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アイスタイルの2022年6月期連結決算(2021年7月〜2022年6月)は、旗艦店の「アットコスメトーキョー(@cosme TOKYO)」や「アットコスメストア(@cosme STORE)」、オンラインの「アットコスメ ショッピング(@cosme SHOPPING)」での店舗売上が成長し、売上高が前期比11.2%増の344億100万円で過去最高を達成した。営業損益が4億5300万円の赤字(前期は6億400万円の赤字)となり、販売費及び一般管理費が増加したものの、増収に伴う売上総利益の増加により赤字幅は縮小した。経常損益は5億9300万円の赤字(同7億9500万円の赤字)、当期純損益が5億7100万円の赤字(同3億7900万円の黒字)だった。なお、子会社化した韓国のGlowdayz社の株式取得による差益、海外店舗の収益性悪化による減損損失などから、特別損失3億500万円を計上した。
事業別ではアットコスメストアなど小売を中心としたビューティサービス事業で、3月のまん延防止等対策措置の解除後から来店客数が増加し増収。「@cosme BEAUTY DAY 2021」は過去最高の流通総額を記録するなど、個人消費の持ち直しの動きが見られ、売上高が前期比19.9%増の219億200万円、営業利益が3億3800万円(同2億7100万円の赤字)だった。
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口コミサイト「アットコスメ(@cosme)」やマーケティングサービス「ブランドオフィシャル」などを擁するオンプラットフォーム事業では、サイト・店舗運営で得たデータを用いた分析からプロモーション施策、販売まで一貫したマーケティング提案などが功を奏し、売上高が同4.8%増の73億1700万円だった。一方で、ユーザーアクション活性化のための費用の増加により利益率が低下し、営業利益は、同31.2%減の9億300万円。なお、ユーザーアクション活性化に向けた施策が奏功し、MAU(月間アクティブユーザー数)、年間クチコミ投稿数及びアプリダウンロード数は、過去最高水準を記録した。
グローバル事業は中国のロックダウンの影響により、店舗・EC共に一時的に大幅な減収となり、香港3店舗、タイ1店舗を閉店したことなどから、売上高は同8.9%減少の42億4700万円、営業損益は2億900万円の赤字だった(同1億5700万円の赤字)。韓国Glowdayz社の営業損失およびのれん償却費の計上により前期比で赤字額が増加したものの、不採算事業からの撤退や規模の縮小による収益性の改善で、韓国事業以外は赤字から黒字へ転換した。
今期は、米アマゾン、三井物産それぞれとの資本業務提携を締結し、約183億円を調達。アマゾンへはオンラインストアを出店予定で、アマゾンアカウント保有者へ化粧品情報を提供するなどで提携し、双方のユーザー接点創出を狙う。吉松徹郎代表取締役社長兼CEOは、「アットコスメトーキョーに来店する人でもオンラインはアマゾンや楽天を利用するなど、お客さまのオムニチャネル化が加速している。お客さまにとって『どこでも買える』のは重要。双方のノウハウを活かし、オンライン・オフラインで協業していく」と期待を述べた。具体的な出店ブランドなどについては今後検討していくという。三井物産とは国内外のネットワークを活かし、海外事業の再興を目指すほか、国内流通事業における店舗開発をはじめ多角的に共同開発する考えだ。
また、北部九州を中心に調剤薬局などを展開するミズから、化粧品専門店「東京小町」の事業を譲受し、10月1日から運営を開始。オフラインのユーザー接点を強化し、アットコスメのプラットフォーム価値を高める。このほか「@cosme BEAUTY DAY 2022」の開催や、店舗面積300平方メートルを超える「@cosme STOREルミネ横浜店」の出店なども控える。
なお、吉松社長が代表取締役会長兼CEOとなり、現プラットフォーム事業セグメント長の遠藤宗氏が代表取締役社長兼COOに昇格する新体制も発表。経営機能および業務執行の強化を図るため、共同代表制とした。9月26日開催の定時株主総会およびその終了後に開催される取締役会の決議により、正式に決定される。
2023年6月期の業績予想は、売上高が前期比16.3%増の400億円、営業利益が5億万円、経常利益が1億7000万円、親会社株主に帰属する当期純利益が3000万円とし黒字に転換する見込み。
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