アダストリアが運営する公式オンラインストア「ドットエスティ(.st)」のOMO型店舗「ドットエスティストア」が店舗網を拡大している。2021年5月にオープンした1号店のららぽーとTOKYO-BAY店を皮切りに地方への出店を進め、10店舗を展開。2月23日の今日は、ドットエスティストアとしては11店舗目で東京23区内初出店となる浅草ROX・3G店がオープンした。
ドットエスティストアは「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」や「ニコアンド(niko and ...)」「ローリーズファーム(LOWRYS FARM)」など、アダストリアの自社ブランドを多数集積。自社ECとも連携し、来店者に来店ポイントを付与しているほか、スタッフによる写真・動画投稿「スタッフボード(STAFF BOARD)」や、トレンドランキング、マルチブランドによるリコメンド、パーソナルスタイリングといった自社ECのコンテンツを含むオンラインデータを発信するサイネージを多数設置するなど、自社ECだけでは体現できない体験価値を提供している。
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手頃な価格でデザインにも力を入れている点に強みを持つ同社ブランドが一堂に会した業態は、幅広い客層にとって入店のハードルが低く親しみやすい存在となり、ドットエスティストアを経由した1店舗あたりの自社EC新規会員登録者数は、通常のブランド店舗の2倍にあたる年間3000人以上を獲得できているという。同社の自社ECの会員数は1700万人を突破し、デイリーユニークユーザー数は立ち上げ当初から10pt上昇。EC売上高は2024年2月期第3四半期末(2023年11月末)時点で500億円を超えている。
ドットエスティストアの立ち上げ当初はコロナ禍ということもあり、既存のブランド店舗とのカニバリゼーションを防ぐために青森・八戸や栃木・那須、福岡・北九州などのエリアから出店を開始。ドットエスティストア事業部長の新井和路氏は「実際に出店してみると、ドットエスティストアを通じて知ったブランドに足を運ぼうとするお客様も多く、既存店舗との相乗効果が見られた」とし、既存のブランド店舗が多く構える都内への出店にもつながった。OMO型店舗では店頭で見てECで買うショールーム形式を採用する企業もあるが、新井氏は「その場で買ってその場で持ち帰ることができるリアルの体験が大事。アフターコロナを迎えて、それがより求められている。我々の選択に間違いはなかった」と自信を示している。
Image by: アダストリア
新店舗となる浅草ROX・3G店の店舗面積は、ドットエスティストアでは標準規模の約530平方メートル。30を超えるブランドを集積しているほか、19日から展開しているサンリオキャラクターとのコラボアイテムを唯一フルラインナップで揃え、発売から2時間ほどで完売したローリーズファームの人気商品も用意している。オープン当日はハローキティやシナモロール、クロミとのキャラクターグリーティングイベントや、ボリュメトリック技術を活用したARステッカーの配付、同社の人気インフルエンサースタッフによる来店イベントといった、同店舗ならではの企画を実施。観光客が集う浅草という土地柄、インバウンド需要を狙うほか、イベントの開催にも力を入れていくとし、国内客の利用にも期待している。
オープン日となった今日は、コラボアイテムを目掛けて営業開始前の朝7時から並ぶ来店客もいたといい、小雨が降る冷え込んだ天候を受けて10時30分に予定していた開店を約10分早めた。オープンすると、コラボアイテムの売り場を中心に店内は賑わいを見せた。
Image by: FASHIONSNAP
来期(2025年2月期)はさらに10店舗の出店を計画しており、大型店舗の展開も視野に入れている。都内にも店舗網を広げていく方針だという。
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