ユナイテッドアローズのロゴ
Image by: FASHIONSNAP
ユナイテッドアローズが、自社ECを3月上旬にリニューアルすると発表した。同社はアラタナ(現ZOZO)に自社ECの開発を委託していたが、自社運営化することで売上利益伸長につなげる考え。初期投資回収は2〜3年、現運営体制からの収益性改善は2年後を想定。自社ECの売上は年率25%の成長を目指す。
自社ECのリニューアルでは、サイト表示速度の改善や検索アシスト機能の追加による検索性能の向上など、基本機能を見直した。また、スマートフォンアプリも刷新。スタッフ発信のコンテンツを充実させ、コミュニケーションツールとして使えるほか、バーコード機能を使った実店舗との連携で商品の情報を閲覧・保存できるようにするという。
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フルフィルメント拠点は自社の物流センター内に設置。これまでZOZO側に置いていた物流センターの在庫を自社ECサイトの在庫として引き当てられるようになるため、販売機会ロスの削減やリードタイムの短縮、在庫移動減少によるコスト低減が見込めるという。最短配送に対応する商品も拡大する予定。店頭試着予約の再開や置き配サービスへの対応、返品手続きの簡便化なども進めていく。
同社は2019年にも自社EC運営のリプレイスを試みたが、新システムでのスタートに難航し、従来システムに戻した経緯がある。その際、システムの移行に伴う利用停止期間を約1ヶ月間としたが、結果として約2ヶ月半にわたり利用できない状態が続いた。今回のリニューアルはすでに稼働できる状態ではあるものの、前回の反省を踏まえて松崎善則社長は「テスト期間を非常に長くとっている。心配におよばない」と話した。
前期(2021年3月期)はネット通販による売上高で326億3000万円を計上。売上構成比は32.0%だった。FASHIONSNAPが2021年末に実施したインタビューでは、今後EC比率を伸ばしていく方針を明かしている。
なお、同社は新型コロナウイルス感染拡大に伴う業績回復が想定を下回っていることや、感染第6波のマイナス影響を織り込むため、2022年3月期の通期連結業績予想の下方修正を発表。売上高は74億円減の1174億円とした。営業利益は18億円減の12億円、当期純利益は155億円減の2億円にそれぞれ引き下げたが、黒字転換の予想は据え置いた。
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