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コロナ禍を経て、働く女性の服装に変化が起きている。特に、人生経験を積み“本当に良い物”を知る40代を中心に、手に取りやすい価格帯ありきではなく「上質な素材」や「追求したシルエット」を実現するリュクスなものづくりに取り組むブランドに支持が集まっている。サザビーリーグが展開するウィメンズブランド「エブール(ebure)」もそのひとつだ。ワンピースで6万円とやや高価格帯ながら、素材やシルエットを追求したものづくりが30〜60代の女性ファンの心を掴んでいる。
エブールは2016年にデビュー。洗練されたデザインと上質なクオリティで「さらに人生を楽しむという気持ちを掻き立てる服」を提案している。立ち上げ当初は「アドーア(ADORE)」や「ボディ ドレッシング(BODY DRESSING)」を手掛けてきた酒井典子がディレクターを務めていたが、2021年秋冬シーズンまでデビュー当時からチーフデザイナーを務める古屋ユキがディレクター職を兼任。古屋が率いる3人のデザインチームがブランドのクリエイションを支えている。
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最初はメディアへの露出を積極的に行ったが、近年はスタイリストの口コミなどで広まり、人気のコート類を中心に支持が拡大。特にコートに関しては、消費者側の求める上質のハードルが上がる中、女性の体型を綺麗に見せるシルエットや、素材を追求する女性にとっての“ちょっと良いブランド”のポジションとなり、憧れのブランドとして認知が高まった。現在は1号店のGINZA SIX店や今年9月にリフレッシュオープンした伊勢丹新宿店など9店舗を展開している。
今年は暖冬ということもありコート類が苦戦しているが、2023年秋冬コレクションの本格ローンチを迎えた8月以降はワンピースやパンツの売れ行きが好調。インポート素材を取り入れた商品も揃え、ワンピースに関しては中心価格となる6万円台の商品の人気は継続しながら11万円台の商品も動いており、特にリフレッシュオープンした伊勢丹新宿店は上質なデイリーウェアが揃う新ゾーン「コンテンポラリー(Contemporary)」に店舗を構えるようになったことで、高単価の商品が売り上げを後押ししているという。秋冬シーズンのワンピースのカテゴリー単体は前年同期比179%で推移。「高額なアイテムも値段だけを見ると“高い”と思われる方もいらっしゃるが、素材や高品質なものづくりを見てくださるお客様からは手に取りやすい価格だと言ってくださることもある」(ブランド担当者)。
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2024年春夏シーズンの展示会では、リネンアセテートワンピースや軽い着心地のスプリングコートが好評。ベストでは花のモチーフのスパンコールを散りばめ、さりげないきらめきが楽しめるデザインも提案している。
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また、新たにデニムの新ラインが登場。国内のデニム生地メーカーの13.25オンスの綿100%を使用し、縫製と加工は国内最高峰の技術を持つ日本の工場で一貫して生産するなど高品質を追求している。ファーストシーズンは、「STRAIGHT」と「WIDE STRAIGHT」の2種のシルエットを用意。カラーは薄めのインディゴのブルーウォッシュカラー1色展開で、全体的にコントラストを強すぎない加工感にすることで、ヴィンテージ感がありつつもブランドが打ち出すエレガントな世界観にもマッチするように仕上げた。3月ごろのデリバリーを予定している。
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設立8年目を迎え、今後はセレクトアイテムも充実させることでトータルコーディネートの提案を強化する方針。セレクトでは「ペリーコ(PELICO)」のシューズや「ヘリュー(HEREU)」のバッグを取り扱っており、バリエーションを広げることで様々なスタイリングを楽しめる店舗にしていきたいという。
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