久保嘉男が手掛ける「ヨシオクボ(yoshiokubo)」が、展示会とランウェイショーを組み合わせた「ランウェイエキシビション」を実施し、2024年秋冬コレクションを発表した。
ヨシオクボは、オートクチュールデザイナー ロバート・デニス(Robert Dennis)の元で4年間キャリアを積んだ久保が2004年に始動。「今まで見た事のないパターンやディティールを追求したい」という想いを込めたコレクションを展開している。2017-18年秋冬シーズンには、「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」が新進デザイナーを支援するプログラムに選出され、ミラノでコレクションを発表。2023年春夏コレクションを最後にランウェイ形式での新作発表を一旦ストップし新たな発表の形を模索しており、2024年春夏シーズンではマクセル アクアパーク品川を舞台に1時間限定の展示会を開催した。
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今回のエキシビションの舞台は、代官山のクリエイティブスペース THE FACE DAIKANYAMA。受付では、大阪出身の久保らしく遊び心に溢れた「たこ焼き型」のシュークリームと缶ビールが来場者に振る舞われた。
中央には、俗にいう「マジックミラー号」のように外側から中を覗くことができない仕切りが置かれ、エキシビションが始まるとライトが明るく点灯。仕切り越しにラックに掛けられた2024年秋冬コレクションの新作と、デザイナー 久保の姿が浮かび上がった。バックヤードから現れたタンクトップやTシャツ姿のモデルに、久保自ら秋冬の新作を着用させると、モデルはそのまま仕切りの周りを一周。今回の発表では全ルックを黒色人種のモデルが着用したが、これについて久保は「ヨシオクボのアイテムは色味がはっきりしたアイテムが多いので、肌の色が締まっているモデルの方がアイテムの魅力が伝わりやすいと思った」と意図を説明した。
2024年秋冬シーズンのテーマは「Trick Play-眩惑-」。「流線型」をキーワードに、異なるパターンや異素材使いによって現実と非現実の隔たりを表現した。コレクションでは、異素材を組み合わせたジャケットやシャツ、パンツ、コートなどのほか、稲妻のモチーフをあしらったジャケットやタンクトップ、全面にギャザーを施したアノラックパーカやパンツといった計24ルックが登場した。
Image by: FASHIONSNAP
ランウェイショーの開催を一旦ストップしてから2度目の新作発表の場となった久保だが、今後の発表形式については「その時になったら考える」とコメント。「大金をかけて大掛かりなショーをする発表形式に『これでいいのか』といった思いもある。自分が作った服をお客さんに近くでしっかりと見てもらうことが何よりも大切なので、今後も自分の服を見せるためにどんな方式が適切なのか考えていきたい」と話した。
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