ってもらいたいと思っています」。実際にショップに訪れると、その熱い想いを感じ取ることができる。まだオープンして半年だが、少しづつ着実に服好きのファンを増やしている。

 

■WAGAMAMA TOKYO
〒150-0047 東京都渋谷区神山町7-15 immeuble渋谷神山町1F
営業時間:14:00〜22:00
定休日:水曜日
公式ブログ
公式インスタグラム

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