イーベイジャパンが運営する仮想モールの「Qoo10」では、ファッション分野における中古ブランド品の販売強化に乗り出している。従来からあるコスメや衣料品などに加えて、コスパも意識したハイブランドのリユース商品を成長させることで、ファッションカテゴリーでのテコ入れを図っていく。

もともと同社では新商品のファッションカテゴリーやコスメなどの販売を得意としてきた。その一方で、メイン顧客である10~30代の女性が海外のブランド品への興味関心も非常にも高かったことから、ハイブランドの中古品を取り扱うよう検討するようになったという。
2年前の秋には中古品の買取販売専門コンサルティング会社と連携を開始し、出店企業を開拓。昨年8月に中古販売業者約10社で本格スタートし、現在は銀蔵やブランドバリュー、HOUBIDOUといった販売業者が30社以上出店するほどまでに拡大している。来年までにはこれを100社以上に増やすことも目指す。
取り扱いの中心となっているのは「プラダ」や「コーチ」、「バレンシアガ」といった有名ブランドの財布やバッグ類。出店者によると同モールは若年女性が中心となることから、派手なデザインや色使いのものなど、他のプラットフォームでは反応されにくいような商品でも販売が伸びているという。
とりわけ、年4回の大規模セールである「メガ割」では20%以上の割り引きとなるクーポンを使い、上限価格に当たる約5万円前後の価格帯が売れ筋になるようだ。過去には「エルメス」の人気鞄が300万円で売れたこともあった。
同社によると、近年は海外の人気ブランドの最新作などは1年近く入荷待ちとなることも少なくなく、全世界で新商品がタイムリーで手に入れられる機会が限られているという。そうした背景に加えて、「価格面も大きい。顧客はリーズナブルな消費をしたいこともある。20~30%くらい安い価格で手に入るチャンスがあれば中古でも選ばれるのでは」(営業本部エンタメ・CBTの金藝園営業部長)とした。
バナー広告での訴求に高い反応
販促に当たっては、ターゲティングしたメルマガのほか、サイト内の特設カテゴリーページ(画像)などがある。同ページは、各店舗がそれぞれ販売している中古ブランド商品を、出店者ごとではなく、ブランドごとに編集して、人気上位順に掲載しているもの。
同ページへの流入導線として、サイトトップではバナー広告を表示しているが、メガ割の期間中に、約100種類のカテゴリー広告をバナーで表示したところ、9月に行った際には中古ブランド品のバナー広告のクリック数が全体の9位になるほどの反響があったという。「まだまだ、規模は小さいものの、ファッション中古ブランドで集計した際には6月のメガ割と比べて9月は220%の売り上げ実績となった」(金営業部長)とした。
今後についてはライブコマースなどの活用も視野に入れる。高額商品ジャンルに当たることから、少しでも買いやすく、購入の後押しにつながるような見せ方で配慮する考え。
韓国向けの販売も強化
そのほか、同モールでは国内だけでなく、韓国に向けた販売もできる仕組みがある。昨年夏より、Qoo10の出品商品を自動翻訳して、韓国の大手仮想モール「Gmarket」でも販売できるように刷新したもの。中古ブランド品もその対象となっており、もともと海外では日本の中古品品質について一定の評価を得ていたことから、韓国でのニーズは高いと見ている。
出店者にとっては、Qoo10に出品している商品であれば自動翻訳されて販売でき、受注後も海外発送が不要で、国内にある同社の倉庫に配送するだけとなる。また、仲介業者による代理購入であるため、入金トラブルなども回避できるとした。「日本は物を大事に使うイメージがあり、韓国よりも中古市場が発展している。海外でブランド品を買うのであれば信頼度は日本が圧倒的に高い」(同)とし、海外での販売拡大も期待しているとした。
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