
「グラウンズ(grounds)」が、2026年秋冬シーズンから取り扱いカテゴリーを拡大する。第1弾として、受注生産のジャケットやシャツ、ブランド初となるバッグ、アイウェア、ファッションジュエリーを販売する体験型イベント「grounds Museum」を6月23日まで東京・原宿の直営店「grounds STORE 001」で開催している。これらのアイテムは、今後国内外で同様の形式での販売を検討しているという。
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ディレクターの坂部三樹郎は自身の名を冠したブランド「ミキオサカベ(MIKIOSAKABE)」も手掛けており、グラウンズ同様にシューズやアクセサリーを展開している。領域が被っているようにも受け取れる両ブランドだが、それぞれ今後どのような役割を担い、顧客に世界観を届けていくのか。坂部に聞いた。
グラウンズは「世界」への窓口
グラウンズは、「人間と重力(地球)の関係に変化をもたらすこと」「人間と重力の接点であるアウトソールと地面を中心とした人間像作り」をコンセプトに掲げる。2025年春夏シーズンにはパリで初のプレゼンテーションを実施し、2025年秋冬シーズン以降はパリを舞台にショー形式でコレクションを発表。現在の取扱店舗数は、22ヶ国の145店舗にのぼる。ウェアは、これまでも不定期でTシャツを発表してきたが、あくまでもメインカテゴリーであるシューズのサブ的な扱いにとどまり、ショーでモデルが着用する衣装は非売品のショーピースとして制作したものだった。
「元々ファッションピースとしての靴を提案していたので、いずれは靴に限らないファッションブランドを目指す予定ではありました」と坂部。本格的な領域拡大に踏み切る契機となったのは、パリで重ねてきたショー形式での発表だった。グローバルのトップスタイリストやヘアメイクとタッグを組んでコレクションを制作したことが刺激となったほか、「特にパリでは、靴だけではなく“人間全体”を表現しなくては通用しない」と実感したことが決断を後押ししたという。

イベント風景(展示品は非売品)
Image by: grounds
坂部が手掛けるグラウンズとミキオサカベは、近年「ホラー」を起点とした表現を続けている点も共通している。坂部は「クリエイションの起点となる興味関心は通じています。一方で、ミキオサカベでは“日本のカルチャーをファッションとして表現すること”を目的にしているのに対して、グラウンズではそうした日本のカルチャーや表現をグローバルに向けて発信していくことを目指しています」と説明。具体的には「日本市場はグラフィックやテキスタイルといった要素に対する関心が強いですが、ヨーロッパのファッションの世界で重視されるのはシェイプです。発想の起点は同じでも、ものづくりや造形へアプローチが異なっています」と話す。国内を主要市場として捉えるミキオサカベに対して、グラウンズはその表現や発想を広くグローバルに受け入れられやすい形に“翻訳”して打ち出していく役割を持つという。
「買う」以外の服の見方を作りたい
体験型イベント「grounds Museum」では、実店舗の内装を架空のOLの「実家」をコンセプトにした空間へと作り変えた。アイウェアやバッグ、ショーではイヤリングとして使用されたタックピンなどのアクセサリー、Tシャツは即売品として用意。ジャケットやシャツ、パンツは購入者が自ら生地を選び、採寸して仕立てるメイド トゥ メジャー(受注生産)方式を採用している。ジャケットはコレクションピースとして登場したアイテムで、シャツとパンツは、グラウンズのスタッフがユニフォームとして着用しているもの。素材は100%ウールまたはウールシルク混紡の14種類の中から選ぶことができる。

スタッフ シャツ(13万2000円)

スタッフ トラウザーズ(16万5000円)
「受注会というイメージではなく、『買う』以外の形でしっかりと服を見て、その価値を理解してもらえる場所を作りたかった」と坂部。ビジネス面では国内外ともに売り上げ好調で、特に人気の高まりが見られるのはアジア圏。直近で開催したソウルや香港でのポップアップも反響が大きかったという。アジアを中心に強固な売り上げ基盤を作りつつ、今後はヨーロッパ圏での展開を強化するため、これまではショーのサポートのみを依頼していたパリのPRエージェンシー「カーラオット(Karla Otto)」と契約。2027年春夏シーズン以降は通年でパリでのプレス業務を委託し、ヨーロッパでの存在感を高めていく狙いだ。




















Image by: FASHIONSNAP
最終更新日:
◾️grounds Museum
開催期間:2026年6月17日(水)〜6月23日(火)
会場:grounds STORE 001
所在地:東京都渋谷区神宮前5-18-14
入場料:無料
特設サイト
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