(左)「ゾゾコスメ」イメージ ※オープン時は一部デザインや仕様が異なる可能性あり (右)ゾゾグラス
(左)「ゾゾコスメ」イメージ ※オープン時は一部デザインや仕様が異なる可能性あり (右)ゾゾグラス
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ゾゾコスメを「日本一のコスメストア」に ZOZO開発キーマンに聞く化粧品EC本格参入の勝算

(左)「ゾゾコスメ」イメージ ※オープン時は一部デザインや仕様が異なる可能性あり (右)ゾゾグラス Image by ZOZO
(左)「ゾゾコスメ」イメージ ※オープン時は一部デザインや仕様が異なる可能性あり (右)ゾゾグラス
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 ZOZOが、コスメ専門モール「ゾゾコスメ(ZOZOCOSME)」を開設すると発表した。ゾゾタウン上で3月18日にサービスを開始する予定。コスメECの分野では後発組となるが、取締役兼COOの伊藤正裕氏は「日本一のコスメストアを目指す」と意欲を示す。その勝算とは?

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 ZOZOは2004年にゾゾタウンを立ち上げ、現在は国内最大手のアパレル通販サービスに成長。澤田宏太郎社長がトップに就任して以降は商材拡大を推進しており、ゾゾコスメは「ゾゾシューズ(ZOZOSHOES)」に続く新たな専門モールとなる。

 ゾゾタウンでは2011年からコスメブランドを誘致しているが、取り扱いブランド数は数十ブランドと規模は小さい。ゾゾコスメ公開時の取り扱いブランド数は500以上と大幅に拡大。ドラッグストアに並ぶ低価格ブランドだけではなく、百貨店でも取り扱っているようなハイエンドのブランドや韓国ブランドの商品も幅広く展開するという。具体的なブランドラインナップやSKU数は3月に発表する。

◆第3の計測ツール「ZOZOGLASS」を開発

 新型コロナウイルスの感染拡大以降、店頭でのタッチアップは一部制限された状態が続いており、コスメECの需要は高まっている。一方で、経済産業省が昨年発表したデータによれば、2019年の化粧品・医薬品業界のEC化率は6%とアパレル比べて低水準となっており、特にファンデーションは画像だけでは色味や使用感の判別が難しいため、ネットでの購入はハードルが高い傾向にある。この「色味」の面での課題を解消するために新たに開発したのが、フェイスカラー計測ツール「ゾゾグラス(ZOZOGLASS)」だ。

 同社の計測ツール第3弾となるゾゾグラスでは、メガネの形状を採用。伊藤氏は「ゾゾスーツと(足の3D計測ができる)ゾゾマットの開発経験から、身近なアイテムに計測テクノロジーを落とし込む必要があった」とし、初めて日用品に計測テクノロジーを落とし込んだという。使用方法はノーメイクの状態でゾゾグラスを装着し、ゾゾタウンのアプリを使って計測するだけ。計測するのに必要な時間は約1分。計測後は自分の肌色データやイエローベース・ブルーベースといったパーソナルカラーなどのほか、肌色に近いファンデーションの商品が表示される。

 ゾゾグラスの開発では「ゾゾスーツ(ZOZOSUIT)」で使われているマーカーを応用。カラーチップをゾゾグラスのフレーム表面部分に特殊加工でプリントし色の基準値を作ることで、肌色データを機械学習させる必要がなく、屋内外の様々な環境光の下でも正しく肌色を測定できるという。開発期間は約1年半。アイウェアメーカーとの提携や工場新設といった特別な投資は行わず、自社のみのリソースで完成させた。受取予約は1月29日の今日から受け付けており、ゾゾスーツやゾゾマットと同様に無料配布する。

 ゾゾコスメ公開時のゾゾグラス対応商品は一部のファンデーションのみだが、今後はチークやリップなどにも広げる予定。色補正付きのARメイクの開発も進行中で「そう遠くないうちにサービスを提供したい」と話している。また、ゾゾグラスでは目や眉毛、髪の毛、歯の色の計測が可能であることから、ファッションコーディネートの提案や顔タイプ診断など、コスメだけではないコンテンツの展開も検討。化粧品の自社開発は計画していないという。

ZOZOGLASS

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◆強みはブランドラインナップ×テクノロジー×集客力

 ゾゾタウンのアクティブ女性会員533万人を対象にした独自調査によると、コスメへの平均支出額は年間8万2200円で、全国平均の3万7794円よりも高い水準にある。また、関心が高いカテゴリーに関する設問では1位のファッションに次いで美容系が2位に入ったことから、ゾゾタウンの会員とコスメの親和性は高いと見ているという。ゾゾタウンの会員は16〜30代以下の若年層が中心。伊藤氏は「若年層は愛用ブランドを1つに絞れていない、様々なブランドを試したい方が多い。そういった方々にとって、豊富なブランドラインナップは魅力的に映るはずだ」としており、ゾゾタウンでの商品購入時に親和性が高いコスメブランドのサンプルを同包するといった取り組みも視野に入れる。若年層への訴求が可能である点とゾゾグラスのテクノロジーは、誘致したブランドや企業からも高く評価されているという。

 もう一つの強みとなりそうなのが集客力だ。ZOZOは2019年からヤフーの子会社となっており、ヤフー親会社のZホールディングスグループ横断での集客を実現させたい考え。今年3月にZホールディングスと経営統合するLINEのサービス活用も検討していく。

◆早い段階で「日本一のコスメEC」実現へ

 ゾゾコスメのローンチに伴い、ゾゾタウンおよびゾゾシューズのサイトリニューアルも実施。ゾゾタウンはクーポンを使った販促が特徴の一つだが、コスメに関しては価格訴求の強いカテゴリーではないため定価販売を基本とし、ゾゾタウンとは異なる世界観で買い物体験を提供する。初年の目標取扱高は来期の経営計画に含まれるため、現時点では非開示としている。

 ゾゾコスメで目指すのは「日本一のコスメEC」。コスメECとしては後発となるが、伊藤氏は「様々なブランドの正規品の化粧品をこれだけのラインナップを揃えて販売しているところは他にない」と自信を覗かせ、早い段階で最大規模に成長させたい考えだ。そのためにはゾゾグラス以外にネットでコスメを購入しやすくするための施策が必要となりそうだが、ZOZO創業者の前澤友作 前社長が事業を率いていた頃から「天才の人材募集」をかけてきたことから社内リソースは充実しているという。ローンチ以降も様々なテクノロジーの力でリアル店舗と同様のショッピング体験を目指し、「誰もが安心して普通にネットでコスメを購入できる時代にしたい」とコメントした。

伊藤正裕 取締役兼COO Image by FASHIONSNAP.COM
伊藤正裕 取締役兼COO Image by FASHIONSNAP.COM

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