「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」
Image by: 公式サイトより
日本ロレアルが、2021年度第16回「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」の受賞者4人を発表した。授賞式は、11月4日に駐日フランス大使公邸で開催した。
日本における女性研究者の割合は16.9%とOECD諸国最下位、欧米諸国と比べて半分以下で、SDGsの目標5「ジェンダー平等を実現しよう」は日本の重点課題とされている。同社は、「美とは多様であり、世界にポジティブな影響を与える力である」と信じ、美の世界的リーダーとして女性活躍の支援をグローバルに行っている。
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「ロレアル-ユネスコ女性科学者」は、1998年にロレアル本社とユネスコが共同で創設し、世界5大陸から優れた女性科学者を表彰。過去受賞者からは5人のノーベル賞受賞者を輩出している。日本では日本ユネスコ国内委員会の協力のもと2005年に「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」を創設。日本国内で物質科学と生命科学の2分野における博士後期課程に在籍、または同課程に進学予定の女性科学者を対象に、各分野からそれぞれ2人(計4人)を毎年選出。奨学金100万円を授与している。
今年は「物質科学」分野から大小田結貴(26歳、東京大学大学院 理学系研究科 山本研究室 フォトンサイエンス・リーディング大学院(ALPS)日本学術振興会特別研究員DC2)と門脇万里子(28歳、東北大学大学院工学研究科 知能デバイス材料学専攻 武藤研究室<日本学術振興会特別研究員DC1>、2021年4月〜国立研究開発法人 物質・材料研究機構 構造材料研究拠点 研究員)の2人が、「生命科学」分野から大久保祐里(28歳、名古屋大学大学院 理学研究科 生命理学専攻 細胞間シグナル研究グループ 日本学術振興会特別研究員DC1)と永田理奈(27歳、京都大学生命科学研究科 高次生命科学専攻 井垣研究室 日本学術振興会特別研究員DC2(当時)、2021年4月〜同研究室研究員)の2人が受賞。4人の受賞者の経歴などから、留学、共同研究、海外の学会における発表など、若いころから多くの価値観や考え方に触れることが「思考の自由」につながり重要であるとした。
11月1日に日本ロレアルの社長に就任したジャン-ピエール・シャリトンは、「科学はロレアルのDNAだ。ジェンダー平等や多様性の実現こそが人類のさらなる繁栄につながると確信し、女性研究者を支援する。受賞者の皆様には、ジェンダー平等と多様性の重要性を提唱し、次世代のロールモデルとして、その道のりを先導して欲しい」とエールを贈った。
また同社は昨年に引き続き、内閣府男女共同参画局が毎年11月に推進する「女性に対する暴力をなくす運動」に賛同。国連の提唱する「女性に対する暴力撤廃の国際デー」である11月25日まで、「女性に対する暴力」を許さない社会の意識喚起と風土の醸成を目指し、社内外で広報・啓発活動を実施している。女性支援、特に女性の自立がブランドの存在意義とする「イヴ・サンローラン・ボーテ」は、女性の安全、幸福、自立を支援し、グローバル規模で恋愛や婚姻関係における親密なパートナーからのさまざまな暴力に対する啓発・防止プログラム「アビューズイズノットラブ(ABUSE IS NOT LOVE)」を展開している。
■授賞式:動画
0:19〜 ご挨拶(駐日フランス大使 フィリップ・セトン)
3:32〜 ご挨拶(日本ロレアル株式会社 代表取締役社長 ジャン-ピエール・シャリトン)
5:43〜 花束贈呈/スピーチ(2021年度「ロレアル-ユネスコ女性科学賞」受賞 野崎京子教授)
8:10〜 2020年度第15回「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」表彰(小野寺桃子、藤代有絵子、坂上沙央里、高垣菜式)
8:53〜 2021年度第16回「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」表彰(大小田結貴、門脇万里子、大久保祐里、永田理奈)
9:34〜 審査講評(国際基督教大学名誉教授/東京工業大学名誉教授 北原和夫)
11:25〜 審査講評(JT生命誌研究館 館長 京都大学名誉教授/京都産業大学名誉教授 永田和宏)
15:10〜 ご挨拶(日本ユネスコ国内委員会事務総長 文部科学省国際統括官 田口康)
18:43〜 パネルディスカッション「世界は科学を必要とし、科学は女性を必要としている」(野崎京子、小川由紀子、ジョゼフィーヌ・ガリポン、楠田倫子)
「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」
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