■「サードプレイス(第三の場所)」とはスターバックスのコンセプトを語る上で重要な言葉であり、スターバックスの強さでもある。
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サードプレイスとは家庭(ファーストプレイス)や職場(セカンドプレイス)でもなく、気軽に人々と集うことができる場所のことを指す。
仕事や家庭でもないサードプレイスの非日常的な空間は、一人で過ごすのにも友人とのおしゃべりにもくつろぎや楽しさを与えてくれるのだ。
スターバックスはサードプレイスとしての機能に支持を集めて成長していったと言える。
このサードプレイスのようなイノベーション「ザ・サードレーン(第三の通路)」を外食業界の巨人が発表した。
マクドナルドは9日、事前注文のモバイルオーダーを介して注文しベルトコンベアのある第三のドライブスルーレーンで受け取るサードレーンをテストすることを発表した。
スマートフォン・アプリを介して注文・決済を事前に完了しておくモバイルオーダーは、レジ待ち行列を緩和するメリットがある。
注文の聞き取りミスや勘違いによるヒューマンエラーを回避できることでクレームが減り、顧客ロイヤリティが高まるのだ。スタッフも調理に集中できることで、店内オペレーションの合理化も図れる。
モバイルオーダーはお客とレジ係りの接点がなくなることで感染リスクも最小化できる利点も注目されているのだ。
このアプリを介して注文するモバイルオーダーをドライブスルーに応用し、さらにスピードアップを図るためベルトコンベア等で注文品をドライバーのところまで運ぶのだ。
通常のドライブスルーが第一とするならば、ドライブスルーを複数にし効率化とスピードアップを図ったものが第ニ、さらにモバイルオーダーと自動化したベルトコンベアを組み合わせてコンタクトレス&超高速化を果たすのが第三ということになる。
マクドナルドによるとトップの売上を誇る店舗ではドライブスルーが売上の70%に至っている。マクドナルドでは第三のドライブスルーレーンを導入することで全くの非接触を実現しながら客数を増やし売上を伸ばそうと考えているのだ。
100ヶ国以上の2万店近くを展開するハンバーガーチェーンのバーガーキングも9月、「未来のレストラン(Restaurant of Tomorrow)」でドライブスルーの新たなコンセプトを紹介した。
バーガーキングが提唱する未来のレストランでは通常のバーガーキングの店舗より60%も縮小。一般的なファストフードではお客が店内のレジで注文するウォークインと自動車に乗ったまま注文して商品を受け取れるドライブスルーがある。
未来のレストランではドライブスルーの需要増でダブル・ドライブスルー、トリプル・ドライブスルーと車が並ぶレーンが2本、3本と拡大されるのだ。
ロケーション・データ・サービスのブルードットによると、パンデミック後では74%の人がドライブスルーを使うようになり、4月の43%から大幅な上昇となっている。
アフターコロナでもドライブスルー需要が継続することで、ドライブスルーがマルチレーンとなるのだ。マルチレーンではモバイルオーダー用のピックアップ専用レーンにキャッシュ支払いやカード支払いでもレーンを分け、受け取り窓口ではワンレーンになる。
タッチレスに近づけるため、現金の扱いはスタッフが対応するのではなくキャッシュマシーンとなるのだ。
バーガーキングではドライブスルーでもキャッシュ支払いのオプションを残している。
一方、マクドナルドのサードレーンは決済もモバイルオーダーで済ませておくことでドライブスルーに車列が無くすのだ。
なおマクドナルドは待ち時間を30秒圧縮するサードレーンの他にイートイン・スペースのない宅配やカーブサイド・ピックアップ、ドライブスルーに特化した小型店をテストする。
トップ画像:ドライブスルーにイノベーション「ザ・サードレーン(第三の通路)」を導入したマクドナルド予想図。通常のドライブスルーが第一とするならば、ドライブスルーを複数にし効率化とスピードアップを図ったものが第ニ、さらにモバイルオーダーとベルトコンベア等、自動化した運搬装置を組み合わせてコンタクトレス&超高速化を果たすのが第三ということになる。
2017年11月4日 - 【スターバックス】、モバイルオーダー&ペイ10%!2018年ヒット商品ランキングに入る?
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤は3年前、「(情報誌の日経トレンディで)『2018年ヒット商品ベスト』のランキングにモバイルオーダーは入ります。入っていなければ、日本はITで遅れているということになります」と宣言しました。モバイルオーダーは2018年にも2019年にも選ばれず結局、2020年ヒット商品ベスト30の7位にやっと入ったのです。それも100年に一度となるような超非常事態となるコロナ禍があっての選出です。したがって選ばれた理由にもレジ待ち時間短縮以上に「非接触」や「感染リスク回避」が強調されています。逆に言えばパンデミックがなければ多分、モバイルオーダーは今年選ばれずさらに数年を待たなければならなかったと思います。感染拡大でIT化が進んだのです。やっぱり日本はアメリカの5年~10年遅れているということ。見方を変えればアメリカのトレンドは5年前後のタイムラグで日本でもトレンドになるのです。だからアメリカの事例を研究して常に備えておくということ。
大波が来た時、第三の波にも飲み込まれず乗れるようサーフィンの練習をしておけ、ということです。当社のクライアントや当ブログの熱心な読者には念を押す必要はありませんが...
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