
資生堂が、セリ科ハーブエキスに肌の老化細胞を取り除き、正常な細胞(非老化細胞)を増やす効果があることを発見した。また正常な細胞が増加することにより、肌のハリを保つコラーゲンの産生が促進されることも確認した。
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開発のきっかけは、同社が推進する再生医療の研究にある。再生に必要な細胞を培養する際、より多くの健康な細胞を増やすことが重要となるが、正常に機能しない老化細胞が一定数発生する上に、老化細胞がSASP因子を放出することで周囲の健康な細胞を減少させる。そのため再生医療の分野では、老化細胞を取り除くアプローチである「セノリティクス」に関する研究が積極的に進められてきた。
資生堂は毛髪再生医療研究を進める中で、毛包を構成する細胞を増やす効果が見出されたコリアンダーエキス(セリ科ハーブエキス)を分析。その結果、エキスに含まれる特殊な脂肪酸に極めて高い生理活性があることが判明し、肌の線維芽細胞へ応用する検証へとつなげた。肌の老化においても、細胞そのものの衰えだけでなく、老化細胞が周囲の正常な細胞に悪影響を及ぼして老化を加速させることが課題とされている。
実験では、酸化ストレスによって老化が誘導された皮膚線維芽細胞にセリ科ハーブエキスを添加・培養した。その成果として、正常な細胞には影響を与えず、老化細胞にのみ細胞死(アポトーシス)を誘導して除去する効果が認められた。また、正常な細胞と老化細胞を混在させた環境での添加テストにおいても、老化細胞の減少と同時に正常な細胞の増加が確認され、老化マーカーの発現低下も示された。さらに、正常な細胞の増加に伴い、真皮線維芽細胞によるコラーゲン産生の促進も実証され、肌の老化進行を遅らせるだけでなく、肌本来の機能回復も期待できることが明らかとなった。
この成果について、クレ・ド・ポー ボーテ研究所の佐藤潔所長は、30年以上にわたる研究キャリアを振り返りながら「老化してしまった細胞を肌から取り除くという発想自体、実現は難しいと考えていた。自分が研究しているうちに、化粧品分野でこのようなアプローチが可能になったことは正直に言って驚きである」と率直な心境を明かした。
また今後の展望について、佐藤所長は「従来の『老化を無理に遅らせる』というアプローチから、自分で肌をコントロールし、肌年齢を自分で決める『老化マネージメント』の時代に入った。10年、20年先に振り返ったとき、この瞬間がまったく異なる非連続の大きな変革点であったと実感できるはずだ」と述べた。
資生堂は、再生医療と化粧品の両方に長年携わってきた経験を活かしながら、それぞれの知見を融合し、セノリティクスをはじめとする先端知見を取り入れながら、今後も生活者のエイジング悩みに応える先進的なソリューション開発を進めていく方針だ。
最終更新日:


セリ科ハーブエキスによる肌への効果
Image by: 資生堂

セリ科ハーブエキスにより、老化細胞が減り正常な細胞が増加
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セリ科ハーブエキスにより、老化細胞が減り正常な細胞が増加
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セリ科ハーブエキスにより、正常な細胞が増加することでコラーゲン産生が促進
Image by: 資生堂
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